2025.09. 26 全国通訳案内士1次筆記試験合格発表(予定)
京都議定書に続く温暖化対策のための新たな国際枠組み。2015年12月にフランスのパリで開催された国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)において採択され、2016年11月に発効した。2020年末に第二約束期間が終了した京都議定書にかわり、2021年からパリ協定の下の削減義務などが施行された。
パリ協定は、世界の平均気温の上昇を2度以内に抑えるという目標に加えて1.5度という努力目標も設定し、その目標に向けた温室効果ガスの排出削減行動をすべての国に義務づけている。各国は、科学性に基づいて自国の削減目標を設定、提出し、5年ごとに更新、また共通かつ柔軟な方法でその実施状況を報告し、評価を受けなければならない。なお、先進国には、排出削減の率先行動とともに、資金および技術面での開発途上国支援が求められている。
各国の目標達成に際しては、共同実施、削減量の国際移転、森林による吸収量の算入などが認められている。とくに、REDD+(レッドプラス)(開発途上国において、森林の減少・劣化を防止して温室効果ガスの排出量を削減することに加えて、森林保全や植林を推進して炭素貯蔵量を増加させること)が重視されており、成果に基づく支払い方式が推奨されている。
他方で、適応(上記の削減や抑制をしても生じてしまう気候変動による悪影響への対策)については、カンクン適応枠組み(2010年12月にメキシコのカンクンで開催の国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議〈COP16〉で採択されたカンクン合意によって設立された)に基づく行動、国別計画の策定、また、気候変動による損失・被害に関するワルシャワ国際メカニズム(2014年発足)の活用のほか、パリ協定では先進国による資金提供とともに開発途上国にも自主的な資金提供、関連技術の開発・移転の促進などが求められている。そのほか、遵守委員会の設置、2023年から5年ごとの目標達成評価なども定められている。
なお、アメリカはパリ協定から離脱していたが2021年はじめに復帰し、また、ほかの国々も自国の削減目標の引上げに努めている。日本も、2020年(令和2)10月に2050年度目標を実質ゼロに定めるとともに、2021年4月には、2030年度目標を2013年度比でそれまでの26%から46%へと引き上げた。[磯崎博司 2021年9月17日]
[参照項目] | REDD | 温室効果 | 温室効果ガス | 気候変動枠組み条約 | 京都議定書 | 地球温暖化 | 地球温暖化対策推進法
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)(コトバンク)
参考記事「いまさら聞けない『パリ協定』~何が決まったのか? 私たちは何をすべきなのか?~」
1.温暖化対策の新しい枠組み「パリ協定」 *55か国以上が参加すること・世界の総排出量のうち55%以上をカバーする国が批准することが条件
2.パリ協定が画期的といわれる2つのポイント *途上国を含むすべての主要排出国が対象(京都議定書では主要国のみ削減)
3.パリ協定発効のカギは公平性と実効性 *高い透明性の確保
4.日本の削減目標とビジネスへの影響 *日本では、中期目標として、2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減することが目標
5.経済と両立しながら低排出型社会を目指す *再生可能エネルギー(再エネ)の導入量を増やすなど低排出なエネルギーミックスの推進と、さらなるエネルギー効率化の追求
◎企業には、これらの目標をビジネスチャンスと捉え、自社の排出量をさらに削減するだけでなく、高機能素材や低炭素・省エネ製品の開発・国内外への普及を進めることが求められます。一方、皆さんの家庭においても、生活の中でのエネルギーの使い方や消費行動を見直すことが求められていくでしょう。
その中で忘れてはいけないことは、経済と環境の両立を図っていく姿勢です。経済発展がなければ、温暖化対策に有用な革新的イノベーションも生まれませんし、画期的な省エネ製品への買い替えを促すことも難しくなります。低排出型社会実現のため、排出削減の取り組みを、経済や社会の発展に向けた取組みとセットで進めていくことが重要となります。
(出処:経済産業省資源エネルギー庁)
[藤井聡太]
日本の将棋棋士。杉本昌隆八段門下。棋士番号は307。愛知県瀬戸市出身。
2016年に史上最年少(14歳2か月)で四段昇段(プロ入り)を果たすと、そのまま無敗で公式戦最多連勝の新記録(29連勝)を樹立した。その後、五段を除く昇段、一般棋戦優勝、タイトル挑戦、獲得、二冠から八冠までのそれぞれの達成、名人獲得など多くの最年少記録を塗り替えた。さらに、史上初の八冠独占、史上初の6年連続での年度勝率8割以上(継続中)、タイトル戦番勝負における初登場からの連続獲得で歴代1位の18回(継続中)、史上初の一般棋戦年間グランドスラムなど数多くの記録を残している。
デビューからの29連勝などは各メディアが広く取り上げて大きな話題になった。藤井の活躍により将棋ブームが起こり、社会現象的な人気は「藤井フィーバー」とまで呼ばれている。
(中略)
これまで唯一番勝負はおろか決勝にすら進めていなかった王座戦では、第71期の挑戦者決定戦で豊島将之を破り自身初の王座戦五番勝負進出を決め、史上初の八冠全冠制覇を賭け、5期連続獲得による名誉王座資格取得の懸かる永瀬拓矢に挑むこととなった。内容では永瀬に押されつつも逆転勝利を重ね、10月11日の第4局の勝利によりシリーズ3勝1敗とし、史上初の八冠全冠制覇を達成した。将棋界初の八冠達成に内閣総理大臣顕彰を授与することが決定した。
『藤井聡太』Wikipediaより抜粋
参考:『藤井聡太』日本将棋連盟 棋士データベース
同上サイト 『藤井聡太竜王・名人、内閣総理大臣顕彰受賞のお知らせ』
[用語]
*親将 将棋教室に通う子供の親
*観る将 将棋観戦に熱心なファン
*日本将棋連盟公式アプリ(iPhoneのみ)→ https://www.shogi.or.jp/mobile/official_app.html
対局結果や棋戦・棋界ニュースや将棋コラムなど最新の情報が一覧できる。
*日本将棋連盟公式アプリ(iPad、iPhone対象)(将棋対戦アプリ)→ https://apps.apple.com/jp/app/%E5%B0%86%E6%A3%8B%E5%80%B6%E6%A5%BD%E9%83%A824/id575771493
毎日30万局もの対戦が繰り広げられるほどの大人気。
[検分]
対局の前日に行われる。すでに盤面に直接光が当たらないよう、照明をずらしてセッティングなどの配慮がなされているが、当日使う駒や座布団を選んだり、室温などの環境を確認したりする。これが検分である。
実際に着席して数種類準備された駒の見え具合を確認したり、座布団の厚さ・感触の確認、昼食のメニュー、室温の確認、トイレの場所の確認などを細かく行うとされる。
タイトル戦では駒は開催地の団体・個人から提供があった場合、その中から棋士が選ぶ。
参考:『【動画あり】王位戦「検分」って何するの? 駒、座布団…わずかな差に両棋士のこだわり』西日本新聞
[会場]
ホテルなどで対局が行われる場合は、畳の和室作りから始まる。畳の上で対局を行うことがプロの対極の伝統とされる。天井ではライブカメラが設置される。
[封じ手セット]
対局が翌日に持ち越される場合、その日の最後の一手を紙に書いて封をする。翌日にその紙に書かれた手を指して、再開する。最後に一手指したところで終わって、相手が次の一手を一晩考えられる不利益を防ぐために行われる。ちなみに封じ手はチャリティオークションに出ることがあり、藤井聡太棋士の場合は1000万円以上で落札された。
[鬼の棲家]
日本将棋会館本部将棋会館の本部。4階5階で候補生たちがしのぎをけずる。
奨励会(プロになるための養成機関。現在約200人が在籍。満19歳以下で四段以上の棋士から推薦を受けて年1回の入会試験に受からないと入会できない狭き門。満21歳までに初段に上がれない場合は、退会。満26歳までに四段以上に昇段できなけれ退会。年間4人のみがプロになれる。奨励会の9割が退会)
6級~三段→奨励会
四段~九段→プロ
[将棋の駒の町]
山形県天童市は木製将棋駒全国シェア90%以上。もとは武士の内職として駒づくりが根付いていた。→産業として発展した。
[錦旗]
「錦旗で始まり、錦旗で終わる」と言われるくらい、親しまれている駒の書体。巻菱湖(まき(の)りょうこ)、峰、水無瀬、三田玉枝、寉園(かくえん)など基本的な書体だけでも20種類を超える。
[盛上駒] 最高級品の駒。掘り埋め研ぎ出した駒に、蒔絵筆を使い文字を漆でうきだたせ、乾燥の後に入年に磨いたもの。技術的にも難しく、手作業となる。職人も大変希少。(参考:山形県将棋駒協同組合 HP)
ホンツゲを御蔵島産(東京都 )から買い付けるが、使い物になるかどうかは5年間寝かさないとわからない。使い物にならない場合はその年は駒を作れない年となる。
[将棋盤]
最高級品はカヤノキ。
[へそ掘り]
駒を指した時によく音が響くように底(裏)にくぼみをほること。
[太刀盛り]
江戸時代から続く伝統技法で、刀に漆をつけて将棋盤に線を引く。独特の粘りのある漆が刃先から離れると、表面張力によってほどよく立体的な線が形作られる。
参考:『太刀盛り』ウィキペディア
【公式】第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)HP→ https://www.aichi-nagoya2026.org/
◎愛知・名古屋大会開催の意義
アジア最大のスポーツの祭典、アジア競技大会。
この大会は、アジアのトップ選手が集い、己の力を発揮する最高の場です。
私たちは、2026年開催予定のアジア競技大会を、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催によるスポーツへの関心の高まりを引き継ぐ、日本のスポーツ界の次なる大きな目標として位置づけたいと考えています。
愛知・名古屋は、世界有数の産業力などを背景にアジア地域との結びつきが強く、また、プロや実業団、学生などのスポーツが非常に盛んな地域です。
こうした地域が一体となって、アジアを代表するアスリートに最高のパフォーマンスの場を提供し、スポーツの振興や国際交流の促進、大会開催を通じた人づくり、また、交流人口の拡大や国際競争力の強化など様々な効果を生みだし、愛知・名古屋のみならず、日本全体の成長に貢献したいと考えています。
国際的な友情と平和の促進というアジア・オリンピック評議会(OCA)の崇高な理念のもと、素晴らしい大会にできるよう、最善の努力をしてまいります。
◎愛知・名古屋大会のコンセプト
愛知県及び名古屋市は、開催構想策定時に5つのコンセプトを定めています。
アスリートセンタードの視点
大規模な国際大会等で培われた運営能力や、万全の警備体制、快適な滞在環境を提供します。
また、今後の計画策定や大会運営において選手の意見を取り入れることにより、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できる舞台を用意します。
既存施設の活用
競技会場は、愛知・名古屋に集積する既存のスポーツ施設の活用を中心に展開し、必要に応じて仮設施設での対応とすることで、大会開催時及び開催後における経費の低減を図ります。
先端技術の駆使
「産業首都」のポテンシャルを発揮し、競技運営を始め、交通輸送や安全対策など、様々な分野に最新技術を導入し、アスリートや大会関係者、観戦客に快適で安心・安全な競技環境及び滞在環境を提供します。
競技の観戦においても、先端技術を取り入れたスポーツの新たな楽しみ方を提供することを検討していきます。
伝統と県民・市民性に触れるおもてなし
多くの戦国武将を輩出した地域としての歴史や文化が感じられるおもてなし、また、この地域独自のグルメである「なごやめし」で愛知・名古屋に訪れる方々を歓迎します。
愛知・名古屋の行政、スポーツ・経済・観光関係団体、マスメディア、企業・NPOなど地域の関係者が参画する「あいちスポーツコミッション」、また、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)や名古屋ウィメンズマラソンを始めとした大規模イベントで培われたボランティアが一体となり、地域を挙げて大会を盛り上げます。
アジア競技大会の開催を誇りに、更なるスポーツ文化の普及へ貢献
アジア競技大会の開催実績を、地域全体のブランドとして、また県民・市民の誇りとして、大会後においても様々な国際大会を開催し、地域の活性化を図るとともに、アスリートの競技力の向上や、スポーツを楽しむ文化の普及に貢献します。
スポーツによる子ども達の健全な成長に寄与するとともに、国際的な友情と平和の促進というOCAの崇高な理念を次世代に伝えていきます。