【研究員コラム】 2022.12.15

風習・習慣を後世に引き継ぐ

日本には地域特有の風習や習慣があります。

 早いものでもうすぐお正月を迎えますが、日本のお正月の定番と言えばお雑煮。そのお雑煮の種類は、お餅の形状や汁の味など多種多様で、関西地方では丸餅、関東地方では角餅であったり、お餅を焼く、焼かない、具の材料、汁は白みそやすまし汁、地域のよってはあんこだったりと違いが見られます。


 結婚においても日本各地で様々な違いが見られ、地域特有の風習は多様であり、例えば、引出物や引菓子にその地域の特徴が色濃く残っています。

秋田・山形では、引出物に寝具を用います。新潟では、引出物・引菓子・赤飯・果物などの籠盛り、新郎新婦の名刺代わりの「松の葉」(タオルや風呂敷などの小物を熨斗に松の葉と新郎新婦の名前をしるしたもの)で5品を贈り、富山では鯛や富士山などの縁起物をかたどった細工かまぼこが有名です。また、香川や愛媛の東伊予地方では「おいり」というあられ菓子を贈り、徳島では餅米の薄い焼き菓子に砂糖水を塗った「ふやき」という紅白の煎餅を小袋に入れて配るという風習があります。

皆さんの故郷にも色々な風習があるのはないでしょうか。


 婚礼に携わるプロとして、新郎新婦の出身地や披露宴の格式、ブライダルのテーマから、両家ともに納得し、招待客が披露宴の印象をより深くするような引出物・引菓子のアドバイスをするのも大切な役割のひとつですが、このような風習やしきたりを大切にする日本文化や伝統を後世に引き継いでいくこともまた重要な役目といえるのではないでしょうか。

(Kai)