ザラメタケ属

Resinomycena Redhead & Singer, Mycotaxon 13: 151 (1981)

基準種:Resinomycena rhododendri (Peck) Redhead & Singer, Mycotaxon 13(1): 152 (1981)


Singer (1986)による分類概念: 子実体はヒダサカズキ型~クヌギタケ型で, 直生~垂生のヒダを持ち, 無色または細胞壁に沈着する色素を有する. 柄は軟骨質, 基部は有毛; 実質の菌糸は非ゼラチン質で, 弱~強偽アミロイド, または非アミロイドの菌糸が混在し, 薄壁, クランプ

を持ち, 明瞭なミセナ構造は存在しない. 担子胞子は 5.3~12.5μm, 薄壁, 平滑, アミロイド, 無色, 非 コットンブルー染色性, 楕円形, 卵形, または紡錘形. 通常側シスチジアを欠く. 縁シスチジアは油脂シスチジア状で成熟後無色または±帯黄色の樹脂状分泌物に被われ, 樹枝状糸状体

(Dendrophyses, Dendrohyphidia)が混在する. 傘及び柄の上表皮層は油脂シスチジアが散生または密生し, しばしば樹枝状に分岐した菌糸が混在する. 落ち葉(の堆積)上, 落枝上, 堅果のかけら上, 樹皮上, 苔の間から発生.

分布及び既知種: 高山帯を含む北半球温帯, 主に北米を中心に分布し, 欧州は稀. 世界に9種2亜種知られている.


日本産既知種


ザラメタケ Resinomycena japonica Redhead & Nagas., Can. J. Bot. 65(5): 972 (1987)

子実体は微小 (1-3 mm)で白色, 側生の短い柄を持ち, 傘と柄は樹脂状の粒状物に被われ, 子実層に二形の縁シスチジアを有する. 広葉樹の樹皮上に群生. 分布: 日本 (群馬).

ギンガタケ Resinomycena fulgens Har. Takah., Taneyama & Oba, in Takahashi, Taneyama, Kobayashi, Oba, Hadano, Hadano, Kurogi & Wada, The fungal flora in southwestern Japan, Agarics and boletes 1: 284 (2016)