国の喫煙者削減計画見直しを

6月27日夜のNHK熊本のローカルニュースを「ながら視聴」していたら,何となく違和感を感じる内容に「なに?」と思った.

放送直後には,主要なトピックスについてはその内容が放送局のホームページに掲載されるため,さっそく,その内容を文字情報として確認した.

以下に示す通りである.

NHK熊本のニュース

国の喫煙者削減計画見直しを


国が、がん予防の一環として喫煙者の割合を今後10年間でおよそ4割減らして12%にするという数値目標を掲げたこと について、熊本県議会は27日の本会議で、「全国一の生産地である県内の葉たばこ農家に大きな影響を及ぼす」として目標の見直しを求める意見書を可決しま した。

政府が、今月8日に閣議決定した「がん対策推進基本計画」では、がん予防の一環として今後10年間で喫煙者の割合を現状よりおよそ4割減らして12%にす るという数値目標を掲げていて、県内の葉たばこ農家からは「需要がさらに落ち込む」などとして目標設定に反対する意見が出ていました。これを受けて熊本県 議会では27日の本会議に、国に数値目標の見直しを求める意見書が提案され、賛成多数で可決されました。

意見書では、「熊本県は全国一の葉たばこの生産地で、喫煙者を削減する数値目標の設定は、たばこの販売本数の大幅な減少を招き県内の農家に大きな影響を及ぼす」としています。

このほか、県議会は▼今後4年間の県政運営の指針となる75の重点施策を盛り込んだ「4か年戦略」や、▼総額808億円の一般会計の補正予算案などあわせて24の議案を可決して閉会しました。


06月27日 15時26分

今月8日に閣議決定された「がん対策推進基本計画」では.今後10年間で喫煙者の割合を現状よりおよそ4割減 らして12%にす るという.この数値目標について,県内の葉たばこ農家からは「需要がさらに落ち込む」などとして目標設定に反対する意見が出ていたとのことである.これを受けて熊本県議会では27日の本会議に,国に数値目標の見直しを求める意見書が提案され,賛成多数で可決された.意見書には,「熊本県は全国一の葉たばこの生産地で、喫煙者を削減する数値目標の設定は,たばこの販売本数の大幅な減少を招き県内の農家に大きな影響を及ぼす」としている.

新設の私大薬学部に再就職して定年退職するまでの5年間,医療従事者を育成する視点から学生の喫煙対策は大きな課題のひとつであった.最終的には「入学者は非喫煙者とする」ことを教授会で決定し,募集要項にも記載された.この話題は全国的なニュースにもなった.そのような経緯もあり,世の中は禁煙に向かっているものと思っていただけに,今回の報道には意外性を感じざるを得なかった.

世間に疎い大学という狭い世界の自己満足であったのだろうか.あの時,地元熊本県民はどのように感じたのだろうか.「定員割れの多い私大でそこまで言ったら自分の首を締めるようなもの」と指摘してくれた人もいた.筋論を言うのはカッコいい.だが,今回のような現実が存在するのも事実である.原発や基地に依存しなければならない生活はその典型的例である.

熊本は偉大な農業県であることを改めて認識させられた.

[PDF] 国におけるたばこ政策に関する意見書 たばこ事業は、たばこ事業法等に ...

このブログは2週間前に書いたものである.(2012.7.11)


追記 8月14日の熊本日日新聞朝刊に下記の見出しの記事が掲載された.

市民団体 調査結果を提出「喫煙減目標に異議」県議会意見書 「反対」回答が6割超

喫煙率の」低下などの数値目標を掲げた政府に異議を唱えた県議会意見書に対し,3分の2の県民が批判的だとする調査結果を,市民団体「くまもと禁煙推進フォーラム」(代表・橋本洋一郎熊本市民病院診療部長,約170人)がとりまとめた.13日,県議会事務局に提出した.以下略