年賀状の半数を電子化 総決算

年賀状の半数を電子化,総決算

昭和59年に情報処理教育を始めて以来,実習前に全員にメールアカウントを与え,在学中はそのメールを使ってレポートを提出したり,教員との連絡等をとるように指導してきたが,携帯電話が普及するとPCメールを実習期間以外はほとんど使用しなくなる傾向が強くなった.教育用のメールサーバは閑古鳥が鳴いていると聞いたことがある.携帯電話の場合,十分に推敲しないため不完全な文章が多い.そのようなことだから就職試験で作文が書けるはずはないわけである.そのため,私は在校生への連絡や年賀状はPCメールを使ってきた.学生だけでなく一般の人もメールがあるなら電子化したいと思いながら,ごく限られた親しい友人だけにしてきた.今年は思い切って年末年始の挨拶としてグリスマスグリーティングに年賀状 (PDF)を添付した.

私の場合,メールアドレスが判明している人は年賀状を出す人の約半分である.メール使用中止やアドレスの変更などで返送されてきたメールは3通程度であった.


いろいろな反響があった.

1) 電子メールのみで返信をもらった人

自分も私にならって電子化すると言ってきた人

年賀状の原稿を画像として添付してきた人

年賀状制作サイトを利用した人

2) 電子メールを見たことを年賀状に書いている人

3) 年賀状だけの人

電子メールは見たが年賀状出しているからそれで十分と考えている人

パソコンは持っているが使用していないと思われる人

4) かなり時間が経って久し振りにパソコンにスイッチ入れたらメールを見たと返信してきた人

5) 年賀状が来ないので紛失したのかと思い遠まわしに探りを入れてきた人

6) 「お年玉がないのでケチと思われるよ」と忠告してくれた人もいた

7) 「長い間コンピュータ教育をやってきたのだから,あなたなら許されるのでは」と言ってくれた人もいた


私の場合,メールはBccのみによる一斉発信ではない.年賀状はpdfファイルとして添付したがメールの内容はひとりひとり異なる内容である.携帯電話の一名だけ小さい画像にして添付した.

メール添付電子年賀状にしたために,コミニュケーションが濃くなったケースも多々あった.年賀状には多くを書かなかったと言って,就職後のことどもを報告してきた教え子もいた.画像の意味や画像の描き方を質問してきた人もいた.年寄りは印刷年賀状が多く年一度の健康報告状と化しているが,IT化社会に生きている若い人は電子化した方がよいと思う.

最近は結婚式の写真,子供や家族写真,海外旅行の写真を入れた年賀状を送ってくる人が多くなったが,シュレッダーにかけるのは抵抗がある.そのまま保存しているがかなりの量になった.電子媒体ならそんなことを考える必要もない.メモリーカードやGoogleのフラウドに保存しておけば何時でも引っ張り出せるし,場所をとらない. (2012/1/24)

追記 研究論文の投稿は電子化されて久しい.外国からもクリスマスメールが来る時代,紙にこだわる時代ではない.年賀状くらいは手書きにすべきと言っている人の多くはITに取り残された人であることも否定できない.歳をとると面倒になり,他人に頼んでいると本音をいう人もいる.

年賀状1枚の厚さは0.22mm, 発行枚数38億枚積みあげると835kmになる.1枚3.1グラムで11780トン,長さ148mmの葉書を赤道上に列べると14周することになる.