キヒダサカズキタケ

Hydropus aurarius Har. Takah., Mycoscience 43 (5): 399 (2002) [MB#489168] 


カヤタケ型の子実体を形成する中型種で, 暗褐色の小鱗片に被われた傘と柄からなり, 鮮黄色のヒダを持ちます。 ニセアシナガタケ属(Hydropus)は傘表皮組織がしばしば不連続な子実層状被をなし、実質は紡錘形の骨格菌糸を有する性質があります。 属内では紡錘形の骨格菌糸を持つ点で熱帯産Hydropus anthidepas 近縁種群に近いと思われます。広葉樹の材から単生~散生し, 神奈川, 宮城, 栃木に分布し、地球博物館がある小田原市入生田が基準産地です。

黄色の色素を持つ点で欧州産 Chrysomphalina chrysophylla に外観が似ていますが、キヒダサカズキタケは実質紡錘形の骨格菌糸と原菌糸からなる (*Sarcodimitic) 点で欧州産種と異なります。