タマノリイグチ属 Pseudoboletus Sutara,
Ceska Mykol. 45(1-2): 2 (1991)
基準種: Pseudoboletus parasiticus (Bull.) Sutara, Ceska Mykol. 45(1-2): 2 (1991). =
Boletus parasiticus Bull., Herbier de la France 10: tab. 451, fig. 1 (1790). = Xerocomus
parasiticus (Bull.) Que'l., Fl. Mycol. France (Paris) (1888)
傘の表面は最初からビロ─ド状~綿毛状を呈し,乾性.孔口は一般に成熟すると大型
(1 mm 以上) で多角形になり,通常管孔と同色.柄は痩せ型で下半部が急激に膨大すること
はなく, 表面は繊細で完全な網目模様を形成することはない. 肉および管孔は傷を受けたとき
青変するかまたは不変色. 担子胞子は長楕円形~紡錘形. 縁シスチジアおよび側シスチジア
はよく発達する. ツチグリまたはニセショウロの子実体に寄生する.
分布および既知種: 欧州, 北米, アジアに広く分布し, 3種知られている.
形態学的類似性に基づき従来アワタケの仲間として扱われてきたが, 最近の分子系統学
的解析結果によれば独立属とする見解が有力である.
タマノリイグチ Pseudoboletus astraeicola (Imazeki) Sutara, (2005). = Xerocomus
astraeicola Imazeki, Nagaoa 2: 35 (1952). = Boletus astraeicola (Imazeki) Har. Takah., MSJ
News, Nippon Kingakkai Nyu-su 1992-2(no. 19): 37 (1992): ツチグリの子実体上から発生し, 分
布は日本 (本州, 九州), 韓国.