伝説のアミーゴ写真館
伝説のアミーゴ写真館
さあ、大変だっ。
“向こうの本格的なブルース”から“こちらの民謡”まで、激烈かつディープなルーツ・ミュージック探索の旅を続けた伝説のオンドマン、布谷文夫がなんとテレビに出演したときの貴重な記録がここに発掘されたっ! 時は1977年、シングル「ナイアガラ音頭~オンド・デ・ハッスル」をリリースした布谷文夫は勇躍ブラウン管の中へと突撃。たぶん1969年、ブルース・クリエーションのメンバーとしてTBS『ヤング720』に出演して以来と思われる快挙だったらしい。
番組はNET『飛び出せニュー・スター』と、ご存知『ギンザNOW』。上の写真2点が『飛び出せニュー・スター』。司会をつとめるのはオヒョイさんこと藤村俊二と、70年代ナイアガラの歌姫ことシリア・ポール。審査員をつとめていた丹下キヨ子さんと交わす布谷文夫のまなざしが色っぽい。筆者はこの映像をまだ生で見たことがないため、伝聞だが――
丹下 なに、あんたその格好。あんたが考えたの?
布谷 いや、これは、その、友達の大滝くんが……。
などという、実に心あたたまる愛の交歓もあったとか。
そして、下が『ギンザNOW』。当時世間を席巻していたピンク・レディの戸惑い気味のおつきあいダンスと、当時世間からまだまだ本格的に受け入れられることなく試行錯誤を続けていたラビット関根が日ごろのウップンをぶちまけるかのごとく炸裂させたエスニック・ステップが、ともに記録されている。
ここに公開されたものは当日のほんの片鱗でしかないが、当時の布谷文夫のおそるべき新民謡エナジーはヴィヴィッドに伝わってくる。これらの映像が一日も早く心あるレコード会社/ビデオ会社の目にとまり、完全な形で復刻される日が来ることを心から願っている。
30 May, 1996 -- Kenny "Professor" Hagiwara