このページで検証しているサイトは「検証80」、「検証89」、「検証90」で検証してきたサイトと共通点が認められるサイトです。具体的には一連のサイトの間で以下の様な共通点があるようです。
1. 「雑記2」や姉妹サイトの「雑記2」で説明しているLINEグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘が行われていることが確認されている場合が多い。
2. 投資対象が株式となっており、「機関口座」「機関投資家向け口座」「プライマリー市場向け口座」「高権限口座」などと称する特別な口座を開設すれば相場よりも安く株式を買うことが出来たり、新規株式公開 (IPO) の割り当てを優先的に受けられるので必ず儲かるといった勧誘が行われている。
3. 実在する金融機関の名称やロゴが盗用されているあるいはサイトのデザインが盗用されている偽サイト、なりすましサイトである場合が多い。
本サイトで検証しているサイトについてなりすまし対象、サイトの文章や画像の盗用対象と思われるのは以下のサイトです。
▼HarbourVest (https://www.harbourvest.com/) [アメリカの資産運用会社]
▼Ellerston Capital (https://ellerstoncapital.com/) [オーストラリアの資産運用会社]
▼Eagle Seven (https://www.eagleseven.com/) [アメリカの自己勘定取引業者]
▼日本リート投資法人 (https://www.nippon-reit.com/) [日本のREIT運用会社]
▼RSJ Financial Group (https://www.rsj.com/en/) [チェコの金融グループ]
▼RADIX (https://www.radixdlt.com/) [チャンネル諸島の仮想通貨関連サイト]
▼Susquehanna International (https://sig.com/) [アメリカの自己勘定取引業者]
▼EAGLE SEVEN (https://www.eagleseven.com/) [アメリカの自己勘定取引業者]
▼SSW-Trading GmbH (https://www.ssw-trading.com/en/) [ドイツの自己勘定取引業者]
▼Jane Street (https://www.janestreet.com/) [アメリカの自己勘定取引業者]
▼BARAK CAPITAL (https://www.barakcapital.com/) [イスラエルの自己勘定取引業者]
▼Scientech Research (https://www.scientechresearch.io/) [アメリカの自己勘定取引業者]
▼Two Sigma Securities (https://www.twosigma.com/) [アメリカの自己勘定取引業者]
▼DBJアセットマネジメント (https://www.dbj-am.jp/) [日本のオルタナティブ投資会社]
▼Tower Research Capital (https://tower-research.com/) [アメリカの投資会社]
▼Pinnacle Partners, Inc. (https://www.partnersinstaffing.com/) [アメリカの人材派遣会社]
▼VIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) [オーストラリアの投資会社]
本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。そして実際に日本人に対して勧誘が行われているサイトが確認されています。
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」、「検証26」、「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証86」、「検証89」、「検証90」に続いて中国系と思われる詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証71ページ目です。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭、さらにLINEのグループを利用する勧誘については「雑記2」あるいは姉妹サイトの「雑記2」を参照してください。
本ページでは以下のサイトを検証します。検証対象は順次追加の予定です。
●Ellerston (https://www.ellerston-jp.com/#/)
●SSIK (https://www.sanctuary-securities.com/#/)
●PerpetiaAM (https://www.fr-perpetia-am.com/#/)
●ACM (https://www.acm-stcok.com/#/)
●LGT JP (https://www.lgt-jp.com/#/)
●WIKKHU (https://www.wikkhu-de.com/#/)
●ERundr (https://www.erundr-it.com/#/)
●RSJ Capital (RSJキャピタル https://www.rsjcapital.jp)
●RADIX (https://www.radix-capital.jp/)
●RSJ (https://www.rsj.jp/)
●RADIX (https://www.radixfortrading.com/#/)
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン http://www.eagleseven-web.com/)
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン https://www.eagleseven-captial.jp/)
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン https://www.eagleseven-increase.jp/)
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン https://www.rsfa.jp/)
●SUSQUE (https://www.susque.jp/)
●SSWTG (https://www.sswtg-capital.jp/)
●GRHPR (https://www.grhpr-capital.jp/)
●Jane Street (ジェーンストリート https://bookgodls.com/)
●Jane Street (ジェーンストリート https://votesjpok.com/)
●HT (https://www.htllc-increase.jp/)
●HT (https://www.htllc-investment.jp/)
●Barak Capital (バラックキャピタル https://www.barak-capital.jp/)
●SCIENTECH (サイエンテック https://www.scientech.jp/)
●VICLT (https://www.viclt-capital.jp/)
●Two Sigma Securities (ツーシグマセキュリティ https://www.tssnext-pglm.jp/)
●LEBEYアセットマネジメント (https://www.lebey.jp/)
●SMCCアセットマネジメント (https://www.japan-smcc.jp/)
●APCアセットマネジメント (https://www.apcapital.jp/)
●TIRアセットマネジメント (https://www.japantir.com/)
●HGAMアセットマネジメント (https://www.hgam.jp/)
●AECアセットマネジメント (https://www.aeccapital.jp/)
●Tower Research Capital (タワーリサーチキャピタル https://trcam.vip/)
●PINNACLE Partners Limited (ピナクルパートナーズリミテッド https://pinnacle-vip.cc/)
●VCOURT (https://vcourt-ok.jp/)
●VCOURT (https://vcourt-vip.jp/)
まず以下のサイトを検証します。
●Ellerston (https://www.ellerston-jp.com/#/)
●SSIK (https://www.sanctuary-securities.com/#/)
●PerpetiaAM (https://www.fr-perpetia-am.com/#/)
最初のEllerstonというサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトでオーストラリアの資産運用会社であるEllerston Capital (https://ellerstoncapital.com/) の名称とかロゴを盗用しているようです。表題2番目、3番目の2つのサイトはEllerstonのサイトからの画像検索で見つかってきたサイトで非常によく似ており、同じテンプレートからコピペで量産されたサイトと思われます。さらにこれらのサイトの画像や文章、デザインはHarbourVest (ハーバーベスト https://www.harbourvest.com/) というアメリカの資産運用会社のサイトから盗用されているようです。このハーバーベスト社は資産運用会社であり、日本にも拠点があるようですが個人投資家向けのリテール事業は行っていないようです。
まずEllerstonのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
質問の投稿者の友人という人がXで株式投資に関する情報発信をしていた人の投稿に関心を持って連絡したところ、LINEグループに招待されたようです。LINEグループでEllerston の日本法人と連携したとされる資産倍増計画への参加を勧められて表題のEllerston というサイトでの投資を始めてしまったようです。相場よりも10%低い水準で株式を購入出来て売却は相場の水準なので必ず利益が出る、さらには新規株式公開 (IPO) 株を大量に購入できるといった有り得ない投資が可能で数字の上では利益が出ていたことになっていたようですが、出金が出来なくなって詐欺を疑っているという状況のようです。LINEグループで勧誘された経緯はまさに「雑記2」や姉妹サイトの「雑記2」で説明した中国系の詐欺グループによる勧誘の手口に合致します。また相場よりも安い水準で株式を購入出来て相場水準で売却できるので必ず利益が出るとかIPO株の割り当てを優先的に受けられるといった説明は「検証80」、「検証89」、「検証90」で検証対象としてきたサイトでもしばしば確認されている勧誘の内容に一致します。同じグループによる詐欺サイトの可能性がこの段階で強く疑われることになりました。そしてとにかくこの質問投稿に出てきたEllerstonというサイトにアクセスしてみることにしました。まずサイト冒頭部の画像を示します。
▼Ellerston (https://www.ellerston-jp.com/#/) [表示言語:英語、ポルトガル語、香港語、スペイン語、日本語、タイ語]
そして画像検索からこのサイトと非常によく似たサイトが少なくとも3つ存在することが判明しました。まず表題2番目、3番目の2つのサイトについても冒頭部の画像を示します。
▼SSIK (https://www.sanctuary-securities.com/#/) [表示言語:英語、ドイツ語、ポルトガル語、香港語、スペイン語、日本語、タイ語]
▼PerpetiaAM (https://www.fr-perpetia-am.com/#/) [表示言語:英語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、香港語、スペイン語、日本語、タイ語]
サイト名やロゴ、URLアドレスは異なりますが、3つのサイトは明らかに互いに似ています。さらに英語にしか対応していませんがもう1つ、明らかによく似たHarbourVest (ハーバーベスト) というサイトが見つかってきました。以下にやはりサイト冒頭部の画像を示します。
▼HarbourVest (ハーバーベスト https://www.harbourvest.com/)
以下で示していきますが、これら4つのサイトはこの冒頭部以降の部分でも互いに非常によく似ています。これら4つのサイトの関係が分からなかったのですが、どうやらハーバーベストのサイト (https://www.harbourvest.com/) の文章、画像、デザインを盗用して表題の3つのサイト構築されているようです。まず以下は各サイトのWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日のまとめです。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
Ellerston (www.ellerston-jp.com) 2025年6月10日
SSIK (www.sanctuary-securities.com) 2025年6月10日
PerpetiaAM (www.fr-perpetia-am.com) 2025年7月7日
ハーバーベスト (www.harbourvest.com) 1998年6月25日
ハーバーベストのサイトは1998年に登録・開設されていますが本項の検証対象である3つのサイトはいずれも2025年6月~7月に掛けて登録・開設された非常に新しいサイトです。特にEllerstonのサイトとSSIKのサイトはいずれも2025年6月10日に登録・開設されています。偶然とは思えません。こうした状況はハーバーベストのサイトを盗用して3つのサイトが立ち上げられている可能性と矛盾しません。またハーバーベストについては検索してみると英語版・Wikipediaの記事やLinked Inのアカウント、Instagramのアカウントが確認出来ますし、日本法人であるハーバーベスト・パートナーズ・ジャパン株式会社の法人登録も確認出来ます。Linked-Inのアカウントによれば業種は「ベンチャーキャピタル・プライベートエクイティ」となっており、本社はアメリカのマサチューセッツ州・ボストンとなっています。一般からの投資を受け付けているとは思えません。
さらにこれらのサイトの相互比較を続けていきます。次に本項で検証対象としている3つのサイトでは冒頭部に続いて「重要なお知らせ」と題された警告的な文章、「過去への認識、未来への自信」と題された何の為にあるのかよく分からない部分が出てきます。その部分の画像を表題の3つのサイトについて表題と同じ順、Ellerston → SSIK → PerpetiaAMという順で示します。
この部分でも3つのサイトは互いに酷似していてそれぞれのサイト名の部分が異なるだけのようです。「重要なお知らせ」と題された警告的な文章について代表してEllertonの文章を以下に書き出します。
>重要なお知らせ
>この度、Ellerstonの高権限取引口座が一部の枠を一般投資家の皆様にも開放いたしました。ご利用にあたり、証券法を遵守し、情報の漏洩や違法行為は厳禁とさせていただきます。
>万が一、これらの行為が発見された場合、Ellerstonは法に基づき責任を追及する権利を有しますので、ご了承ください。
「高権限取引口座」という聞き慣れない名称の口座が出てきますが、具体的にどんな「高権限」があるのかは示されていません。最初に引用したYahoo知恵袋への質問投稿で相場よりも10%低い水準で株式を購入出来て売却は相場の水準なので必ず利益が出るとか新規株式公開 (IPO) 株を大量に購入できるといった有り得ない勧誘が行われているという情報がありましたからこうした有り得ない取引が出来るということなのかもしれません。「検証80」、「検証89」、「検証90」で検証してきたサイトの勧誘でしばしば「機関口座」、「機関投資家向け口座」「プライマリー市場向け口座」といった口座を開設すれば相場よりも安く株式を購入できるとかIPOの割り当てを優先的に受けられるといった似たような勧誘が行われていることが確認されていますが、口座の名称が変わっただけという可能性が高いです。相場よりも安く株式を買えるといった話はいずれも非現実的としか思われません。割引分は誰が負担するのでしょうか?
さらに「証券法を遵守し、情報漏洩や違法行為は厳禁」とありますが、日本には「証券法」という法律は現状で存在しません。検索してみるとかつては「証券取引法」という法律があり、証券取引法と関連の法律の総称として「証券法」という言葉が使われていたこともあるという情報が出てきますが、2007年9月30日の法律改正で現在の金融商品取引法に改題されています。そもそもこれらのサイトは日本語での表示に対応しており、少なくともEllertonについては日本人に向けて投資勧誘が行われているものと思われますが、日本の金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストで登録を確認出来ません。無登録の違法業者としか思われません。自らに違法性があるのに「違法行為は厳禁」はないでしょう。ちなみに日本の居住者が日本の金融庁に登録がない海外の金融機関で投資しても違法性はないはずです。
さらに「過去への認識、未来への自信」という部分は何の為に存在しているのか全く分かりません。3つの簡単なイラストがあってそれぞれのイラストの下に「インテグラルポリシーおよび方法」と書いてありますが、全く意味が分かりません。
そこでサイトの文章や画像の盗用元と思われるハーバーベストのサイトの対応する部分を見ると「重要なお知らせ」に相当する部分は存在せず、「過去への認識、未来への自信」という部分に対応する部分は以下の画像のようになっています。
並び順が異なりますが3つの簡単なイラストが並んでいるのは表題の3つのサイトと同じです。但し、その下に添えられている文章は以下のようになっています。
>Holistic strategies and approach (総合的な戦略とアプローチ)
>Global reach and expertise (グローバルなリーチと専門知識)
>Collaborative and long-lasting partnerships (協力的で長期的なパートナーシップ)
ハーバーベスト社の投資戦略、特長を説明していると思われます。少なくとも表題の3つのサイトの様な意味不明にはなっていません。
表題の3つのサイトで次に出てくるのは「私たちは誰ですか」と題された部分です。やはり表題と同じ順、Ellerston → SSIK → PerpetiaAMという順で示します。
この部分でも3つのサイトの記述はサイト名の部分が異なるだけで他は全く同じです。代表してEllertonのサイトの記述を以下に書き出します。
>私たちは誰ですか
>Ellerstonは、長年の経験と洞察を持つプライベートマーケット企業であり、複数の資産クラスにわたる総合的なスキルを備え、関係構築を通じて未来を築いています。
>過去40年間、私たちは一次市場、二次市場、直接共同投資、インフラおよび実物資産、プライベートクレジット分野で投資を行ってきました。 戦略的な提携を通じて、核心的な優位性に基づいた機会を追求しています。私たちのパートナーと従業員は常に最優先事項です。
特に気になるのは「過去40年間」という部分です。既に書いたようにこれら3つのサイトはそれぞれのWho Is 情報によればいずれも2025年6月~7月に掛けて登録・開設された非常に新しいサイトであることが分かっています。とてもではありませんが、40年間の歴史があるとは思えません。
さらに盗用元と思われるハーバーベストのサイトの対応する部分について原文とGoogle翻訳による日本語訳の画像を示します。
ハーバーベストのサイトの記述でも「for four decades (40年にわたり)」という部分があり、それ以外の部分の文章の内容、主に投資対象などに関する記述の内容も検証対象の3つのサイトの記述に似ています。
さらにこの部分に続いて出てくる投資戦略を説明していると思われる部分についても表題の3つのサイト+盗用元と思われるハーバーベストのサイト、計4つのサイトの画像をEllerston → SSIK → PerpetiaAM → ハーバーベストという順で以下に示します。
この部分でも最後のハーバーベストを含む4つのサイトは互いに非常によく似ています。但しハーバーベストのサイトでは「View our strategies」「View our relationships」と書かれて矢印が付いている部分が投資戦略や組織に関する説明のあるサブページへのリンクになっているのに対して本稿の検証対象である3つのサイトでは対応する「戦略の表示」「戦略戦略の表示」と書かれている部分がリンクになっておらず、クリックしても何も起こりません。リンクのダミーになっていてハーバーベストのサイトには存在するサブページに相当するサブページが存在しないようです。
似たような見せかけのリンクは次に出てくる事業拠点の位置を示す世界地図の部分でも確認出来ます。やはり表題の3つのサイト+盗用元と思われるハーバーベストのサイト、計4つのサイトの画像をEllerston → SSIK → PerpetiaAM → ハーバーベストという順で以下に示します。
検証対象の3つのサイトでは世界地図の中に13個、ハーバーベストのサイトでは14個の矢印が刺さっていて事業拠点の位置を示しているようです。そして上の4枚の世界地図の画像の右下には「すべての事業所の表示」あるいはハーバーベストの場合には英語で「View all locations」と書かれていて矢印が添えられており、事業拠点の連絡先情報が掛かれたサブページへのリンクになっているように見えます。しかし実際に事業拠点の住所など連絡先情報が掛かれたサブページへのリンクになっているのはハーバーベストの場合だけです。
以下はハーバーベストの事業拠点の連絡先情報が書かれたサブページ (https://www.harbourvest.com/about-us/locations/) の一部、東京の拠点を含む部分の画像です。
表題の3つのサイトについては対応するサブページが存在せず、14か所の事業拠点の住所など連絡先情報が全く開示されていません。これは論外でしょう。
但し表題の3つのサイトにも「連絡先」と書かれた部分があります。ここでもEllerston → SSIK → PerpetiaAM → ハーバーベストという順で4枚の画像を以下に示します。
ハーバーベストのサイトの相当する位置に確認出来る「Get in touch」と書かれた部分はメール送信用の窓が用意されたサブページへのリンクボタンになっています。一方で検証対象の3つのサイトにも相当する位置に「連絡を取り合う」と書かれたリンクボタンがあるのでクリックしてみました。まずEllerstonの場合は以下に示したLINEのアカウントに繋がると思われるQRコードが示されたページが開くだけです。住所とか電話番号といった連絡先情報はありません。
SSIKとPerpetiaAMの場合はさらに酷い状態で「連絡を取り合う」と書かれたリンクボタンをクリックして開くのは以下に示したSignalという秘匿性が高いことで有名なメッセージアプリのページです。
こういうケースは初めて見ましたが、これは話になりません。連絡先情報を適切に開示しようという意思は皆無でしょう。
次に各サイトの脚注にある顧客数や業務内容などに関する記述がある部分の画像を比較します。やはりEllerston → SSIK → PerpetiaAM → ハーバーベストという順で4枚の画像を以下に示します。
この脚注部分については表題の3つのサイトは互いに文章の内容も含めて非常によく似ていますが、盗用元と思われるハーバーベストの脚注とはかなり違います。3つのサイトの記述はサイト名の部分が違うだけで代表してEllerstonのサイトの記述を以下に書き出してみます。
>Ellerstonは独立系のグローバルプライベートマーケット企業で、2023年12月31日現在、1250億ドルを超える資産を管理しています。当社の複合プラットフォームは、クライアントに世界的なファーストファンド、セカンドリートランザクション、ダイレクト共同投資、実物資産・インフラストラクチャー、およびプライベートクレジットへのアクセスを提供しています。
>連絡先
>私たちのオフィスは世界中に広がっています。私たちの連絡フォームを通じて私たちと連絡を取るか、あなたの最寄りのEllerstonオフィスを見つけてください。
既に示したように検証対象としているこれら3つのサイトは2025年6月~7月に掛けて登録・開設された非常に新しいサイトなのに「2023年12月31日現在、1250億ドルを超える資産を管理しています。」という記述は明らかにおかしいです。3つのサイトで資産残高が1250憶ドルで一致しているというのも不自然です。また「最寄りのオフィスを見つけてください」という記述も連絡先情報が全く見当たらないのですから矛盾しているとしか思えません。どうやって最寄りのオフィスを見つけろというのでしょうか?3つのサイトの脚注の記述はデタラメとしか思えません。
それから表題の3つのサイトを検証していて気になったのはEllerstonというサイト名です。「Ellerston」を検索するとEllerston Capital (https://ellerstoncapital.com/) というオーストラリアに本拠がある資産運用会社のサイトが見つかってきます。しかも左下に示した本項で検証しているEllerston (https://www.ellerston-jp.com/#/) のロゴと右下に示した検索で見つかってきたオーストラリアのEllerston Capital (https://ellerstoncapital.com/) のロゴが似ているのです。
本項で検証しているEllerstonというサイトはサイトの文章や画像、デザインはHarbourVest (ハーバーベスト https://www.harbourvest.com/) というアメリカの資産運用会社のサイトからの盗用、Ellerstonというサイト名やロゴはオーストラリアのEllerston Capital (https://ellerstoncapital.com/) からの盗用で出来ているということになりそうです。SSIKやPerpetiaAMについても既存の金融機関の名称やロゴが盗用されている可能性もあると考えて検索してみましたが、今のところ盗用元らしきサイトは見つかりません。
いずれにしても本項で検証した3つのサイトは投資先として全く信用出来ません。連絡先情報は全く開示されていませんし、金融ライセンスに関する情報もありません。サイトは殆どが他のサイトからの盗用データーで出てきており、記述内容にも明らかに信用出来ない部分が確認されてます。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●ACM (https://www.acm-stcok.com/#/)
●LGT JP (https://www.lgt-jp.com/#/)
●WIKKHU (https://www.wikkhu-de.com/#/)
●ERundr (https://www.erundr-it.com/#/)
これら4つのサイトは上で検証したEllerston、SSIK、PerpetiaAMという3つのサイトからの画像検索で見つかってきたサイトでそれら3つのサイトと酷似しており、HarbourVest (ハーバーベスト https://www.harbourvest.com/) というアメリカ・ボストンに本社を置く金融機関のサイトのデザインを盗用したサイトとなっているようです。まず表題の4つのサイトの冒頭部の画像を以下に順に示します。
▼ACM (https://www.acm-stcok.com/#/) [表示言語:英語、日本語、ポルトガル語、香港語、スペイン語]
▼LGT JP (https://www.lgt-jp.com/#/) [表示言語:英語、ポルトガル語、香港語、スペイン語、日本語、タイ語]
▼WIKKHU (https://www.wikkhu-de.com/#/) [表示言語:英語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、香港語、スペイン語、日本語、タイ語]
▼ERundr (https://www.erundr-it.com/#/) [表示言語:英語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、香港語、スペイン語、日本語、タイ語]
これら4つのサイトの冒頭部は互いに酷似しており、さらに上で検証した上で検証したEllerston、SSIK、PerpetiaAMという3つのサイトやそれらのサイトの文章やデザインの盗用元と思われるアメリカのベンチャーキャピタル・プライベートエクイティ会社、HarbourVest (ハーバーベスト https://www.harbourvest.com/) のサイトの冒頭部とも酷似しています。以下にはハーバーベストのサイトの冒頭部の画像を比較の為に再掲します。
▼ハーバーベスト (https://www.harbourvest.com/) [表示言語:英語のみ]
そして上に示した本項の検証対象である4つのサイトの冒頭部には
>41 営業年限 (英語版では41 years in bussinesst)
盗用元と思われるハーバーベストのサイトの冒頭部には
>43 Years in business
と記されています。創業から41年あるいは43年の歴史があるという意味だと思われます。しかし上に書いたEllerstonなど3つのサイトの検証でも同じことを指摘しましたが本項の検証対象である4つのサイトが41年もの歴史がある金融機関のサイトとは思えません。各サイトのWho Is 情報に示されているサイトの登録・開設日は以下のようになっています。比較の為に上で検証したEllerstonなど3つのサイト、サイトデザインや文章の盗用元であるハーバーベストのサイトの登録・開設日も示します。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
ACM (www.acm-stcok.com) 2025年5月29日
LGT JP (www.lgt-jp.com) 2025年9月11日
WIKKHU (www.wikkhu-de.com) 2025年9月10日
ERundr (www.erundr-it.com) 2025年9月10日
Ellerston (www.ellerston-jp.com) 2025年6月10日
SSIK (www.sanctuary-securities.com) 2025年6月10日
PerpetiaAM (www.fr-perpetia-am.com) 2025年7月7日
ハーバーベスト (www.harbourvest.com) 1998年6月25日
上で検証したEllerstonなど3つのサイト、そして本項で検証しているACMなど4つのサイトはいずれも2025年5月29日以降に登録・開設されています。特にLGT JP、WIKKHU、ERundrの3つのサイトは2025年9月10日あるいは11日に登録・開設されています。同じグループによるサイトである可能性が高いものと考えられますし、41年前から事業を行っている金融機関が2025年になるまで公式サイトを持っていなかったとは到底思えません。これに対してサイトデザインや文章の盗用元と思われるハーバーベストのサイトは1998年6月に登録・開設されています。サイトが開設されてから27年以上経過していることになります。43年前から公式サイトを開設していなかったとしてもかなり歴史のあるサイトであることは確かです。
次に冒頭部に続く部分の画像を表題と同じ順、ACM → LGT JP → WIKKHU → ERundrという順で以下に示します。最初のACMを除く3つのサイトでは「重要なお知らせ」と題された部分と「過去への認識、未来への自信」と題されたハッキリ言って意味不明の項目があり、ACMの場合には「重要なお知らせ」に相当する部分が存在せず、「過去の理解と未来への自信」と題された意味不明の部分が存在するだけになっています。
まず最初のACMを除く3つのサイトに存在する「重要なお知らせ」と題された部分ですが、上で検証したEllerstonなど3つのサイトに記されている文章と同じです。「高権限口座」という謎の口座を開設出来るとありますがこれは「検証80」、「検証89」、「検証90」そして本ページで検証してきた実在する金融機関のなりすまし、あるいは実在する金融機関のサイトデザインの盗用など類似性が認められるサイトで登場している「機関口座」「機関投資家向け口座」「プライマリー市場向け口座」といった特別な口座を開設すれば相場よりも安く株を買えるので必ず儲かるとか、優先的に新規公開株 (IPO株) の割り当てを受けられるので必ず儲かるといった勧誘のやり方と同様に思えます。
そして全く意味不明なのが4つのサイトに共通して存在する「過去の理解と未来への自信」あるいは「過去への認識、未来への自信」と題された部分です。いずれのサイトでも簡単なイラストが3つ並んでおり、3つのイラストの下にACMの場合は「とうごうせいさくおよび方法」、他の3つのサイトでは「インテグラルポリシーおよび方法」と書かれています。意味も分かりませんし、同じことが3回繰り返し書かれているのか全く意味不明です。
そこでサイトデザインの盗用元と思われるハーバーベストのサイトの相当部分を見ると以下のようになっています。
ハーバーベストのサイトでは並び順が異なりますが3つの簡単なイラストが並んでいるのは表題の4つのサイトと同じです。但し、その下に添えられている文章は以下のようになっています。括弧内はGoogle翻訳による日本語訳です。
>Holistic strategies and approach (総合的な戦略とアプローチ)
>Global reach and expertise (グローバルなリーチと専門知識)
>Collaborative and long-lasting partnerships (協力的で長期的なパートナーシップ)
ハーバーベスト社の投資戦略、特長を説明していると思われます。少なくとも表題の4つのサイトの様な意味不明にはなっていません。
表題の4つのサイトで次に出てくるのは「私たちは誰ですか」と題された部分です。この部分でも4つのサイトは互いに酷似しているので以下には代表してACMのサイトの画像のみを示します。
この部分はさらに上で検証したEllerstonなど3つのサイトの相当部分や盗用元と思われるハーバーベストのサイトの相当部分とも酷似しています。ここにも「過去40年間」といった文章が書いてありますが、既に指摘したようにサイトの登録・開設日が非常に新しいことからこれらのサイトに40年もの実績があるとは思えません。
さらにこの部分に続いて出てくる投資戦略を説明していると思われる部分についても表題の4つのサイトで共通なので以下には代表してACMのサイトの画像のみを示します。
この部分でも表題の4つのサイトが互いに酷似しているだけでなく、上で検証したEllerstonなど3つのサイトの相当部分や盗用元と思われるハーバーベストのサイトの相当部分とも酷似しています。但し上で検証した3つのサイトの検証でも同じことを指摘しましたが、上の画像に見える「戦略の表示→」と書かれた一見するとサブページへのリンクになっていると思われる矢印の部分は実際にはリンクになっておらず、クリックしても何も起こりません。対して盗用元のハーバーベストのサイトでは相当する「View our strategies」「View our relationships」と書かれて矢印が付いている部分が投資戦略や組織に関する説明のあるサブページへのリンクになっています。リンクが見せかけというのは明らかにおかしいです。
これと同様の見せかけだけのリンクは次に出てくる事業拠点の位置を示す世界地図の部分でも確認出来ます。やはり表題の4つのサイトに全く同じ世界地図の画像が存在するので代表してACMのサイトの画像のみを以下に示します。
活字が小さくて分かりずらいですが、世界地図の中にカナダのトロント、アメリカのボストン、イギリスのロンドン、ドイツのフランクフルト、中国の北京と香港、シンガポール、そして日本の東京など事業所の位置を示すと思われる矢印が全部で13個立っています。そして上の画像の右下に「すべての事業所の表示→」と書かれていてサブページへのリンクになっているように見えますが、実際にはこの部分をクリックしても何も起こりません。これに対して盗用元であるハーバーベストのサイトでは以下に画像を示しましたが世界地図に13個ではなく15個の矢印が立っていて15カ所の事業所の連絡先情報などをまとめたサブページへのリンクが相当部分に存在します。以前に上に書いたEllerstonなどの検証を書いた時点ではハーバーベストのサイトで世界地図の中に立っている矢印は14個でしたが新たにアラブ首長国連邦のドバイの拠点が増えたようです。
次に示すのは「連絡先」と書かれた部分の画像です。この部分についても本項で検証している4つのサイトを代表してACMのサイトと盗用元のハーバーベストの画像を以下に順に示します。
ハーバーベストのサイトの相当する位置に確認出来る「Get in touch」と書かれた部分はメール送信用の窓が用意されたサブページへのリンクボタンEllerstonになっています。一方でACMの場合は相当する位置にある「お問い合わせ」と書かれたリンクボタンに見える部分がありますが、実際にはリンクになっておらず、クリックしても何も起こりません。同様に他の3つの検証対象のサイトについても「お問い合わせ」と書かれた部分をクリックしてみるとLGT JPの場合は上で検証したEllerstonの場合と似ていて以下に画像を示したLINEのアカウントに繋がると思われるQRコードが示されたページが開くだけです。住所とか電話番号といった連絡先情報はありません。
表題3番目のWIKKHUの場合は以下に示した暗号化で秘匿性が高く闇バイトなど犯罪に使われることが多いことで知られるSignalというメッセージアプリの画面が出て来ます。やはり住所とか電話番号といった連絡先情報は示されていません。
表題最後のERundrの場合も状況は似ていて以下の画像に示したようにやはり秘匿性が高くて犯罪にもしばしば利用されることで知られるTelegramの画面が出てきます。この場合も住所とか電話番号といった連絡先情報は示されていません。
要するに検証対象の4つのサイトのいずれもが連絡先情報をまともに開示しておらず、論外の状況です。
次に各サイトの脚注にある顧客数や業務内容などに関する記述がある部分を比較します。やはり表題の4つのサイトと盗用元のハーバーベスト、計5つのサイトについてACM → LGT JP → WIKKHU → ERundr → ハーバーベストという順で5枚の画像を以下に示します。
この脚注部分でも本項の検証対象である4つのサイトは互いに非常によく似ています。「2023年12月31日現在、管理資産は1250億ドルを超えている。」という資産運用額の数字まで互いに全く同じです。また上で検証したEllerstonなど3つのサイトの資産運用額に関する記述も全く同じです。合計7つのサイトが2023年12月末の時点で資産額が同じというのは偶然としても有り得ないでしょう。また既に上で示したように各サイトのWho Is 情報によればACMのサイトは2025年5月29日、他の3つのサイトは2025年9月に開設されたかなり新しいサイトです。サイトが開設される前の「2023年12月31日」に「資産が1250億ドルを超えている。」という文章には強い違和感があります。
連絡先情報などの情報開示も明らかに不充分、不適切であり、有効な金融ライセンスも確認出来ません。サイトデザインはハーバーベストのサイトから明らかに盗用されています。これらのサイトの記述は全て信用するに値しないものと考えざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●RSJ Capital (RSJキャピタル https://www.rsjcapital.jp)
●RADIX (https://www.radix-capital.jp/)
●RSJ (https://www.rsj.jp/)
●RADIX (https://www.radixfortrading.com/#/)
最初のRSJキャピタルはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイトですが、この検証を書いている2025年9月上旬時点では既に閉鎖されているようです。2番目のRADIXというサイトは検索で見つかってきたサイトでRSJキャピタルのサイトと極めてよく似ています。またこれらのサイトは部分的に日本リート投資法人 (https://www.nippon-reit.com/) というサイトと酷似していますし、RSJキャピタルというサイト名やロゴはRSJ Financial Group (RSJファイナンシャルグループ https://www.rsj.com/en/) というチェコに本拠がある金融グループのサイトからの盗用と思われます。同様にRADIXというサイトの名称やロゴは仮想通貨関連のRADIX (https://www.radixdlt.com/) というサイトの名称やロゴを盗用しているものと思われます。
表題3番目のRSJ (https://www.rsj.jp/) というサイトについてはRSJキャピタルを調べていて見つかってきたサイトでサイト名やロゴの盗用元であるRSJファイナンシャルグループ (https://www.rsj.com/en/) のサイトと酷似したやはりなりすましサイトと思われます。4番目のRADIXというサイトは「RADIX」を検索して見つかってきたサイトであり、登録とログインの画面しか見ることが出来ないサイトになっています。2番目のRADIXというサイトの入り口になっているサイトの可能性があります。これら表題3番目、4番目のサイトについては本項の後半で簡単に触れることにします。
まず最初のRSJキャピタルについてYahoo知恵袋に出てきた質問を引用します。
経緯が不明ですが新田弘明と名乗る先生役、水野真央と名乗るアシスタント役が取り仕切るLINEグループに参加してしまい、表題のRSJキャピタルのサイトでの株式投資を勧められて入金してしまったようです。入金は個人名義の銀行口座を指定されての入金だったようでこの時点で有り得ません。そして出金しようとしたところ、手数料の支払いと称して追加入金を求められ、出ている利益の一部を手数料に充当することも認められないということで出金できなくなってしまい、ようやく詐欺の可能性に気が付いてこの質問を投稿しているというのが大まかな流れと思われます。まさに「雑記2」や姉妹サイトの「雑記2」で説明したLINEグループを勧誘の場として利用する中国系の詐欺グループによる詐欺の手口に合致する経緯です。
ともかくこの質問投稿に出てきたRSJキャピタルというサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部の画像をまず示します。さらに表題2番目のRADIXというサイトの冒頭部の画像も続けて示します。
▼RSJキャピタル (https://www.rsjcapital.jp)
▼RADIX (https://www.radix-capital.jp/)
RSJキャピタルとRADIXのサイト冒頭部は左上のロゴの部分が異なるだけで他は全く同じに見えます。表示言語の選択のオプションはなく、日本語のみのサイトです。そしてこのサイト冒頭部は既に書きましたが日本リート投資法人 (https://www.nippon-reit.com/) というサイトの冒頭部と非常によく似ています。以下に比較の為に日本リート投資法人のサイトの冒頭部の画像を示します。
▼日本リート投資法人 (https://www.nippon-reit.com/)
日本リート投資法人のサイトで背景画像として使われているダイヤモンド富士の画像が「NIPPON VISION 独自の視点を以て不動産の未来価値を実現」という文章も含めてRSJキャピタルやRADIXのサイトに転用されているようです。日本リート投資法人のサイトはリート (REIT) のサイトですから「不動産の未来価値を実現」という文章に違和感がありませんが、RSJキャピタルやRADIXのサイトは株式投資のサイトと思われ、不動産を扱っているようなサイトとは思えません。記されている文章とサイトの内容が嚙み合っていないのです。
また日本投資法人のサイトはメニューバーに項目が多数並んでいますし、上の画像の左下、4つのアイコンが並んでいる部分もサブページへのリンクになっています。サブページではどんな不動産物件に投資しているのかなど不動産投資に関する情報が示されています。しかしRSJキャピタルやRADIXのサイトのサイトではサブページへのリンクが並ぶメニューバーが存在しませんし、画像左下の4つアイコンがリンクになっていません。RSJキャピタルやRADIXのサイトはサブページが存在しない、トップページだけしか存在しないいわゆるペライチのサイトなのです。そして連絡先情報とか金融ライセンス、取引対象の説明、手数料体系など株式投資のサイトならば必ず示されていなければおかしい情報が何もありません。株式投資のサイトなのに不動産投資に関する情報が並ぶサブページが並んでいてはおかしいということでサブページは盗用されなかったものと思われますが明らかに情報開示不足です。
尚、これらのサイトの冒頭部の背景画像は上に示したダイヤモンド富士の画像だけでなく、3種類の背景画像がスライドショー形式で入れ替わる設定になっていて3種類の背景画像が全て3つのサイトで共通になっています。例えば左下がRADIX、右下が日本投資法人のサイトの2番目の背景画像パターンです。偶然ダイヤモンド富士の背景画像だけが3つのサイトで背景画像として採用されたわけではありません。
但しRSJキャピタルやRADIXのサイトが日本リート投資法人のサイトに似ているのはこの冒頭部だけです。RSJキャピタルやRADIXのサイトで冒頭部に続いて出てくるのは「取引プランの詳細」と題された部分です。RSJキャピタル → RADIXという順で画像を以下に示します。
この「取引プランの詳細」と題された部分はRSJキャピタルとRADIXのサイトで全く同じです。記述を以下に書き出します。
>取引プランの詳細
>📢 募集対象: 3000名の投資家
>💹 投資プロジェクトの内容: 大口取引(ブロックトレード) 、IPO(新規株式公開)、さらにデイトレードによる資産形成(億万長者の養成)
>📈 予想リターン: 每月300%以上このプランは、投資家に大きな収益の可能性を提供する新たな機会を提供します。 興味のある方は、詳細な参加条件やリスクについてのご確認をお願いいたします。
そしてこれとよく似た記述が「検証90」で検証した以下の6つのサイトでも確認されています。
▼BMT MAX (https://www.bmtmax.com/index.html)
▼BMT MAX (https://www.bmtmaxx.com/index.html)
▼MAI (https://www.managementcapitalmai.com/index.html)
▼MAI (https://www.managementmaicapital.com/index.html)
▼GM (https://www.growthmarket.co.jp/index.html)
▼GM (https://www.jpngrowthmarket.com/index.html)
例えば以下はBMT MAX (https://www.bmtmax.com/index.html) の相当すると思われる部分の画像です。
以下に書き出します。
>取引プランの詳細
>📢 募集対象: 500名の投資家
>📅 プラン期間: 2025年6月~2025年8月
>💹 投資プロジェクトの内容: 大口取引(ブロックトレード) IPO(新規株式公開) AIによる量子化取引(人工知能を活用したアルゴリズム取引)
>📈 予想リターン: 每月130%以上のリターンこのプランは、投資家に大きな収益の可能性を提供する新たな機会を提供します。 興味のある方は、詳細な参加条件やリスクについてのご確認をお願いいたします。
RSJキャピタルやRADIXの「取引プランの詳細」の文章と比べると全く同じという訳ではありませんが、「取引プランの詳細」というタイトルや使われている絵文字が同じであるなどかなり似ています。BMT MAXでも「每月130%以上のリターン」という有り得ないリターンが可能であるとなっていますが、RSJキャピタルやRADIXの「予想リターン: 每月300%以上」という記述はさらに非現実的としか思えません。
そしてこれと非常によく似た記述は以下で検証しているEAGLE SEVEN (イーグルセブン https://www.eagleseven-captial.jp/) 以下の14個のサイトでも確認されています。同じグループによるサイトである可能性が極めて濃厚です。
さらにRSJキャピタルやRADIXのサイトでこの部分に続いて出てくる「機関アカウントの概要」という部分でも「検証90」で検証したBMT MAXなど6つのサイトと明らかに似ています。以下にRSJキャピタル → RADIX → BMT MAX (https://www.bmtmax.com/index.html) という順で画像を以下に示します。
RSJキャピタルとRADIXのサイトはこの部分でも互いに全く同じです。さらに共に機関投資家向けの口座という意味だと思われますが「機関アカウント」と「機関口座」といった細かな違いはあってもBMT MAXの文章もRSJキャピタルやRADIXのサイトの記述と極めてよく似ています。4つの項目の最初の項目の文章を比較してみます。
▼RSJキャピタル、RADIX
高い権限: 機関アカウントは、一般的なアカウントよりも高い取引権限を有しており、大規模な資金操作(大口送金、大口取引など)を処理することができます。また、より多様な金融商品や複雑な取引戦略をサポートしており、投資機会の幅が大きく広がります。
▼BMT MAX
高い権限 : 機関口座は、普通口座よりも高い取引権限を有しており、大規模な資金操作(大口送金、大口取引など)を処理することができます。 また、多様な金融商品や複雑な取引戦略をフォローしており、投資の幅が大きく広がります。
「機関アカウント」→ 「機関口座」
「一般的なアカウント」 → 「普通口座」
「サポート」 → 「フォロー」
「投資機会の幅」 → 「投資の幅」
といった細かな違いがあるだけで本質的に同じ内容の文章になっています。他の3項目の文章も極めてよく似ています。これだけ似ているとなれば偶然ということは有り得ないでしょう。同じテンプレート由来の文章と考えてまず間違いありません。
それからRSJキャピタル、RADIXというサイト名やロゴについてですが、実在する金融機関の名称やロゴを盗用している可能性が高いようです。まずRSJキャピタルですが、チェコに本拠があるRSJ Financial Group (RSJ ファイナンシャルグループ https://www.rsj.com/en/) という金融系のグループのサイトが見つかりました。ここで検証しているRSJキャピタルのサイト (https://www.rsjcapital.jp) のサイトのロゴを左下に、チェコの RSJ ファイナンシャルグループのサイトのロゴを右下に示します。RSJのフォントは互いに非常によく似ているように見えます。
そしてこのチェコのRSJグループのサイトにアクセスするとポップアップで以下のような警告が出てきます。英語の原文とGoogle翻訳による日本語訳を以下に示します。
「RSJ 1000 Billion Asset Creation Plan (RSJ 1000億資産創造計画)」はRSJの商号を盗用、悪用した詐欺であり、RSJはこのプロジェクトと一切関係がなく、「BCPM株式会社」や「RSJキャピタル」も日本の顧客をターゲットにしている詐欺会社であるという警告になっています。そしてここに出てくる「RSJキャピタル」というのが表題最初のRSJキャピタル (https://www.rsjcapital.jp) であると考えて間違いないでしょう。
さらに「RSJ 1000 Billion Asset Creation Plan (RSJ 1000億資産創造計画)」について検索してみると本物のRSJのサイトとよく似た表題3番目のサイトが見つかってきました。以下に表題3番目のなりすましサイト、RSJ (https://www.rsj.jp/) と本物のRSJのサイト (https://www.rsj.com/en/) の冒頭部の画像を順に示します。
▼RSJ (https://www.rsj.jp/) [表示言語:英語のみ]
▼RSJ (https://www.rsj.com/en/) [表示言語:英語、チェコ語]
一見して明らかに似ていますがなりすましサイトであるRSJ (https://www.rsj.jp/) の方には画像の左上にそこだけ日本語で
>関東財務局長 (高速) 第78号
という登録番号が示されています。確かに金融庁のサイトで公開されている高速取引行為者のリストを確認すると関東財務局長 (高速) 第78号という登録番号で「RSJ Securities a.s」が令和6年5月28日付で登録を得ていることが確認出来ますが、これは高頻度取引 (High Frequency Trading, HFT) を日本市場で行う為のライセンスであり、このライセンスだけでは個人投資家から投資を募るリテール業務は出来ません。個人投資家から注文を受けて株式投資を仲介するなら証券会社として金融商品取引業者の登録が必要です。またこの「RSJ Securities a.s」の所在地は登録情報でもチェコのプラハ (Na Florenci 2116/15, Nové Mӗsto, 110 00 Praha 1, Czech Republic) になっており、RSJ (https://www.rsj.com/en/) の登録と考えられます。RSJ (https://www.rsj.com/en/)のサイトでは表示言語を英語とチェコ語から選択出来るのに、RSJ (https://www.rsj.jp/) のサイトでは英語表示以外の選択肢がありません。チェコを本拠としているならチェコ語の選択肢があるのは当然だと考えます。
そしてこれらのサイト冒頭部は見かけはかなり似ていますが、記述をGoogle翻訳で日本語訳してみると記述内容は全く異なることが分かります。以下に表題3番目のなりすましサイトRSJ (https://www.rsj.jp/) → 本物のRSJのサイト (https://www.rsj.com/en/) という順で冒頭部の日本語訳の画像を示します。
▼RSJ (https://www.rsj.jp/)
▼RSJ (https://www.rsj.com/en/)
表題3番目のRSJ (https://www.rsj.jp/) のサイトの記述の日本語訳の一部を以下に書き出します。
>RSJとBCPM株式会社、「1000億資産創造計画」を再開 ~未来産業を見据えたグローバル展開~
>2025年4月、RSJフィナンシャルグループと日本に拠点を置くBCPM株式会社は、戦略的資産運用プロジェクト「1000億資産創造計画」を正式に開始しました。この取り組みは、グローバル証券市場を基盤とし、人工知能、バイオテクノロジー、ヘルスケア、グリーンエネルギー、先進製造業といった21世紀の中核産業への戦略的投資を行います。精緻な資産配分と高頻度取引戦略を通じて、機関投資家レベルのリターンと資産成長の実現を目指します。
>RSJは、ロンドン、シカゴ、フランクフルトの主要取引所で積極的に業務を展開する金融グループとして、金融デリバティブと実物資産運用の両方に特化し、グローバル市場における強固な執行能力を有しています。一方、BCPM株式会社は、豊富な顧客リソースと強固な地域密着性により、日本国内市場に確固たる基盤を築いています。今回の新たな提携は、当プランの規模、効率性、そしてリスク管理の大幅な向上を意味します。
これはまさにチェコのRSJ ファイナンシャルグループ https://www.rsj.com/en/) のサイトにアクセスするとポップアップで出てくる警告に書かれていた「RSJ 1000 Billion Asset Creation Plan (RSJ 1000億資産創造計画)」そのものです。そしてRSJ (https://www.rsj.com/en/) ではポップアップだけでなく、冒頭部のオレンジ色の活字になっている部分も同じ内容の警告になっています。オレンジ色の活字になっている部分の日本語訳を以下に書き出します。
>投資家の皆様へ、広告されているプロジェクト「RSJ 1000億資産形成計画」は、RSJの商号を悪用した詐欺行為であることをお知らせいたします。RSJ は、このプロジェクト、日本企業であるBCPM株式会社、そしてRSJキャピタルとは一切関係がありません。これらの企業は、明らかに日本の顧客をターゲットにしている企業です。この投資機会に遭遇した方は、自国の関連監督当局に速やかにこの詐欺行為を報告してください。
「RSJ 1000億資産形成計画」はチェコのRSJ ファイナンシャルグループの名称やロゴを盗用したなりすましサイトで呼びかけられている投資詐欺案件と考えて間違いないでしょう。
さらに表題2番目のRADIX (https://www.radix-capital.jp/)についても名称やロゴが盗用である可能性を考えて調べてみると仮想通貨関連で同名のRADIX (https://www.radixdlt.com/) というサイトが見つかってきました。2つのRADIXというサイトはサイト全体の比較では全く似ていませんが、ロゴだけは明らかに似ています。左下が本項の検証対象であるRADIX (https://www.radix-capital.jp/) のロゴ、右下が仮想通貨関連で同名のRADIX (https://www.radixdlt.com/) のサイトのロゴです。明らかに互いに酷似しています。
さらにこのRADIXというサイト名とロゴが一致するサイトが他にも見つかってきました。それが表題4番目のRADIX (https://www.radixfortrading.com/#/) というサイトです。以下にアクセス直後に表示される起動画面と自動的にリダイレクトされるログイン画面 (https://www.radixfortrading.com/#/subPackages/login/login) の画像を示します。
このサイトは登録画面とログイン画面しか見ることが出来ず、明らかに情報開示が不適切であり、表題2番目のRADIX (https://www.radix-capital.jp/) のサイトでの登録やログインの役割を担うサイトである可能性が考えられます。ちなみに表題2番目のRADIX (https://www.radix-capital.jp/) のサイトには登録やログインの画面は見当たりません。
最後に表題の4つの詐欺目的と思われるサイト、サイトのデザインや名称、ロゴの盗用元になっている日本リート投資法人やチェコのRSJ ファイナンシャルグループ、仮想通貨関連のRADIXというサイトといった本項の検証で登場したサイトについてWho Is 情報に記されているサイトの登録・開設日を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
RSJキャピタル (https://www.rsjcapital.jp) 2025年4月23日
RADIX (https://www.radix-capital.jp/) 2025年5月27日
RSJ (https://www.rsj.jp/) 2025年6月9日
RADIX (https://www.radixfortrading.com/#/) 2025年5月22日
日本リート投資法人 (https://www.nippon-reit.com/) 2011年4月12日
RSJ ファイナンシャルグループ (https://www.rsj.com/en/) 1998年9月23日
RADIX (https://www.radixdlt.com/) 2017年1月23日
本項の検証対象である4つのサイトはこの検証を書いている2025年9月上旬時点でサイトの開設からせいぜい4ヶ月余りという新しいサイトであるのに対して画像や名称、ロゴの盗用元と思われる3つのサイトは少なくとも8年以上前に開設されていることが分かりました。開設から間もない検証対象である4つのサイトが盗用されている側ではなく、盗用している側であることは間違いないでしょう。
改めて結論するまでもなく、本項で検証した4つのサイトは信頼性が非常に低く、危険なサイトとしか思われません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン http://www.eagleseven-web.com/)
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン https://www.eagleseven-captial.jp/)
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン https://www.eagleseven-increase.jp/)
●EAGLE SEVEN (イーグルセブン https://www.rsfa.jp/)
●SUSQUE (https://www.susque.jp/)
●SSWTG (https://www.sswtg-capital.jp/)
●GRHPR (https://www.grhpr-capital.jp/)
●Jane Street (ジェーンストリート https://bookgodls.com/)
●Jane Street (ジェーンストリート https://votesjpok.com/)
●HT (https://www.htllc-increase.jp/)
●HT (https://www.htllc-investment.jp/)
●Barak Capital (バラックキャピタル https://www.barak-capital.jp/)
●SCIENTECH (サイエンテック https://www.scientech.jp/)
●VICLT (https://www.viclt-capital.jp/)
●Two Sigma Securities (ツーシグマセキュリティ https://www.tssnext-pglm.jp/)
1番目、2番目のサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、3番目、4番目のサイトは「Eagle Seven」というサイト名を検索して見つけてきたサイトです。さらに5番目のSUSQUEというサイトはネットニュースに被害事例に関する記事が出てきたサイト、6番目のSSWTGというサイトから最後の15番目までの9個のサイトは検索で見つけてきた2番目~5番目のサイトと非常によく似たサイトです。そしてこれらのサイトの名称やデザインには「検証80」「検証89」「検証90」あるいは本ページで検証しているサイトの多くと同じで実在する金融機関のサイトからの盗用と思われる部分があります。
まず表題最初の2つのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
▼2025年9月7日投稿 [表題最初のイーグルセブン (http://www.eagleseven-web.com/) に関する質問投稿]
この質問の投稿者は経緯が分かりませんが、藤田正雄と名乗る先生役、井澤と名乗るアシスタント役が登場するLINEグループに招待されて無料セミナーとか投資銘柄の推奨を受けていたようです。そしてこのLINEグループで表題最初のイーグルセブン (http://www.eagleseven-web.com/) のサイトでの投資を勧誘されたようです。LINEグループで投資勧誘を受けた経緯は「雑記2」や姉妹サイトの「雑記2」で説明した中国系グループによる詐欺勧誘の手口に一致するように思われます。添付画像は投資先として勧められたイーグルセブン (http://www.eagleseven-web.com/) のサイトの画像でスマホ用サイトのようです。
▼2025年10月16日投稿 [表題2番目のEAGLE SEVEN (https://www.eagleseven-captial.jp/) に関する質問投稿]
状況がよく分かりませんが、1件目の2025年9月7日付の質問投稿 と同様に「藤田正雄先生」から勧誘されたとあるのでやはりLINEグループに招待されてイーグルセブンでの投資を勧誘されたようです。「中核優良株研究所」についても1件目の質問に登場しています。既に勧誘に応じて投資してしまい、利益が100%に達したということで自動的に全額出金処理となったが出金するには「手数料」の支払いが必要ということになって要求されている「手数料」を支払うことが出来ずにこの質問をしているようです。仮に手数料が必要だとしても利益が出ているならば利益の一部を手数料に充当すれば済むはずなのにそれが出来ずに「手数料」を入金しないと出金できないというのは明らかにおかしなシステムであり、出金しようとすると意味不明の名目での追加入金を要求されるのはまさに中国系の詐欺グループの手口であることが分かっているのでこの件が中国系の詐欺グループによる詐欺案件である可能性は非常に高いものと考えられます。但しこの質問に出てくるイーグルセブンのサイトのURLアドレス (https://www.eagleseven-captial.jp/) は1件目の2025年9月7日付の質問投稿に出てきたイーグルセブンのサイトのURLアドレス (http://www.eagleseven-web.com/) とは異なります。
さらにやはりこれらの質問投稿に先立ってYahoo知恵袋に以下の質問が出ていることが分かりました。
経緯が全く分かりませんが「Eagle Seven LLC」という海外の証券会社で「機関口座」を開設すれば日本のIPO株を購入できるという勧誘を受けているようです。海外の証券会社で日本のIPO株の割り当てを受けられるわけがありませんし、「機関口座」という「検証80」「検証89」「検証90」そして本ページで検証してきたLINEグループで勧誘されるニセサイト、なりすましサイトでの投資勧誘でしばしば登場している実在するとは思えない特別な口座の利用を勧められていることからこれも同じグループによる勧誘である可能性が高いように思われます。但し、この質問には紹介された「Eagle Seven LLC」という海外の証券会社のサイトのURLアドレスの情報がありませんし、後述しますが本項で取り上げる3つのイーグルセブンという名称のサイトの登録・開設日はこの質問が投稿されている2025年8月5日よりも後です。従ってこの投稿の投稿者が紹介された「Eagle Seven LLC」は本項で検証している3つのイーグルセブンとはまた異なるサイトであった可能性が高いです。
次に表題4番目のSUSQUEというサイトの発見の端緒になったニュース記事を示します。
▼2025年8月27日付 (東奥日報/Yahooニュース)
この記事で紹介されている被害事例では青森県在住の女性が実在する投資系YouTuberに酷似した女性、実際には生成AIで作成されたと思われる女性の広告をYouTubeで見かけ、「富裕層資産形成計画」というLINEグループに招待され、紹介された投資アプリの「SUSQUE株式取引」に登録して、入金してしまったようです。最終的には6040万円もの大金を騙し取られてしまったようです。まさに典型的なLINEグループを勧誘の場として利用する中国系の詐欺グループによる詐欺の事例と考えられます。この記事には「SUSQUE株式取引」についてこれ以上の情報はないので「SUSQUE」を検索して見つけてきたのが表題4番目のサイトです。このサイトがこのネットニュースで取り上げられている被害事例と直接結びついているかどうかは確認出来ませんが、サイトの登録開設日や本項で検証する他のサイトとよく似ていることなどからこのサイト自体あるいはこのサイトと非常によく似たサイトでの被害事例であった可能性はかなりあるものと考えます。
まず表題最初のイーグルセブンのサイト(http://www.eagleseven-web.com/) の画像を示します。このサイトにアクセスしてみるとまず左下に画像を示した起動画面が出てきます。そしてこの起動画面は上で検証したRADIX (https://www.radixfortrading.com/#/) というサイトにアクセス直後に表示される起動画面と似ています。RADIXのサイトの起動画面の画像を比較の為に右下に再掲します。
これら静止画像の比較では2つのサイトが非常に似ているという印象は持ちにくいかもしれませんが、「システムスキャン中」などといったメッセージが表示されて流れていく様子は非常によく似ています。同じグループによるサイトである可能性は非常に高いと考えます。そしてこのイーグルセブンのサイトで他に見ることが出来るのは起動画面から自動的にリダイレクトされる左下に示したログイン画面 (https://www.eagleseven-web.com/#/subPackages/login/login) と右下に示した登録画面 (https://www.eagleseven-web.com/#/subPackages/register/register) のみです。
登録画面とログイン画面しか見ることが出来ないというのも上で検証したRADIX (https://www.radixfortrading.com/#/) のサイトの場合と同じです。登録すれば上に示したYahoo知恵袋への質問投稿の添付画像に示されていたような取引画面が出てくることになるものと思われますが、運営者や取引対象、取引条件などに関する情報開示もなしでいきなり登録を要求されるというのは明らかにおかしいです。
次に表題2番目以降の14個のサイトについてもサイト冒頭部の画像を示していきます。
▼イーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) [表示言語:日本語のみ]
▼イーグルセブン (https://www.eagleseven-increase.jp/) [表示言語:日本語のみ]
▼イーグルセブン (https://www.rsfa.jp/)
▼SUSQUE (https://www.susque.jp/)
▼SSWTG (https://www.sswtg-capital.jp/)
▼GRHPR (https://www.grhpr-capital.jp/)
▼ジェーンストリート (https://bookgodls.com/)
▼ジェーンストリート (https://votesjpok.com/)
▼バラックキャピタル (https://www.barak-capital.jp/)
▼サイエンテック (https://www.scientech.jp/)
▼VICLT (https://www.viclt-capital.jp/)
▼ツーシグマセキュリティ (https://www.tssnext-pglm.jp/)
これらサイト冒頭部の画像を示した14個のサイトには表示言語の選択肢は用意されておらず、いずれも日本語のみのサイトになっています。そして説明するまでもなくこれら14個のサイトは互いに似ています。特に表題2番目のイーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) から表題11番目のHT (https://www.htllc-investment.jp/) までの10個のサイトは互いに酷似しており、表題12番目のバラックキャピタルから15番目のツーシグマセキュリティまでの4個のサイトはそれらとは少しサイトデザインが異なる部分が認められますが、それでも14個のサイト全てで共通する部分も多いです。
さらに例えば表題2~4番目の3つのイーグルセブンのサイトではロゴの部分も同じなのでこの部分の画像だけでは全く区別出来ません。2つのジェーンストリートのサイト、2つのHTのサイトでも同様です。またここで示した画像では分かりませんが、背景画像に見える部分は実際には動画になっており、上に示した14枚の画像では動画の最後に出てくるロンドンのテムズ川流域の風景の部分が示されています。また会社の規模などに関する以下の数字や簡単な説明がいずれのサイトでも確認出来ます。
>$69B 資産運用 (運用資産額)
>38+ 経営履歴 (経営年数)
>3000 スタッフ (従業員数)
>100% 私有化 (非公開)
項目の説明が最後の4つのサイト、バラックキャピタル~ツーシグマセキュリティまでの4個のサイトの場合のみ異なっており、括弧内がバラックキャピタルなど4つのサイトの記述です。それでも運用資産額などこれら4項目の数字が14個のサイトで共通というのは非常に不自然であり、事実かどうか極めて疑わしいです。特に38年以上の経営年数があるという記述には疑問があります。後述しますが、これらのサイトはWho Is 情報によればかなり新しいサイトであり、とてもではありませんが、38年もの社歴を誇る金融機関のサイトとは思えないのです。また14個のサイトで共通の動画がサイト冒頭部の背景となっていることを説明しましたが、全く同じものと思われる動画がSusquehanna International Group (サスケハナインターナショナルグループ) というアメリカの資産運用会社のサイト (https://sig.com/) で見つかりました。このサスケハナインターナショナルグループというのはこの公式サイトやWikipedia英語版によればアメリカのペンシルベニア州に本拠を置く自己勘定取引会社 (顧客の資金ではなく、自己資金を運用する会社) のようです。自己勘定取引の会社なので個人投資家からの投資は受け入れていないはずです。
以下にそのサスケハナインターナショナルグループのサイト冒頭部の画像を示します。問題の動画は比較の為に上に画像を示した14個のサイトの画像と同じロンドン・テムズ川河畔の風景の部分で取得しています。尚、サスケハナインターナショナルグループのサイトでは動画が無限ループしているので何処が動画の始まりで終わりなのか不明です。
▼サスケハナインターナショナルグループ (https://sig.com/)
この1枚の画像だけでは表題2~15番目の14個のサイトと同じ動画が使われていることが分からないので動画の別の部分でも比較してみます。以下は14個のサイトを代表して表題2番目のイーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) の動画の最初の部分とサスケハナインターナショナルグループ (https://sig.com/) の動画の相当部分の比較です。動画の完全に同じタイミングでスクリーンショットを取得することは困難なので全く同じ画像にはなりませんが、取引画面が映る複数のモニターを見ている男性の後ろ姿の画像が互いによく似ていることが確認出来ます。
以下は同じ2つのサイトのサイト冒頭部動画の別の部分の比較です。スウェーデン生まれのペタンゴというボードゲームをプレイしているようです。
背景の動画に注目すれば同じ動画であることが分かると思います。同じ動画が使われている14個のサイト+盗用元と思われるサスケハナインターナショナルグループサイトののWho Is 情報を調べてみると以下のようになります。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日
イーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) 2025年9月3日
イーグルセブン (https://www.eagleseven-increase.jp/) 2025年9月9日
イーグルセブン (https://www.rsfa.jp/) 2025年8月27日
SUSQUE (https://www.susque.jp/) 2025年6月19日
SSWTG (https://www.sswtg-capital.jp/) 2025年7月31日
GRHPR (https://www.grhpr-capital.jp/) 2025年8月20日
ジェーンストリート (https://bookgodls.com/) 2025年1月24日
ジェーンストリート (https://votesjpok.com/) 2025年6月5日
HT (https://www.htllc-increase.jp/) 2025年8月28日
HT (https://www.htllc-investment.jp/) 2025年9月2日
バラックキャピタル (https://www.barak-capital.jp/) 2025年10月3日
サイエンテック (https://www.scientech.jp/) 2025年9月17日
VICLT (https://www.viclt-capital.jp/) 2025年9月12日
ツーシグマセキュリティ (https://www.tssnext-pglm.jp/) 2025年9月30日
サスケハナインターナショナルグループ (https://sig.com/) 1998年3月12日
動画の盗用元と思われるサスケハナインターナショナルグループのサイトが1998年3月12日に登録・開設されているのに対して動画が盗用転載されていると考えられる14個のサイトはいずれも2025年になってから登録・開設されていて「38年以上の経営年数があるという記述」という主張は到底事実とは思えません。
またSusquehanna International Group (サスケハナインターナショナルグループ) の名称やロゴは検証対象の1つであるSUSQUEというサイトの名称やロゴと似ているように思われます。左下が本項の検証対象であるSUSQUE (https://www.susque.jp/) のロゴ、右下が動画の盗用元と思われるSusquehanna International Group (サスケハナインターナショナルグループ https://sig.com/) のロゴの画像です。偶然とは思えないほどに似ています。
またサスケハナインターナショナルグループは日本の金融庁で「高速取引行為者」という登録を得ています。金融庁のサイトで公表されている「高速取引行為者登録一覧」というPDFファイルを見るとサスケハナインターナショナルグループの拠点の内、アイルランドとオーストラリアの拠点がそれぞれ登録を得ていることが確認されました。
▼登録番号:関東財務局長(高速)第1号
登録年月日:平成30年6月6日
高速取引行為者名: Susquehanna Pacific Pty Ltd
本店所在地:Level 48, Tower One,International Towers, 100 Barangaroo Avenue, Barangaroo, NSW 2000, AUSTRALIA
▼登録番号:関東財務局長(高速)第71号
登録年月日:令和4年10月28日
高速取引行為者名:Susquehanna International Securities Limited
本店所在地:International Centre, Memorial Road, IFSC, Dublin, D01T6T0, Ireland
アイルランドとオーストラリアの拠点の住所についてはサスケハナインターナショナルグループのサイト (https://sig.com/) にある「Office Locations」のサブページで確認出来ます。そしてSUSQUEのサイトに高速取引行為者の登録があることが示されているわけではないのですが、SUSQUEのサイトについて高速取引行為者の登録があるから信頼できるといった勧誘が行われている可能性は充分にあります。以下で検証しているタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/)、VCOURT (https://vcourt-ok.jp/)、VCOURT (https://vcourt-vip.jp/) という3つのサイトでは高速取引行為者の登録番号が金融ライセンスであるかのように示されていますし、関東財務局からは以下の画像に示した警告が出ています。
一部抜粋します。
>高速取引行為者を詐称する者に注意!
>関東財務局に登録のある高速取引行為者の名を騙り、架空の投資話を持ち掛ける被害が増加しています。
>高速取引行為者が日本国内の一般の方へ投資勧誘を行うことは、法令上認められていません。金融庁が財務局が個別の金融商品取引業者や高速取引行為者と業務提携することはありません!
こうした状況から考えて本項で検証しているSUSQUE (https://www.susque.jp/) というサイトは高速取引行為者の登録があるSusquehanna International Group (サスケハナインターナショナルグループ https://sig.com/) と類似のサイト名、類似のロゴを使ってサスケハナインターナショナルグループになりすまし、サスケハナインターナショナルグループの高速取引行為者の登録を乗っ取る形で投資勧誘していることが疑われました。
さらにSUSQUEというサイトが高速取引行為者の登録がある実在の業者のなりすましを行っているとすれば本項で検証している他のサイトについてもなりすましが行われている可能性も考えられたので本項で検証しているサイトと名称が似ている高速取引行為者の登録情報を照らし合わせてみたところ、続々となりすまし対象と思われる高速取引行為者の登録業者が見つかってきました。以下に本項で検証しているサイトとなりすまし対象となっている疑いがある高速取引行為者についてまとめます。
検証対象のサイト なりすまし対象が疑われる高速取引行為者 登録番号
EAGLE SEVEN EAGLE SEVEN (https://www.eagleseven.com/) 関東財務局長(高速)第85号
SUSQUE Susquehanna International (https://sig.com/) 関東財務局長(高速)第1号&第71号
SSWTG SSW-Trading GmbH (https://www.ssw-trading.com/en/) 関東財務局長(高速)第26号
Jane Street Jane Street (https://www.janestreet.com/) 関東財務局長(高速)第10号
Barak Capital BARAK CAPITAL (https://www.barakcapital.com/) 関東財務局長(高速)第45号
SCIENTECH Scientech Research (https://www.scientechresearch.io/) 関東財務局長(高速)第73号
Two Sigma Securities Two Sigma Securities (https://www.twosigma.com/) 関東財務局長(高速)第64号
対応すると思われる高速取引行為者が見当たらないのはGRHPR、HT、VICLTの3つのサイトだけです。意識的に高速取引行為者の登録がある業者の名称を盗用したニセサイトを立ち上げて金融庁の登録がある信頼できる投資サイトであるとして勧誘が行われている疑いが極めて濃いです。
次に各サイトの冒頭部に続く部分について比較を続けます。まず14個のサイトに共通して存在する「取引プランの詳細」と題された部分の画像を示していきます。以下にはまず表題2番目~6番目の5個のサイトについて表題と同じ順、イーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) → イーグルセブン (https://www.eagleseven-increase.jp/) → イーグルセブン (https://www.rsfa.jp/) → SUSQUE (https://www.susque.jp/) → SSWTG (https://www.sswtg-capital.jp/) という順で5枚の画像を示します。
同様に表題7~11番目の5つのサイトについて表題と同じ順、GRHPR (https://www.grhpr-capital.jp/) → ジェーンストリート (https://bookgodls.com/) → ジェーンストリート (https://votesjpok.com/) → HT (https://www.htllc-increase.jp/) → HT (https://www.htllc-investment.jp/) という順で相当部分の画像を示します。
ここまでの10個のサイトについてこの「取引プランの詳細」と題された部分は背景の色が殆どのサイトで黄緑色なのに2つのジェーンストリートのサイトのみで薄紫色になっているとか、募集人数が殆どのサイトで「3000名の投資家」になっているのに対してGRHPRのサイトでのみ「6500名の投資家」になっているとか細かい違いはありますが、互いに非常によく似ています。
さらに同様に表題12~15番目の4つのサイトについて表題と同じ順、バラックキャピタル (https://www.barak-capital.jp/) → サイエンテック (https://www.scientech.jp/) → VICLT (https://www.viclt-capital.jp/) → ツーシグマセキュリティ (https://www.tssnext-pglm.jp/)という順で同じく「取引プランの詳細」と題された部分の画像を示します。
これら4つのサイトについては表題2~11番目の10個のサイトの「取引プランの詳細」と題された部分と比較するとかなり印象が異なりますが、記されている「取引プランの詳細」の文章はほぼ同一です。以下には表題2番目のイーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) の文章を書き出します。
>📢 募集対象: 3000名の投資家💹 投資プロジェクトの内容: 大口取引(ブロックトレード) 、IPO(新規株式公開)、さらにデイトレードによる資産形成(億万長者の養成)📈 予想リターン: 每月200%以上このプランは、投資家に大きな収益の可能性に関する新たな機会を提供します。 興味のある方は、詳細な参加条件やリスクについての確認をお願いいたします。
「予想リターン: 每月200%以上」という投資利回りが示されていますが年間のリターンが200%でもまず有り得ないのに「毎月200%以上」はあまりにも非現実的でしょう。そしてこれとよく似た記述が上で検証したRSJキャピタルとRADIX、さらに「検証90」で検証した以下の10個のサイトでも確認されています。
▼BMT MAX (https://www.bmtmax.com/index.html)
▼BMT MAX (https://www.bmtmaxx.com/index.html)
▼MAI (https://www.managementcapitalmai.com/index.html)
▼MAI (https://www.managementmaicapital.com/index.html)
▼GM (https://www.growthmarket.co.jp/index.html)
▼GM (https://www.jpngrowthmarket.com/index.html)
▼バンク・オブ・アメリカ (https://www.bankofamerilcasl.com/index.html)
▼アライアンス・バーンスタイン (https://www.alliancebernstseinn.com/)
▼アライアンス・バーンスタイン (https://www.alliancebernsteinn.com/)
▼クック・パイン・キャピタル (https://www.cookpinecapitals.com/)
以下には比較の為に上で検証したRSJキャピタル (https://www.rsjcapital.jp) の「取引プランの詳細」の画像を再掲します。
RSJキャピタルの場合は「予想リターン」が「毎月300%以上」とさらに非現実的な数字になっていますが、非常によく似ていることは間違いありません。同じグループによるサイトと考えて間違いないと思います。
さらに本項で検証している14個のサイトで次に出てくるのは「機関アカウントの概要」などと題された、普通の証券口座よりも有利な取引が出来ると称する特別な口座に関する説明の部分です。以下には
表題2番目のイーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/)
表題3番目のイーグルセブン (https://www.eagleseven-increase.jp/)
表題8番目のジェーンストリート (https://bookgodls.com/)
表題12番目のバラックキャピタル (https://www.barak-capital.jp/)
の4つのサイトについて順に画像を示します。
有利な取引条件の特別な口座の呼び名が各サイトで統一されていないようです。各サイトにおける口座の呼称を含むこの部分の項目名を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 項目名
イーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) 機関アカウントの概要
イーグルセブン (https://www.eagleseven-increase.jp/) 特定AI取引口座の概要
イーグルセブン (https://www.rsfa.jp/) 機関アカウントの概要
SUSQUE (https://www.susque.jp/) 機関アカウントの概要
SSWTG (https://www.sswtg-capital.jp/) 機関口座の概要
GRHPR (https://www.grhpr-capital.jp/) 機関アカウントの概要
ジェーンストリート (https://bookgodls.com/) JSアセットマネジメント口座の特徴
ジェーンストリート (https://votesjpok.com/) JSアセットマネジメント口座の特徴
HT (https://www.htllc-increase.jp/) 機関アカウントの概要
HT (https://www.htllc-investment.jp/) 機関アカウントの概要
バラックキャピタル (https://www.barak-capital.jp/) 機関アカウントの概要
サイエンテック (https://www.scientech.jp/) 機関アカウントの概要
VICLT (https://www.viclt-capital.jp/) 特定AI取引口座の概要
ツーシグマセキュリティ (https://www.tssnext-pglm.jp/) TSS機関専用口座の概要
口座(アカウント)の名称は統一されていませんが、この部分に示されている4項目の特長を説明する文章は14個のサイトで完全に同じという訳ではないものの互いに非常によく似ていますし、この部分についてもよく似た記述が上で検証したRSJキャピタルとRADIX、さらに「検証90」で検証した以下の6個のサイトでも確認されています。
▼BMT MAX (https://www.bmtmax.com/index.html)
▼BMT MAX (https://www.bmtmaxx.com/index.html)
▼MAI (https://www.managementcapitalmai.com/index.html)
▼MAI (https://www.managementmaicapital.com/index.html)
▼GM (https://www.growthmarket.co.jp/index.html)
▼GM (https://www.jpngrowthmarket.com/index.html)
以下には比較の為に上で検証したRSJキャピタル (https://www.rsjcapital.jp) の「機関アカウントの概要」と題された相当部分の画像を再掲します。「高い権限」「優先取引権」「カスタマイズされたサービス」「資金管理とリスク管理」といった4つの項目が立て並びで配置されているか、横並びで配置されているかという違いはあっても説明の内容自体は本項で検証している14個のサイトの相当部分の説明と非常によく似ています。
さらに14個のサイトでは続いて投資を申し込む為の個人情報などを書き込む部分が出てきます。以下には表題2番目のイーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) の画像を示します。
氏名、年齢、LINEのID、投資経験年数、投資額、メールアドレスなどを書き込むようになっています。細かい違いがないわけではありませんが表題2番目のイーグルセブン (https://www.eagleseven-captial.jp/) から表題11番目のHT (https://www.htllc-investment.jp/) までの10個のサイトではこの部分が互いに非常によく似ています。
一方で表題12番目のバラックキャピタルから表題最後のツーシグマセキュリティまでの4つのサイトではこの部分が少し変わった様式になっています。以下には代表してバラックキャピタルの画像を示します。
様式は異なりますが記入を求められる情報はほぼ同じです。
そして個人情報、連絡先情報の記入を求められているのに本項で検証している15個のサイトには運営の連絡先情報が何も示されていません。何処の国の業者なのかさえ不明ですし、メールアドレスさえ示されていないのでこちら側から連絡する手段が何もありません。
そして本文中で書きましたがこれらのサイトの多くについては日本の金融庁で高速取引行為者の登録を得ている海外の実在する自己勘定取引業者の名称を盗用している疑いがあります。高速取引行為者の登録を得ていることを金融庁のお墨付きを得ている安全な投資先と称しての勧誘が行われている疑いがあります。実際には金融庁から出ている警告にあるように高速取引行為者の登録では不特定多数から投資名目で資金を受け入れて資産運用に関わることは違法ですし、そもそも本項で検証しているサイトは高速取引行為者の名称を盗用しているだけで高速取引行為者の登録を得ている業者とは別個です。
これらのサイトでの投資を推奨されても決して応じるべきではありません。
●LEBEYアセットマネジメント (https://www.lebey.jp/)
●SMCCアセットマネジメント (https://www.japan-smcc.jp/)
●APCアセットマネジメント (https://www.apcapital.jp/)
●TIRアセットマネジメント (https://www.japantir.com/)
●HGAMアセットマネジメント (https://www.hgam.jp/)
●AECアセットマネジメント (https://www.aeccapital.jp/)
最初のLEBEYアセットマネジメントと3番目のAPCアセットマネジメントはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、4番目のTIRアセットマネジメントは「検証80」で検証したTIR証券 (ティーアイアール証券 https://www.tirsecurities.com/) というサイトについて調べていて偶然発見したサイト、他の3つのサイトは画像検索あるいは書かれている文章の検索でなどで見つけてきたサイトです。これら6つのサイトは互いによく似ているだけでなく、DBJアセットマネジメント (https://www.dbj-am.jp/) という日本国内のオルタナティブ投資のサイトとよく似ており、サイトのデザインなどをDBJアセットマネジメントのサイトから盗用しているようです。まずLEBEYアセットマネジメントとAPCアセットマネジメントについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
▼2025年8月30日投稿 (LEBEYアセットマネジメントに関する質問)
情報が少ないですが『第5期 AI 資産成?計画』というものに参加して「LEBEYアセットマネジメント株式会社」での投資を勧誘され、検討中という状況ではないかと思われます。ヤフーニュースで取り上げられていたという件については検索してみましたがそれらしい記事は見つかりません。
▼2025年9月11日投稿 (LEBEYアセットマネジメントに関する質問)
Youtubeの広告規定が甘すぎるとあるのでYoutubeに出ていた広告から「AI資産成長計画」と称するLINEグループに招待され、登場した先生役、アシスタント役、サクラ役からPRIMEというアプリをダウンロードするように誘導され、LEVEYでの投資を勧められたという状況があったようです。入金先が個人名義だったり、法人口座だったりという変更が繰り返されたことなどから詐欺を疑っているという状況のようです。但し、これは投稿者本人の体験ではなく、第三者からの伝聞に基づく投稿ではないかと思われます。しかし書いてある状況はまさにLINEグループを勧誘の場として利用する詐欺の手口に合致しています。
▼2025年9月13日投稿 (LEBEYアセットマネジメントに関する質問)
どういう経緯でLEBEYアセットマネジメントを知ることになったのか説明がありませんが、投資を考えているものの信頼性に不安を感じてこの質問を投稿しているようです。
▼2025年9月13日投稿 (LEBEYアセットマネジメントに関する質問)
この質問の投稿者はどうやらLINEグループを勧誘の場として利用する手口で勧誘され、LEBEYアセットマネジメントでのAI投資を紹介されて投資してしまい、400万円もの被害を被ってしまったようでその後の対処について質問しています。
▼2025年7月27日投稿 (APCアセットマネジメントに関する質問)
経緯が分かりませんがLINEグループに参加しており、LINEグループには例によって先生役、アシスタント役などが登場しているようです。無料でプレゼントを送ってきたり、週に1度は推奨銘柄を教えてくれたりしているようですが先生役、アシスタント役が名乗っている名前を調べてみると実在の人物とは別人である、つまりなりすましであることが分かったようです。プレゼントを送ってきたのは住所や電話番号を知るのが目的だったのだろうと考えているようです。さらにX (旧Twitter) に警告が出ているということですが以下がその警告投稿と思われます。
>APCアセットマネジメントと呼ばれる企業の名前でいつもの典型的な機関口座詐欺が始まります。
>大野淳一、松本優子、長谷川美月という名前にご注意ください。
「大野淳一、松本優子、長谷川美月」というのがLINEグループで先生役、アシスタント役などが名乗っている名前ではないかと思われます。またこの3人の名前は後述しますがAPCアセットマネジメントのサイトに画像付きで登場しています。ところがこの知恵袋の質問に対して以下の様な回答が寄せられています。
松本優子として紹介されている女性の画像は北陸放送のアナウンサーの画像の盗用であるという指摘です。この件についてはまた後述します。
とにかくこれらの質問投稿に出てきた2つのサイト、さらに画像検索などで見つかってきた4つのサイトについてまずはサイト冒頭部の画像を順に示していきます。まず最初の2つのサイト、LEBEYアセットマネジメントとSMCCアセットマネジメントのサイト冒頭部の画像を示します。
▼LEBEYアセットマネジメント (https://www.lebey.jp/)
▼SMCCアセットマネジメント (https://www.japan-smcc.jp/)
いずれのサイトも表示言語は日本語のみです。
本項で検証している6つのサイトの冒頭部の背景は動画あるいは静止画がスライドショー形式で繰り返し表示されるようになっていますが、上に示したLEBEYアセットマネジメントとSMCCアセットマネジメントの冒頭部は背景動画が同じです。さらに記されている文章もサイト名以外は互いに同じです。2つのサイトの文章を以下に書き出して比較してみます。
▼LEBEYアセットマネジメント
世界に冠たる投資グループへ
LEBEYは、機関投資家の皆様へ最高の投資チャンスと資産運用サービスを提供し、資金循環の活性化及び金融市場の発展に貢献します。
▼SMCCアセットマネジメント
世界に冠たる投資グループへ
SMCCは、機関投資家の皆様へ最高の投資チャンスと資産運用サービスを提供し、資金循環の活性化及び金融市場の発展に貢献します。
さらに表題3番目以降の4つのサイトについても同様にサイト冒頭部の画像を順に示します。
▼APCアセットマネジメント (https://www.apcapital.jp/)
▼TIRアセットマネジメント (https://www.japantir.com/)
▼HGAMアセットマネジメント (https://www.hgam.jp/)
▼AECアセットマネジメント (https://www.aeccapital.jp/)
これらのサイトも表示言語の選択肢は用意されておらず、日本語のみのサイトです。
さらに本項の冒頭で書いたようにこれらのサイトはDBJアセットマネジメント (https://www.dbj-am.jp/) というオルタナティブ投資のサイトに似ていることが分かりました。比較の為に以下にその DBJアセットマネジメントのサイト冒頭部の画像も示します。
▼DBJアセットマネジメント (https://www.dbj-am.jp/)
これらDBJアセットマネジメントを含む7つのサイトの冒頭部は共通して高層ビルが並ぶ都市部の動画あるいは静止画を背景にしており、TIRアセットマネジメントを除く6つのサイトでは機関投資家向けの投資サイトであるという説明が示されています。さらに3番目のAPCアセットマネジメント、5番目のHGAMアセットマネジメント、6番目のAECアセットマネジメント、比較対象のDBJアセットマネジメントの冒頭部に書かれている文章は互いに非常によく似ています。
▼APCアセットマネジメント
>APCアセットマネジメントは、オルタナティブ投資分野において機関投資家の皆様への良質な投資機会・運用サービスの提供を通じ、資金循環の活性化及び金融市場の発展に貢献します。
▼HGAMアセットマネジメント
>HGAMアセットマネジメントは、オルタナティブ投資分野において機関投資家の皆様への良質な投資機会・運用サービスの提供を通じ、資金循環の活性化及び金融市場の発展に貢献します。
▼AECアセットマネジメント
>AECアセットマネジメントは、オルタナティブ投資分野において機関投資家の皆様への良質な投資機会・運用サービスの提供を通じ、資金循環の活性化及び金融市場の発展に貢献します。
▼DBJアセットマネジメント
DBJアセットマネジメントは、オルタナティブ投資分野において機関投資家の皆様への良質な投資機会・運用サービスの提供を通じ、資金循環の活性化及び金融市場の発展に貢献します。
4つのサイトの文章は主語となっているサイト名の部分が入れ替わっているだけでそれ以外は全く同じです。これも偶然とは思えません。表題最初のLEBEYアセットマネジメントの冒頭部と表題2番目のSMCCアセットマネジメントについても冒頭部の背景動画と文章が同じであることをすでに指摘しましたが状況は似ています。
さらにこれらのサイトの比較を続けます。まずTIRアセットマネジメントの場合を除いて上に示した冒頭部の直後に出てくる「NEWS」あるいは「NEWS RELEASE」と題された部分の画像を表題と同じ順、
LEBEYアセットマネジメント → SMCCアセットマネジメント → APCアセットマネジメント → TIRアセットマネジメント → HGAMアセットマネジメント → AECアセットマネジメント → 比較対象のDBJアセットマネジメント
という順で画像を以下に示します。
最初のLEBEYアセットマネジメントと2番目のSMCCアセットマネジメントはこの部分で少し雰囲気が異なりますが、表題の残りの4つのサイトは比較対象のDBJアセットマネジメントの相当部分と明らかに似ています。
さらに以下は運用資産残高の変化、つまり会社の成長を説明している部分の比較です。表題6番目のAECアセットマネジメントのサイトには相当する部分が存在しないのでLEBEYアセットマネジメント → SMCCアセットマネジメント → APCアセットマネジメント → TIRアセットマネジメント → HGAMアセットマネジメント → 比較対象のDBJアセットマネジメントという順で6枚の画像を示します。
いずれのサイトでも棒グラフで2019年と2024年の運用資産残高 (AUM) という数字を比較しています。
サイト名 2019年の運用資産残高 2024年の運用資産残高
LEBEYアセットマネジメント 約800億円 約2000億円
SMCCアセットマネジメント 約800億円 約2000億円
APCアセットマネジメント 1000億円 3000億円
TIRアセットマネジメント 1000億円 3000億円
HGAMアセットマネジメント 1000億円 3000億円
DBJアセットマネジメント 1.7兆円 約4兆円
いずれのサイトでも2019年と2024年の資産残高をよく似た棒グラフで示して運用資産の増加、企業の規模拡大をがあったとしています。しかし本項で検証している6つのサイトに少なくとも2019年からの実績があるとは思えません。例えば以下はLEBEYアセットマネジメントのサイトのWho Is 情報の画像です。
黄色の枠で囲った部分に示されているサイトの登録・開設日は2025年6月26日となっていて非常に新しいです。同様に他の5つの検証対象のサイトと比較対象のDBJアセットマネジメントのサイトのWho Is 情報にあるサイトの登録・開設日を以下にまとめてみます。
サイト名 サイトの登録・開設日
LEBEYアセットマネジメント 2025年6月26日
SMCCアセットマネジメント 2025年8月11日
APCアセットマネジメント 2025年6月14日
TIRアセットマネジメント 2025年7月9日
HGAMアセットマネジメント 2025年6月19日
AECアセットマネジメント 2025年8月13日
DBJアセットマネジメント 2012年6月5日
本項の検証対象である6つのサイトはいずれも2025年6月以降に開設された新しいサイトであり、2019年どころか2024年にも営業していたとは思えません。2019年と比較して2024年の運用資産残高が大幅に増えているといった記述やグラフはデタラメとしか思えません。
またそもそも検証対象の6つのサイトは日本語のみのサイトですが、国税庁の法人番号公表サイト (https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/index.html) で法人登録を探してもそれらしい法人登録が見つかりません。一方で比較対象であり、サイトのデザインや文章などの盗用元と思われるDBJアセットマネジメントについては法人登録 (法人番号 1010001104938) が容易に見つかります。法人登録も見つからない幽霊法人が数千億円単位の運用資産残高を有するとは到底思えません。
次に表題の6つのサイトに共通して存在する社員の紹介をしている部分について以下に示していきます。まず表題最初のLEBEYアセットマネジメントについては以下に画像を示しましたが内海正和、有村智美と名乗る人物の画像と簡単なプロフィールが示されています。
本項の最初に引用したYahoo知恵袋への2025年9月13日付の投稿にLINEグループの先生役、アシスタント役として登場していた人物の名前が内海正和、有村智美という情報があり、ここで紹介されている2名の名前と一致しています。これら2名の肩書は以下のようになっています。
▼取締役 投資コンサルティング事業本部 本部長、チーフアナリスト 内海 正和
▼アシスタント、アナリスト 有村 智美
2024年時の運用資産が約2000億円というそれなりの規模があるはずの会社なのに紹介されているのはこの2名だけということに違和感があります。普通なら紹介されるのはまず最高経営責任者 (CEO) とか社長、会長など経営トップであるのが普通で「事業本部長」とか「アシスタント、アナリスト」といった肩書の人物ではないと思います。しかも内海正和と名乗る人物については画像検索してみるとECBC2021金属アレルギーコンテストのクラウドファンディング賞というページ (https://www.metallicallergy.or.jp/eqbc2021/crowdfunding/) で以下の画像+記事を発見しました。
ここに挨拶文を書いている鈴木康弘という人物の画像がLEBEYアセットマネジメントの内海正和を名乗る人物の画像に酷似しているのです。この鈴木康弘という人物の「株式会社西新宿ドットネット 代表取締役」という肩書を検索してみるとまさに「株式会社西新宿ドットネット」のサイト (https://www.nishi-shinjuku.net/) で鈴木氏のプロフィールを発見しました。
かなり雰囲気が変わっていますが、LEBEYアセットマネジメントの内海正和を名乗る人物の画像はこの鈴木氏の画像を盗用したものと考えられます。
同様に以下はSMCCアセットマネジメントの社員を紹介している部分の画像です。
紹介されているのは以下の2名です。
▼取締役 投資コンサルティング事業本部 本部長 チーフアナリスト 浜田良純
▼アシスタント、アナリスト 小橋 美樹
役職名から判断してこの2名も経営トップではないでしょう。またこれらの人物の自己紹介の文章が大問題でLEBEYアセットマネジメントのサイトで紹介されている内海正和、有村智美の自己紹介の文章と酷似しているのです。例えば有村智美と小橋美樹の自己紹介の文章を比較してみます。
▼LEBEYアセットマネジメント・有村智美の自己紹介
>金融業界で6年以上の投資経験と深い投資知識を持つ投資アシスタントです。常にお客様一人ひとりに誠実かつ真摯な態度で接し、心を込めたサービスを提供してまいりました。
>お客様のニーズを最優先に考え、お客様の利益獲得を目標としています。投資の分野において豊富な知見と実績を持ち、ここ数年にわたり多くのお客様から厚い信頼と高い評価をいただいております。
>誠実さを忘れず、初心を大切にし、お客様と共に歩み、共に成長していくことをポリシーとしております。
▼SMCCアセットマネジメント・小橋美樹の自己紹介
>金融業界で6年以上の投資経験と深い投資知識を持つ投資アシスタントです。常にお客様一人ひとりに誠実かつ真摯な態度で接し、心を込めたサービスを提供してまいりました。
>お客様のニーズを最優先に考え、お客様の利益獲得を目標としています。投資の分野において豊富な知見と実績を持ち、ここ数年にわたり多くのお客様から厚い信頼と高い評価をいただいております。
>誠実さを忘れず、初心を大切にし、お客様と共に歩み、共に成長していくことをポリシーとしております。
この2人の自己紹介の文章は互いに全く同じです。明らかにコピペでしょう。さらに以下で示しますが、小橋美樹の画像は以下で示すAECアセットマネジメントのサイトの社員紹介で「取締役エグゼクティブアシスタント/アナリスト」という役職で紹介されている宮本綾香という人物の画像と同じ画像です。同じ画像が2つのサイトで使い回されているのです。
同様に以下はAPCアセットマネジメントの社員を紹介している部分の画像です。
紹介されているのはこのサイトでも経営トップではなく以下の3名です。
▼取締役 調査分析部長 投資助言事業部 部長 チーフアナリスト 大野 淳一
▼取締役執行アシスタント、アナリスト 松本優子
▼取締役執行アシスタント、アナリスト 長谷川 美月
どうして経営トップではなく、この3名を紹介しているのか違和感があります。そしてこの3名の名前は上で引用したX (旧Twitter) に出ていた2025年7月18日付のAPCアセットマネジメント対する警告の投稿に出ていた名前と一致します。勧誘の場となっているLINEグループに大野、松本、長谷川を名乗る人物が先生役、アシスタント役などとして登場しているものと思われます。そして既に引用した2025年7月27日付のYahoo知恵袋への質問への回答で指摘されていますが松本優子として示されている女性の画像はMRO北陸放送の石川映夏アナウンサーの画像の盗用のようです。以下にMRO北陸放送のサイトにある石川アナのプロフィールの画像を比較の為に示します。松本優子として紹介されている女性の画像と一致しています。
表題4番目のTIRアセットマネジメントについては画像は省略して紹介されている社員の名前と肩書だけ示しておきます。
■TIRアセットマネジメント
▼リサーチ・アナリシス部門/投資コンサルティング部門 ディレクター兼チーフアナリスト 高橋 慎一郎
▼エグゼクティブアシスタント/アナリスト 大島 智子
▼エグゼクティブアシスタント/アナリスト 村田 理恵
高橋 慎一郎、大島 智子、村田 理恵といった名前がLINEグループに登場する先生役とかアシスタント役の名前として使われる可能性が考えられます。
次は表題5番目のHGAMアセットマネジメントの社員紹介部分の画像を示します。
やはり登場人物の肩書と名前を以下に書き出しておきます。
▼取締役 調査分析部長 投資助言事業部 部長 チーフアナリスト 井上 敬一
▼取締役執行アシスタント、アナリスト 原田 麻衣
▼取締役執行アシスタント、アナリスト 永井 心美
そしてこれら3名の自己紹介の文章は上で示したAPCアセットマネジメントの社員紹介の自己紹介の文章と酷似しています。
例えばAPCアセットマネジメントの松本優子 (画像は石川アナウンサー) の自己紹介の文章とHGAMアセットマネジメントの原田麻衣の自己紹介の文章を以下に書き出して比較してみます。
■APCアセットマネジメント 松本 優子の自己紹介
>これまで日本国内で複数の金融機関でカスタマーサポートや、資産管理のビジネスに従事しており、8年以上の実務経験を積んでまいりました。 現場で培ったコミュニケーション能力と投資・資産運用に関する実務能力を活かしつつ、自分自身で寄り添った実践的なサポートを提供しております。 「迅速・専門的・誠実」を信条に、今後も信頼される投資パートナーとして、共に歩んでまいります。
>松本 優子
>取締役執行アシスタント、アナリスト
■HGAMアセットマネジメント 原田麻衣の自己紹介
>これまで日本国内で複数の金融機関でカスタマーサポートや、資産管理のビジネスに従事しており、8年以上の実務経験を積んでまいりました。 現場で培ったコミュニケーション能力と投資・資産運用に関する実務能力を活かしつつ、自分自身で寄り添った実践的なサポートを提供しております。 「迅速・専門的・誠実」を信条に、今後も信頼される投資パートナーとして、共に歩んでまいります。
>原田麻衣
>取締役執行アシスタント、アナリスト
要するに名前と画像が違うだけで自己紹介の文章は互いに全く同じです。「取締役執行アシスタント、アナリスト」という役職名まで同じです。APCアセットマネジメントの大野 淳一や長谷川 美月の自己紹介の文章についてもHGAMアセットマネジメントの井上敬一や永井心美の自己紹介の文章と名前以外は全く同じです。LEBEYアセットマネジメントとSMCCアセットマネジメントの社員の自己紹介の文章が同じであることを指摘しましたが同じ構図です。明らかにコピペでサイトが構築されています。
次は表題6番目のAECアセットマネジメントの社員紹介部分の画像を示します。
やはり紹介されている人物の役職と名前を以下に書き出してみます。
▼取締役 調査分析部長 投資助言事業部 部長 チーフアナリスト 吉田 清史
▼取締役エグゼクティブアシスタント/アナリスト 伊藤 香織
▼取締役エグゼクティブアシスタント/アナリスト 宮本 綾香
そして宮本綾香という人物の画像は既に上で書きましたがSMCCアセットマネジメントのサイトで「アシスタント、アナリスト」という役職名で紹介されていた小橋美樹という人物の画像と同じです。小橋美樹の画像を以下に再掲します。
また最初の吉田清史という人物の画像についても以下に示した高野淳という人物のX (旧Twitter)の画像と一致するようです。この人物の画像が盗用されている疑いが濃厚です。
さらにAECアセットマネジメントのサイトで紹介されている3名の自己紹介の文章はAPCアセットマネジメントやHGAMアセットマネジメントの自己紹介の文章と全く同じという訳ではありませんが、かなり似ているようです。例えばAPCアセットマネジメントの松本優子 (画像は石川アナウンサー) の自己紹介の文章とAECアセットマネジメントの伊藤香織の自己紹介の文章を比較してみます。
■APCアセットマネジメント 松本優子の自己紹介
>これまで日本国内で複数の金融機関でカスタマーサポートや、資産管理のビジネスに従事しており、8年以上の実務経験を積んでまいりました。 現場で培ったコミュニケーション能力と投資・資産運用に関する実務能力を活かしつつ、自分自身で寄り添った実践的なサポートを提供しております。 「迅速・専門的・誠実」を信条に、今後も信頼される投資パートナーとして、共に歩んでまいります。
>松本 優子
>取締役執行アシスタント、アナリスト
■AECアセットマネジメントの伊藤香織の自己紹介
>日本の複数の大手金融機関において、顧客サポートや資産運用業務に8年以上携わり、確かな現場経験と深い業界知見を培ってまいりました。 正確な市場分析、堅実な資産運用力、そして円滑なコミュニケーション・調整力を強みに、お客様一人ひとりのニーズに的確に応える質の高い投資サポートを提供しております。 「迅速・専門性・誠実さ」を信条に、長期的に信頼いただける投資パートナーとして、共に未来を築いていければと願っております。
>伊藤 香織
>取締役エグゼクティブアシスタント/アナリスト
例えば「カスタマーサポート」が「顧客サポート」になっているなど細かい違いはあるのですが、文章の内容自体は互いに明らかに似ています。経験が「8年以上」で共通しているとか役職名が同じであるといった点も偶然とは思えません。例えば日本語以外で書かれた文章を翻訳ソフトで日本語化して使うなどしているような可能性が考えられるかもしれません。
そして少なくとも一部の人物の画像はネット上に存在する画像を盗用している疑いが極めて濃厚です。また既に書きましたが、社員の一部を紹介するならまずは社長など経営トップをまず取り上げるのが普通でしょう。非常に違和感があり、これらの人物が実在するかどうかも疑わしいです。
次に表題の6つのサイトで連絡先情報を探しましたが殆ど開示されていません。例えば以下はLEBEYアセットマネジメントのサイトの脚注部分の画像です。
上の画像の右端に「問い合わせ先」としてメールアドレスが1つ書かれているだけです。これ以外に連絡先情報は見当たりません。他の4つのサイトについても画像は省略しますがサイトの脚注部分にメールアドレスだけ記されており、住所とか電話番号といった情報は示されていません。各サイトの脚注に示されているメールアドレスを以下にまとめておきます。
サイト名 メールアドレス
LEBEYアセットマネジメント contact@lebey.ltd
SMCCアセットマネジメント contact@SMCC.ltd
APCアセットマネジメント support@apccapital.ltd
TIRアセットマネジメント support@two-sigma.ltd
HGAMアセットマネジメント support@hgam.ltd
AECアセットマネジメント support@AECcapital.ltd
連絡先情報はメールアドレスだけで住所や電話番号は示されていない、金融ライセンスの情報も無し。そもそも日本語のみのサイトなのに日本の法人登録さえ見つからない。そしてサイトのデザインなどは実在するDBJアセットマネジメント (https://www.dbj-am.jp/) というサイトからの盗用、紹介されている社員についても少なくとも一部は無関係の人物の画像を盗用した架空人物の疑いが濃厚。これだけ並べてみれば本項で検証対象としている6つのサイトは投資先として到底信用出来るとは思えません。さらに少なくともLEBEYアセットマネジメントとAPCアセットマネジメントについてはLINEグループを勧誘の場として利用する非常に多くの被害者を出している手口で勧誘が行われていてLEBEYアセットマネジメントについては400万円の詐欺被害を受けたという被害報告まで出ているという状況まで考えればこれらは非常に危険なサイトと考えざるを得ません。これらのサイトでの投資を勧誘されても絶対に応じるべきではありません。
●Tower Research Capital (タワーリサーチキャピタル https://trcam.vip/)
●PINNACLE Partners Limited (ピナクルパートナーズリミテッド https://pinnacle-vip.cc/)
●VCOURT (https://vcourt-ok.jp/)
●VCOURT (https://vcourt-vip.jp/)
最初のタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、他の3つのサイトは同じIPアドレス (137.220.191.30) 上のサイトとして見つかってきたサイトで互いに明らかに似ており、同じグループによるサイトと考えられるのでまとめて検証します。後で気が付きましたが2番目のピナクルパートナーズリミテッドについてもYahoo知恵袋にそれらしい質問が出ています。
尚、少なくともタワーリサーチキャピタルとVCOURTという2つのサイト、計3つのサイトについてはサイトの名称やロゴなどが以下の実在する金融、投資関係の会社からの盗用と思われます。
▼Tower Reseaech Capital (https://tower-research.com/) [アメリカの投資会社]
▼Vivienne Court Trading (https://www.vivcourt.com/) [オーストラリアの投資会社]
ピナクルパートナーズリミテッドについても後述しますが盗用元と思われるサイトが存在するようです。
まず最初のタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) についてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
インスタグラムに出てきた広告から「J3成長株ピックアップ室」というLINEグループに加入することになり、最初は投資の勉強会の様な形でクイズに答えるとポイントが貰えてAmazonギフト券などのプレゼントがあったようです。さらに株式の銘柄推奨などがあり、投資してみると利益が出たこともあったようです。そして横山結衣と名乗るアシスタント役の人物に添付画像のタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) というサイトでの投資を勧められているようです。URLアドレスは添付画像から読みとることが出来ます。LINEグループに招待されて勧誘された経緯はまさに「雑記2」や姉妹サイトの「雑記2」で説明してきた中国系の詐欺グループによる勧誘の手口に合致します。さらに以下の質問投稿も同じタワーリサーチキャピタルというサイトでの投資を勧誘されているという質問になっています。
ネット広告から三橋貴明を名乗る人物の銘柄診断に応募したところ「〇-〇〇短期暴騰シグナル塾」というLINEグループに招待され、最初は推奨銘柄の紹介などをやっていたがタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) での投資を勧められている、取引の為にTRCAM MAXというアプリのダウンロードを勧められているようです。ネット広告からLINEグループに招待されて最初は推奨銘柄情報提供、そしてタワーリサーチキャピタルでの投資勧誘という大まかな流れは2025年9月25日の質問投稿の場合と同じです。
次にやはりYahoo知恵袋に出てきた表題2番目のピナクルパートナーズリミテッドに関すると思われる質問投稿を引用します。
「カブアンド」というのは前澤友作氏が手掛けている案件のことだと思われますが、カブアンドのLINE登録をしたら別のところから「ピナクルパートナーズリミテッド」での投資をかなり執拗に勧誘されたということのようです。この質問投稿には残念ながら「ピナクルパートナーズリミテッド」のURLアドレスなどの情報がありませんが、仮に「カブアンド」のLINE登録をしたという時点で偽の「カブアンド」のLINEに誘導されていたと考えればこれもタワーリサーチキャピタルの場合と似た経緯で勧誘されているのかもしれません。後述するように「ピナクルパートナーズリミテッド」という企業は複数あるようですが、日本人に対して投資を勧誘するような企業があるようには思えません。この質問に出てきている「ピナクルパートナーズリミテッド」が本項で検証するサイトと同一あるいは関連しているという明確な証拠はありませんが、可能性は高いものと考えます。
次に本項で検証する表題の4つのサイトについてまずサイト冒頭部の画像を以下に順に示していきます。まずタワーリサーチキャピタルとピナクルパートナーズリミテッドの画像を示します。
▼タワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) [表示言語:日本語のみ]
▼ピナクルパートナーズリミテッド (https://pinnacle-vip.cc/) [表示言語:日本語のみ]
これら2つのサイトはまずサイト名が書いてあり、それから「私たちについて」と題されたサイトの特長を3項目にまとめて説明している部分が出てきます。但しピナクルパートナーズリミテッドの場合はサイト名が書いてある部分にも先立って3分10秒の動画が用意されています。上の画像は動画の18秒ぐらいの場面のスクリーンショットになっており、画像で確認出来るように動画の冒頭部分で金融庁から金融ライセンスを「関東財務局長 (金商) 第398号」という登録番号で取得していると主張しています。しかし金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストを確認すると「関東財務局長 (金商) 第398号」という登録番号は欠番になっていることが判明しました。またPINNACLE Partners Limited (ピナクルパートナーズリミテッド) という社名についてもリストを確認しましたが該当すると思われる登録はありません。この動画における金融ライセンスに関する主張は全くのデタラメとしか思えません。
さらにこの動画を見ていくと強い違和感があります。動画には字幕だけでなく女性の声でナレーションも流れるのですが、その発音にしばしばおかしいと感じられる部分があるのです。例えば登録番号の「(金商)」という部分はナレーションで「かねしょー」と発音されていますし、以下の画像に示したように「大阪市中央区北久宝寺町3丁目413」という住所が出てくるのですが、「北久宝寺町 (きたきゅうほうじまち)」の部分のナレーションが聞き取った感じでは「きたからじーみちごじまめ」といった発音になっています。とてもではありませんが、日本に本拠がある会社の紹介ナレーションとは思えません。
また「大阪市中央区北久宝寺町3丁目」という住所について調べてみると「大阪市中央区北久宝寺町3丁目」に続く番地は1~6までしか存在しない、つまり「大阪市中央区北久宝寺町3丁目413」という住所は存在しないようです。「大阪市中央区北久宝寺町3丁目4番13号」という住所ならば実在する住所のようで法人番号公表サイトで調べてみるとこの住所に12件の法人登録があるようですが、その中にピナクルパートナーズリミテッドの法人登録はありません。
一方、タワーリサーチキャピタルとピナクルパートナーズリミテッドのサイトの比較で「私たちについて」と題されているサイトの特長を説明している部分は互いに似ているようです。3枚の画像は2つのサイトで互いに異なりますが、3つの項目の文章は全く同じではないものの似ている部分が認められるのです。例えば以下は2つのサイトの「私たちについて」の3項目の文章の比較です。
▼タワーリサーチキャピタル
当社の機関投資家向け(VIP)口座において、Tower Research Capitalは膨大な市場および金融データを厳密に統計分析し、それに基づいて予測型取引モデルを構築しています。
高性能な取引インフラを活用することで、世界の市場において最適な効率で取引を実行し、日中およびクロスサイクルにおける資産パフォーマンスを継続的に追跡・評価することにより、複数の資産クラスにおいて安定的かつ持続可能なリターンを追求しています。
▼ピナクルパートナーズリミテッド
当社の機関(VIP)アカウントでは、膨大な市場データおよび金融データを厳密に統計分析し、予測型の取引モデルを構築しています。
高性能な取引インフラを活用し、株式を低価格で取得した上で、その日々のパフォーマンスを継続的に分析し、 安定した利益の確保を目指しています。
タワーリサーチキャピタルのサイトでは「機関投資家向け(VIP)口座」、ピナクルパートナーズリミテッドのサイトでは「機関(VIP)アカウント」というアカウントが存在していて有利な取引が出来るといったことが書かれていますが、本ページの冒頭で書いたように中国系の詐欺グループにより「機関口座」「機関投資家向け口座」「プライマリー市場向け口座」などと称する特別な口座を開設すれば相場よりも安く株式を買うことが出来たり、新規株式公開 (IPO) の割り当てを優先的に受けられるので必ず儲かるといった勧誘が行われていて、こうした記述はまさにこうした勧誘のパターンに当てはまります。
それからこれらのサイトの名称やロゴは実在する企業の名称やロゴを盗用している可能性が高いです。まずタワーリサーチキャピタルについて検索して以下に冒頭部の画像を示したTower Research Capital (タワーリサーチキャピタル https://tower-research.com/) というサイトが見つかってきました。
▼タワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/)
本項で検証しているタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) のサイトと全く似ていませんが、Tower Research Capital (タワーリサーチキャピタル) というサイト名とロゴは一致しているように見えます。左下が本項で検証しているタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) のロゴの拡大、中央が盗用元と思われるタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) のロゴの拡大、右下は盗用元思われるタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) のサイトからリンクされているLinked-In のタワーリサーチキャピタルのアカウントにあるロゴの拡大です。
そしてこの盗用元と思われるタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) のサイトの「Contact Us」のページには以下の様な警告が出ています。英語の原文とGoogle翻訳による日本語訳を示します。
一部抜粋して以下に書き出します。
>タワー・リサーチ・キャピタルは、タワー・リサーチと提携関係にあると主張する個人または団体による仮想通貨詐欺、詐欺的なオファー、および詐欺的なコミュニケーションに注意するよう、一般の方々に警告を発しています。
>タワー・リサーチおよびその関連会社は、個人投資家が仮想通貨、証券、先物、または商品を取引するための口座を開設しておらず、いかなる種類の取引口座に関連しても個人投資家から金銭を受け取ることはありません。
個人投資家からの投資は受け付けていないと明言されています。タワー・リサーチ・キャピタルという名称だけでなく、ロゴも一致している表題最初のタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) というサイトはアメリカの投資会社であるタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) の名称やロゴを盗用したニセサイト、なりすましサイトということで間違いないものと考えます。
タワーリサーチキャピタルの名称やロゴが盗用ではないかということになったので表題2番目のピナクルパートナーズリミテッドのサイトについても同じ名称の金融、投資関係の会社が存在しているのではないかと考えてPINNACLE Partners Limited (ピナクルパートナーズリミテッド) を検索してみると似たような名称の企業が幾つも見つかりますが、ロゴまで一致するような企業は見つかりません。しかし後述しますが、表題2番目のピナクルパートナーズリミテッドのサイトの脚注には以下の住所が示されています。
>所在地:59 St Martin’s Lane, Suite 8, Westminster, London, England, WC2N 4JS。
この住所で検索すると見つかってきたのは以下に示したイギリスの法人登録 (会社番号 07953278) です。
法人名と後述する脚注部分に記されている住所が一致しており、業種も「Financial Management」となっていて金融系なのですが、この法人登録がここで検証している
法人登録の日付が2012年2月16日となっていてピナクルパートナーズリミテッドのサイトに対応する法人登録かどうかは疑問です。後述しますが本項で検証しているピナクルパートナーズリミテッド (https://pinnacle-vip.cc/) のサイトのWho Is 情報を見るとサイトの登録・開設日が2025年8月27日と非常に新しいサイトになっていてイギリスの法人登録の日付 (2012年2月16日) と大きくずれています。本項で検証しているサイトは日本語のみのサイトなので他に英語対応のサイトが存在する可能性も考えて検索してみましたが、それらしいサイトが見つかりません。Endole (https://www.endole.co.uk/) というイギリスの会社情報のサイトのピナクルパートナーズリミテッドの情報によればイギリスの法人登録 (会社番号 07953278) に対応する公式サイトは以下に冒頭部の画像を示したピナクルパートナーズインク (https://www.partnersinstaffing.com/) というサイトであるとなっているのですがこのサイトはアメリカのインディアナ州に本拠がある人材派遣会社のサイトのようです。
▼ピナクルパートナーズインク (https://www.partnersinstaffing.com/)
人材派遣という全く分野が異なる業種の会社ですし、イギリスに拠点があるという記述は見つかりません。そもそも本項で検証しているピナクルパートナーズリミテッドのサイト (https://pinnacle-vip.cc/) に英語サイトへのリンクがあるべきと考えますが、そうしたリンクも見当たりません。イギリスの法人登録に対応するピナクルパートナーズリミテッドが現在でも活動しているかどうかさえ疑問になってきます。
次に表題3番目、4番目の2つのVCOURTというサイトの冒頭部の画像を続けて示します。
▼VCOURT (https://vcourt-ok.jp/)
▼VCOURT (https://vcourt-vip.jp/)
2つのVCOURTというサイトは互いに全く区別出来ません。全く同じにしか見えないサイトが2つ存在する時点でおかしいです。さらにこれら2つのVCOURTというサイトと非常によく似たサイトが見つかってきました。それが以下に冒頭部の画像を示すVIVCOURTというサイトです。
サイト名はVCOURTとVIVCOURTで違いますし、ロゴも異なりますが冒頭部の背景になっている画像は同じものですし、記述も似ています。背景が黄色の部分に書かれている文章を以下に書き出してみます。
▼VCOURT
>私たちにできること
>Vcourtは、自社で開発した先進的なテクノロジー、世界各地に広がるビジネスネットワーク、そして業界をリードする取引カバレッジを活かし、多様なアセットクラスを対象に取引を展開しています。マーケットメイク、クオンツ取引、ポジションレーディングなど、幅広いスタイルに対応しています。
>アジア太平洋地域をはじめ、世界各国の取引所で事業を展開し、株式、オプション、ETF、債券、為替、暗号資産など、グローバル・マクロやエネルギー市場にも積極的に取り組んでいます、トレーダーとエンジニアは先進的な取引システムを絶えず改善し、常に金融市場の最前線に立ち続けています。
▼VIVCOURTの記述
(原文)
>WHAT WE DO
>At VivCourt, we trade a wide range of asset classes using our proprietary tech, global reach, and market-leading coverage. Our trading spans all styles, from market making to quantitative and positional.
>We operate across Asia-Pacific exchanges and trade global macro and energy markets, including stocks, futures, options, ETFs, fixed income, FX, and crypto. Our traders and engineers are continuously evolving our sophisticated trading systems to keep us at the forefront of financial markets.
(Google 翻訳による日本語訳)
>私たちの事業内容
>VivCourtでは、独自のテクノロジー、グローバルなリーチ、そして市場をリードするカバレッジを駆使し、幅広い資産クラスの取引を行っています。マーケットメイキングからクオンツ、ポジション取引まで、あらゆる取引スタイルに対応しています。
>アジア太平洋地域の取引所で業務を展開し、株式、先物、オプション、ETF、債券、FX、仮想通貨など、世界のマクロ経済およびエネルギー市場の取引を行っています。トレーダーとエンジニアは、金融市場の最前線を維持するために、洗練された取引システムを継続的に進化させています。
この文章も同一内容と言って差し支えないと思います。
さらにこの部分に続いて出てくる部分についてもVCOURT (https://vcourt-ok.jp/) → VCOURT (https://vcourt-vip.jp/) → 盗用元と思われるVIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) という順で3枚の画像を以下に示します。
この部分についても表題3番目、4番目の2つのVCOURTのサイトは互いに全く同じです。そして盗用元と思われるVIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) のサイトについても背景の画像 (動画) は全く異なりますが、文章の内容は似ているようです。そして盗用元と思われるVIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) のサイトには本項で検証している2つのVCOURTのサイトについての言及は見つかりませんし、2つのVCOURTのサイトにも盗用元と思われるVIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) のサイトへのリンクや言及は見当たりません。2つのVCOURTのサイトがVIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) のグループの正規のサイトとは非常に考えにくいです。
これ以降の部分ついては表題の4つのサイトで互いに似ている部分が出てきます。まず投資を申し込む為の個人情報などを書き込む部分について4つのサイトを比較します。表題と同じ順、タワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) → ピナクルパートナーズリミテッド (https://pinnacle-vip.cc/) → VCOURT (https://vcourt-ok.jp/) → VCOURT (https://vcourt-vip.jp/) という順で4枚の画像を示します。
いずれのサイトでも「アンケートおよび同意事項確認」などとあり、規定に同意することを求められ、さらに個人情報を記入する欄が設けられていて明らかに互いに似ています。同意を求める項目の中では情報漏洩をするなという点が強調されていますが、違和感があります。違法性や詐欺である可能性を第三者に指摘されてしまうことを避けるためかもしれません。
さらに以下に示す募集要項的なことが書いてある部分も4つのサイトで互いに似ています。この部分についても表題と同じ順、タワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) → ピナクルパートナーズリミテッド (https://pinnacle-vip.cc/) → VCOURT (https://vcourt-ok.jp/) → VCOURT (https://vcourt-vip.jp/) という順で4枚の画像を示します。
ピナクルパートナーズリミテッドを除く3つのサイトに似たような内容の募集要項の様なものが書かれています。いずれの場合も1000人の投資家を募集してデイトレードやIPO (新規上場株) への投資などで運用し、4~5ヶ月の運用機関で500%以上のリターンを得るという非現実的としか思われない想定条件になっています。
またこれと似たような記述は「検証90」や本ページで検証してきた複数のサイトでの確認されています。例えば以下は「検証90」で検証したBMT MAX (https://www.bmtmax.com/index.html) の相当する部分の画像です。
500名の投資家を募集してブロックトレードやIPO株への投資で3か月間の運用、毎月130%以上のリターンを想定という募集条件は本項で検証しているタワーリサーチキャピタルなどのサイトにある募集条件とよく似ています。そしてこのBMT MAX (https://www.bmtmax.com/index.html) というサイトは既に何の告知もなく閉鎖されています。
またこれと同様の投資条件に関する記述は「検証90」で検証した以下の5つのサイト
▼BMT MAX (https://www.bmtmaxx.com/index.html) → 閉鎖確認
▼MAI (https://www.managementcapitalmai.com/index.html) → 閉鎖確認
▼MAI (https://www.managementmaicapital.com/index.html) → 閉鎖確認
▼GM (https://www.growthmarket.co.jp/index.html) → 閉鎖確認
▼GM (https://www.jpngrowthmarket.com/index.html) → 閉鎖確認
あるいは上で検証した以下の2つのサイト
▼RSJキャピタル (https://www.rsjcapital.jp) → 閉鎖確認
▼RADIX (https://www.radix-capital.jp/)
でも同様の記述が確認されています。そしてこの検証を書いている2025年10月上旬時点で最後のRADIX (https://www.radix-capital.jp/) 以外のサイトは全て閉鎖されているようです。2つのMAIというサイトの運用期間は2025年7月~10月、2つのGMというサイトの運用期間は2025年8月~11月となっているので運用期間が終了する前にサイトがアクセス出来なくなっているということです。これらのサイトは組織的に結び付きがあると考えてまず間違いないでしょうし、ここで検証している4つのサイトも短期間で閉鎖されてしまう可能性が充分に考えられます。
さらに本項で検証している4つのサイトで共通して存在するのが以下に画像を示す「機関 (VIP) アカウント」に関して説明している部分です。この部分についても表題と同じ順、タワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) → ピナクルパートナーズリミテッド (https://pinnacle-vip.cc/) → VCOURT (https://vcourt-ok.jp/) → VCOURT (https://vcourt-vip.jp/) という順で4枚の画像を示します。
「効率的な資金運用」「実行面での優位性」「テクノロジー主導」「リスク管理」といった4項目が「機関 (VIP) アカウント」の特長として挙げられています。特に気になるのは2番目の「実行面での優位性」という項目です。「優位性」について最も具体的な説明があるピナクルパートナーズリミテッドのサイトの説明を以下に書き出してみます。
>② 優先取引権|優先申し込み権
>PinnaclePro機関口座では、市場取引において優先的に成約できる権利があります。
>特にデイトレードやIPO申し込みの際には、より有利な条件で取引を実行でき、競争の激しい市場でも高い取引効率を確保し、収益最大化の可能性を高めます。
普通の証券口座に対して優先的に約定できるととか証券取引のルールから考えて有り得ない説明がされています。本ページの冒頭でも書きましたが「検証80」、「検証89」、「検証90」で検証してきたサイトの多くで「機関口座」「機関投資家向け口座」「プライマリー市場向け口座」などと称する特別なアカウントを開設すれば間違いなく儲かるといった勧誘が散々繰り返されており、ここで示している4つのサイトの記述はまさにこうした「機関口座」などの勧誘、説明と合致します。これらのサイトが「検証80」、「検証89」、「検証90」で検証してきたサイトと同じグループによるサイトであることがここでも示唆されます。
次にトップページの最後、脚注部分に示されているライセンスや連絡先情報に関する記述を示してそれぞれの記述を書き出します。まず表題最初のタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) の場合です。
>会社名:Tower Research Capital
>登録番号:関東財務局長(高速)第25号(平成31年4月16日登録)
>本社所在地:120 Broadway, 38th Floor, New York, NY 10271
まず住所はアメリカ・ニューヨークになっていますが、これは盗用元のタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) のサイトの拠点一覧で確認出来る本社の住所と一致します。
一方で金融ライセンスという意味なのか関東財務局の登録番号が書いてありますが、これは「金融商品取引業者」の登録番号ではなく、「高速取引行為者」の登録番号です。金融庁のサイトで公開されている高速取引行為者の登録リストを確認すると「関東財務局長(高速)第25号」という登録番号を割り当てられている行為者名とその所在地は以下のようになっています。
>高速取引行為者名: Tower Research Capital (Singapore) Pte. Ltd.
>本店所在地: 9 Straits View, Marina One West Tower, #11-09/10/11, Singapore 018937
これは盗用元のタワーリサーチキャピタル (https://tower-research.com/) のサイトの拠点一覧で確認できるシンガポール支社とそのシンガポールの住所と一致します。「関東財務局長(高速)第25号」という登録番号を主張するならシンガポールの住所を示すべきだと思いますし、そもそも高速取引行為者の登録では不特定多数から投資を募るようなことは許されていないはず、不特定多数から投資を募るにはあくまでも金融商品取引業者の登録が必要とされるはずです。
次は表題2番目のピナクルパートナーズリミテッドのサイトの脚注の記述を示します。
>会社名:PINNACLE Partners Limited
>登録番号:関東財務局長(金商)第398号です。
>所在地:59 St Martin’s Lane, Suite 8, Westminster, London, England, WC2N 4JS。
ピナクルパートナーズリミテッドのサイトにはサイト冒頭部にある動画に出てきたのと同じ登録番号 (関東財務局長 (金商) 第398号) が示されていますが、この登録番号は既に上で書いたように金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者のリストで欠番になっている番号です。また既に上で書いたように法人名と住所が一致するイギリスの法人登録 (会社番号: 07953278) が見つかるのですが、対応すると思われる公式サイトが見つかりません。イギリス法人なのに英語の公式サイトは見つからず、本項で検証している日本語だけのサイトしか存在しないというのはおかしいです。本項で検証しているサイトにも英語サイトへのリンクは見当たりません。法人登録上は「Active」になっている法人ですが、事実上休眠状態にある法人なのかもしれません。
次は表題3番目、4番目の2つのVCOURTのサイトの脚注にあるライセンスと所在地に関する記述の画像を以下に示します。
2つのVCOURTのサイトはこの部分でも全く同じです。
>会社名: Vivienne Court Trading
>登録番号: 関東財務局長(高速)第7号(平成30年6月22日登録)
>所在地: Level 1, 188 Oxford Street, PADDINGTON NSW 2021, Australia
まず「登録番号」についてですが、「関東財務局長(高速)第7号」という登録番号はタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) の場合と同じで「金融商品取引業者」の登録番号ではなく、「高速取引行為者」の登録番号です。金融庁のサイトで公開されている高速取引行為者の登録リストを確認すると「関東財務局長(高速)第7号」という登録番号を割り当てられている行為者名とその所在地は以下のようになっています。
>高速取引行為者名: Vivienne Court Trading Pty Ltd
>本店所在地: Level 1, 188 Oxford Street, PADDINGTON NSW 2021, Australia
これは盗用元と思われるVIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) の登録情報だと思われます。オーストラリアの住所はVIVCOURT (https://www.vivcourt.com/) のサイトの「Contact」のページに示されている本社の住所に一致しています。また既に書いたように高速取引行為者の登録では不特定多数から投資を募るようなことは認められておらず、不特定多数から投資を募るのに必要な金融商品取引業者の登録とは全く性質が異なります。金融ライセンスと呼べるような登録ではありません。
また表題の4つのサイトに示されている連絡先情報は住所のみで電話番号もメールアドレスもありません。住所もサイト名やロゴを盗用したサイトの住所をそのまま転載しているだけの可能性が濃厚であり、全く信用出来ません。そこで例によって各サイトのWho Is 情報も確認しましたが登録者に関する情報は殆ど開示されていません。以下に各サイトの登録・開設日と登録者の所在地に関して開示されている情報をまとめて示します。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地
タワーリサーチキャピタル (trcam.vip) 2025年9月24日 KH (カンボジア)
ピナクルパートナーズ (pinnacle-vip.cc) 2025年8月27日 KH (カンボジア)
VCOURT (vcourt-ok.jp) 2025年9月16日 登録業者の住所のみ
VCOURT (vcourt-vip.jp) 2025年9月11日 登録業者の住所のみ
いずれも非常に新しいサイトであることが分かります。短期間で使い捨てにされる予定のサイトである可能性が高いです。当然、これらのサイトは到底信頼できる投資先とは思えません。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。
※付記
実はタワーリサーチキャピタルという名称のサイトがもう1つ同じIPアドレス (137.220.191.30) 上にあることが確認されていました。以下は同じIPアドレス上のサイトを探した結果の一部です。
上の画像で2番目のタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) というサイトが表題の最初のサイトで、1番目のサイト、タワーリサーチキャピタル (https://tower-vip.jp/) というサイトがもう1つのサイトです。このサイトは発見直後はアクセス出来ていて表題最初のタワーリサーチキャピタル (https://trcam.vip/) と非常によく似たサイトであることが確認出来ていましたが、その後、アクセス出来なくなっています。しかしサイトが復活する可能性もあるので復活したら検証対象にするかもしれません。