価値観の違い

価値観の違い

ある大学の薬草園の責任者である友人から相談メールをもらった.

メールの内容は不定期で配信している「花の開花たより」に対する苦情に対して意見を求める内容であった.

一言でいえばネチケット違反,皆が花好きとは限らない,画像データが邪魔であると言いたいようだ.その理由はPCメールを携帯電話へ転送して見ているため,写真を受信するとパケット料金が嵩むというものであった.送信した人もどうしたものかと迷った末の匿名メールと拝見した.

開花メールは学内一斉便のメーリングリストを使って教職員と学外の植物愛好者に送っているらしい.ほとんどの人はリアルタイムの花の写真を見て,要らなければ消去してくれていると思うが,中には嫌いな人もいるということを改めて知ったという意味で日頃何気なくやっていることを見直すきっかけを作ってくれたと思うべきかも知れない.

薬草園は今流行の横文字のセンターに名称が代わり張り切っていただけにちょっとショックかも知れない.

いろいろな解決策があると思う.

文字だけにして,ホームページを見るように促す.携帯電話の契約や設定の仕方を見直す.部局の一斉メールではなく愛好者メーリングリストを新規作成する等の方法があると思う.発信側にも手抜きがあるようだ.めんどうだから情報センターが作っている一斉発信のメーリングリストを使ってしまった.メールを開いた時,視覚に訴えるために圧縮しないということであれば,携帯用の小さいサイズの画像を別に作成し,それを使って発信する等である. 多忙すぎて余裕のないことは理解できるが双方で努力してほしい.

この種の話は外にもある.私は私大勤務中に学部・学科ホームページ (HP) の制作を行っていたが,投稿する人はほとんどいなかった.そのような折,HPのお世話をしていたある研究室のHPに興味深い記事(体表的な生体関連物質と健康を題材)の掲載依頼があった.原稿を読んでみると親子の対話形式による分かりやすい解説文であるので,学部のトップページからも入れるようにリンクボタンを作った(学科主任の権限で?).さっそくある教授がやってきて「ひとりだけ目立つようなことはしない方がよいのでは」と忠告された,昨年3月,担当されていた先生が定年退職されるとトップからのリンクは消えてしまった.最近,Web上でそのキャッシュを見ていたら,熊本県内の民間の農産物工房のホームページに掲載されていた.薬学生だけでなく他学部出身の教員にとっても役に立つ内容と思って掲載したが,HPをまったく別の観点で見ている人がいるということを知ることとなった.(2012/1/5)

追記 学外者の私が受け取っている開花情報の最新画像データは2個で120KBであった.携帯用ならもっと小さくてもよい. 別途送付されたヒゴタイのオリジナル写真は84KBである.これをWeb用に作り直し1/10の8KBの図にしてみた.携帯なら問題ない.なお,私の場合は携帯端末Zaurusでは一定量以上のファイルは受信しないようにしている.