【研究員コラム】 2023.6.6

 ワーナー ブラザース スタジオツアー

東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター

6月16日オープン


 「ホグワーツ魔法学校に行ってきました」、と聞いて、ピンとくる方であればどなたにもお薦めしたい施設です。ハリー・ポッターのテーマパークが6月16日にオープン。それに先駆けて、魔法の国を内覧、覗かせてもらってきました。

 映画撮影のスタジオ再現がテーマですから、明海大学近くの完成された夢の国とは真逆に、むしろ舞台裏を楽しもうという趣向です。入り口を入った瞬間から、数々の「あの」場面そのままのセットに息をのみ、撮影の秘密を知り、時に自分も映像の中に入り込むこともできる、映画や本での記憶と合わせることで楽しさが倍に膨らむパークです。

魔法使いといえば昔から箒で空を飛ぶくらいは思い浮かべていましたが、この映画の一作目を観た時は、アルバムをめくるとすでに他界した人たちの写真が動画のように動いているとか、壁の肖像画が話しかけてくるとか、階段が動いて時によって違うところに到達するとか、帽子がしゃべるとか、魔法の国の新しいアイデアと映像ならではの面白さに大いに驚かされました。その「魔法」が、二作目以降には普通のことになってしまい、人間の慣れと欲の深さに自分でがっかりしたものでしたが、今回、セットや撮影のトリックを見て、そして何より、作った人たちの話を映像で見聞きして、また新しいわくわく感を覚えました。映像技術以上に、ロボットやつくりものの見事さは圧巻です。

また、私同様、ハリー・ポッターへの興味はさほど深くなくても、英国好きな方には遊びどころたっぷりです。あの魔法道具を売る店が立ち並ぶ街並みは、空気までが英国独特に再現されているようであり、駅や汽車もそっくり海を越えて運んできたものだそうで、そのこだわりようは徹底しています。レストランやカフェの英国フードもまた楽しみのひとつです。ヨークシャプディングを添えたローストビーフもさることながら、たっぷりのポテトと青豆、そしてトライフルには懐かしさあまって思わずにんまり。

公開前で多くは語れず、写真もお見せできませんが、ハリー・ポッターファンの皆さん、英国好きの皆さん、一度足を運んでみてはいかがでしょう。 その際は、ぜひ一度映画を見てからいらっしゃることをお勧めします。

(悠)