光岳(2,592m)
2022/10/01~03
2022/10/01~03
登った日:2022年10月01日(土)~03日(月)
登った人:私
行程
10/1
10/2
10/3
自宅(12:05)-寄居PAー松川ICー(17:45)芝沢ゲート駐車場 車中泊
芝沢ゲート駐車場(5:25)-(6:03)易老渡(6:17)-(7:20)小さなコル(7:30)-(8:03)面平(8:03)-(8:35)1665m地点(8:45)-(9:55)2049m地点(10:10)-(10:51)三角点(11:05)-(11:35)易老岳(12:00)-(13:00)三吉平(13:10)-(14:10)静高平(14:20)ー(14:40)イザルガヶ岳(14:48)-(15:01)光岳小屋(15:22)-(15:34)光岳(15:41)-(15:48)光石(15:52)-(16:00)光岳(16:01)-(16:26)光岳小屋 小屋泊
光岳小屋(6:15)-(6:25)静高平(6:35)ー(7:15)三吉平(7:25)-(8:25)易老岳(8:40)-(8:58)三角点(9:01)-(9:25)2049m地点(9:35)-(10:25)面平(10:45)-(11:10)小さなコル(11:15)-(11:53)易老渡(12:10)-(12:28)芝沢ゲート駐車場
芝沢ゲート駐車場(13:05)-(20:40)自宅
10月1日(土)快晴
午前中、出発準備。昼に自宅を出発。高速で長野県飯田を目指す。長野道の松川ICで高速を降り、コンビニで夕食の弁当と明日の朝食のおにぎりを購入。芝沢ゲート駐車場を目指す。林道に入り、景色の開けたところで、夕日で真っ赤な山が見えた。明日もいい天気であろう。18時前に駐車場に着く。駐車している車の量がすごい。林道への路駐も。幸運にも数台の空きがあり、停めることができた。車から自転車を下ろし、寝床を作る。自転車はここから登り口までの4~5Kmの林道を走るためだ。バーボンをなめながらコンビニ弁当を食し、リュックのパッキングを確認し、スマホの目覚ましをセットし、横になるが、なかなか眠れない。見上げると素晴らしい星空。流れ星が見られないかガラス越しに見ていたけど・・・ 見れなかった。
林道から見えた夕焼けの山
芝沢ゲート駐車場(これは朝の写真です。)
10月2日(日) 快晴
4:10に目が覚める。5時出発の予定であったが、ボーとしていたら、二度寝をしてしまった。30分後に目が覚めた。慌てて山服に着替え、おにぎりを1つ頬張り、トイレを済まし、5時半前に自転車にまたがる。駐車場のある芝沢ゲートから先は一般車は通れない。登り口の易老渡(いろうど)までの距離は4.4Kmで、舗装7割、未舗装3割くらいの林道だ。自転車での登りは結構きつい。大きなリュックを担いで自転車に乗ることはないので、勝手が違う。頑張れば漕ぎ切れるだろう勾配のところは無理せずに降りて押して歩いた。この後の山歩きにストレスを残したくないので。6時ちょっと過ぎに登り口の易老渡に到着。すでに数十台の自転車が林道脇に止められている。おにぎりを一つ食べて出発する。ところで、タクシーはこの林道を通れるみたいね。途中で抜かれたけど、いくらかかるのだろう?
息子のクロスバイクを借りた
登山口(易老渡)の駐輪所
さて、鉄の網が床に張られたちょっと怖い橋を渡り、登山開始。しょっぱなから急登だ。なるべくゆっくり歩こう、というか、ゆっくりとしか歩けない。稜線上の易老岳までの地点間での高度差を見るとこんな感じ。
易老渡-(597m)-面平-(321m)-第2の段-(454m)-2254mピーク-(100m)-易老岳
さらに、ヤマケオンライン地図で易老岳までの登山ルートでの登りは1,531mで、下りは43mとなっていた。歩行距離は4.2Kmなので、その勾配は・・・計算してみてください。登り一辺倒の道ということだけではなく、樹林帯で展望がないのが辛い。2,000mを超えるまで、北斜面の陽の差さない暗い感じの急登が続く。2,000mを超えると、何となく明るくなってくる。陽も高くなり、尾根状の道になって、時々木々の間から聖岳や他の山がちらちらと。唯一の岩場を乗越し、易老岳(2,354m)に到着する。頂上からの展望はない。でも陽が差していて、汗でびしょびしょのシャツがどんどん乾いていくのが分かる。日差しは強くて暑いけど気持ちがよい。ここで昼食を摂る。
易老岳登山口、この橋ちょっと怖い
面平に着いた、まだまだ遠い
木の間から聖岳が見えた
エコ登山用携帯トイレを使うためのテント
易老岳(2,354m)山頂、苦労して登ったのに看板が寂しいなあ
山頂はこんな感じ、そのうち木が全部枯れて展望良くなるかも
ここから三吉平(さんきちだいら)まで下りとなり、その後小さな上下が続く。途中、北側が開けた崩壊地に出る。聖岳や兎岳が見えた。今回初めてのまともな展望だ。三吉平からはゴーロ帯の急登となる。「ゴーロ」とは大きな石や岩の詰まったところで、北アルプスの野口五郎岳や黒部五郎岳の「五郎」は「ゴーロ」の当て字だそうだ。このゴーロ帯を超えたところが水場のある静高平だ。山の中腹の高原と言った感じ。はい松もちらほら点在している。小屋には水場がないので、ここで水を補給する。 少し登ると、今日泊まる光岳小屋が見えた。小屋へ行く前にイザルガヶ岳(2,540m)に寄ってみる。登山道から10分ほどの山である。山頂は広く、360度見渡せる。富士山が見えた。この時は富士山の中腹に雲がかかり、山頂と裾野しか見えなかったが、富士山を見ると、なぜか感動してしまう。私の他に登山者はおらず、独り占めだ。富士山、茶臼岳、上河内岳、聖岳、兎岳、そして、光岳が近くに見える。
北側が開けた崩壊地
自転車で走った林道が見えた、ここから1,500m下だ
静高平の水場、冷たくておいしい!
静高平から振り向くと
小屋が見えた、中央の白い四角
なだらかなイカルガヶ岳、飛行機雲が見える
飛行機雲アップ
イカルガヶ岳山頂、誰もいない
イカルガヶ岳から富士山、やっぱいいねえ~富士山は
セルフタイマーで聖岳をバックに
小屋に到着、持参した体温計で計った体温を申告し、宿泊手続き。その間に小屋のご主人(女性、素敵なお姉さん風の方)がリンゴのドライフルーツ、落雁のようなお菓子、冷たいお茶を出してくれた。どれも飯田地方のお菓子やお茶とのこと。一泊二食13,000円。高いかな? この小屋は、コロナ過、宿泊は1日14人までの完全予約制だ。部屋はカーテンで仕切られた一畳ほどの広さで個室のようになっており、座るとちょうどよい高さの台の上にマットレスが敷いてある。ここに持参した寝袋で寝るのだ。テント用のマットを持ってこなければよかったなあ。そうそう、小屋はとてもきれいで、トイレは別棟。バイオトイレなので、トイペは捨てられず、持ち帰らなくてはならない。
県営光岳小屋
小屋で出してくれたお茶とお菓子、美味しかったあ
さて、カメラ、スマホ、ストックをもって、念願の光岳に向かう。荷物が無いと楽だなあ・・・。いや、すでに足はパンパン状態、歩くこと自体がつらい。15分後、頂きに到着。2,592m。深田百名山の一つを踏みしめる。山頂は景色がない。記念撮影後、その先の光石へ向かう。約160m下ったところにある白い花崗岩の岩場で、下界から見ると白く光って見えることから、光る石→光石となって、この山を光岳と呼んだそうだ。岩の上に立ったが、絶壁になっているので、ちょっと恐かったッス。光岳を登り返して小屋へ。今日の行動は終了。時刻は16:26。駐車場を出てから11時間だ。
光岳山頂、百名山98座目
だんごの山頂標識は南アルプス名物だそうです
光岳からこんにちは
光石、立っているのは私です、ほっそり見える、岩の向こう側は絶壁です
小屋の夕食は17:00からなので、小屋の前で富士山の撮影会。結構寒くなってきた。フリースとライトダウンを着込む。夕食前に家族に連絡。電波はNTTだけのようで、隣のベットの人達のAUはつながらないとか。さて夕食は、タイ風カレー、鳥肉煮、チビ目玉焼き、デザートはパイン寒天。すべて美味しかった。寒天は長野県の名物で、パインは、深田久弥がこの山を訪れた時に光石の上でパインパンを食べたという故事から小屋で作ったそうだ。食事中、小屋のご主人から「明日の朝食の時刻ですが、日の出が5時半過ぎなので4時半でよいでしょうか」とのこと。全員一致で4時半に決定。家庭的な山小屋だ。宿泊者の一人が、今日、この光岳で百名山を完登したとのことで、夕食の片付け後、つまみを持ち寄り、小屋のスタッフ+宿泊者有志でお祝い会。結局800円のビールを2本も飲んでしまった。でも、山談義は楽しいですね。なお、この会は、テラスへのサッシ、食堂のドアなどをすべて開け放し、マスクをして行いました。感染対策は忘れません。さて、寝ますか。寝袋に滑り込み、すぐに眠れるかと思いきや、2名の方の鼾の輪唱で、眠ったり、目覚めたりを繰り返す。窓からの星の明りが瞬くたびに、眼鏡をかけ直して星を確認している自分がいる。何をやっているのかしら。明日は寝不足かなあ。
小屋の私の移住空間、緑色はマットレスです、カーテンで仕切られています
小屋からのイカルガヶ岳と富士山
富士山アップ
小屋の夕ご飯、おかわりしました
10月3日(月)曇り時々晴れ
4時ちょうどに起床。まずはトイレ。室外の温度計は-0.5℃だ。部屋に戻ってリュックのパッキングをする。朝食は4時半から。私が1番に食堂へ入り、食べ始めるが、ここで事件発生。食事が一人分足りないとのこと。朝食を申し込んでいない人がたべているらしい。宿泊名簿で確認したら、なんと私の名前が無いとのこと。一瞬焦ったが、ご主人のミスと判明。さて、予定では、5時に小屋を出発して、イザルガヶ岳でご来光を拝む予定であったが、軟弱に小屋の前で拝むことにした。だんだん明るくなり、富士山の上にある雲が赤くなってきた。でも富士山の後ろの雲が消えてくれない。一瞬、点のような太陽が見えたけど、それっきり。でも、綺麗でした。
朝焼けをバックにそびえる富士山
一瞬、点のような太陽が見えた
さて、出発だ。小屋の受付で挨拶をすると、ご主人が出てきて、「朝食の時はすみませんでした。これ、お詫びの飴ちゃんです」と言われ、飴を頂きました。静高平で水を補給し、ゴーロ帯を下るが、何となくモチベーションが上がらない。寝不足のせいかなあ?でも、20分ぐらいして汗をかき始めたら、元気が出てきたような気がする。易老岳手前の北側が開けたところで御岳山が見えた。あと、この辺り、ナナカマドが真っ赤でした。昨日は気付かなかったのに。易老岳で長めの休憩を取り、1,500mの下りに入る。すぐに急降となる。よくこんな急坂を登ってきたなあと思う。長い下りで感じたことは、岩や石、木の根っこがあるところはあまり足(特に腿)に負担がかからないようだ。逆に、石や根っこの無い下り道は腿に負担がかかるみたい。展望の無い暗い樹林帯を黙々と下っていく。面平につき、昼食とする。あと400mだ。休んでいると、キツツキのドラミングが聞こえた。近くだと思うがどこにいるかわからない。結構長い間、聞こえていた。
さて最後の下りだ。もう足がきつい。「小さなコル」で、最後の休憩。そのあとは、10分ごとに立ち止まる感じ。やっと下方に沢が見えた。あそこが終点だ、と思ったら、トレランのおじさんがものすごいスピードで走り去った。凄いなあ、どこから下りてきたのかしら? やっと、易老渡に到着。あと、数百メートル下りが続いていたら、這って下山していたかも。 自転車にまたがり、芝沢ゲートを目指す。ペダルを踏まなくてもよいダウンヒルだ。気持ちいい~。朝は暗くて見えなかったが、結構花が咲いている。花の写真を撮りながらダウンヒルを楽しむ。で、芝沢ゲートに到着。
帰りは高速を使わずに自宅まで8時間のドライブ。途中の道の駅で、キノコ、野沢菜、五平餅、ブドウゼリーを購入、20時半過ぎ、無事帰宅。疲れたあ。
御岳山だよ
登山口に到着、もう歩けません状態
アザミの一種?
帰ってきました
データ:
歩行時間(休憩含む): 初日 11時間02分 2日目 6時間13分
歩行距離(自転車含む): 初日 14.7Km 2日目 12.1Km
登り: 初日 2,719m 2日目 592m
下り: 初日 891m 2日目 2,420m