アカアザタケ属
Rhodocollybia Singer, Schweizerische Zeitschrift für Pilzkunde 17: 71 (1939)
Syn.: Collybia subgen. Rhodocollybia (Singer) Halling (1983).
基準種: C.maculata (Alb. & Schwein.) P. Kumm. (1871).
子実体は通常大型で肉質, 柄はしばしばかなり太くなり (径 5 mm以上), 表面は一般に明瞭な縦皺または溝線を表す. 胞子紋は新鮮な時ピンク色を帯びる. 担子胞子は類球形, 楕円形~長楕円形, 偽アミロイド, コットンブルー染色性. 縁シスチジアはしばしば存在し, 時に瘤状~短指状分岐物に被われる. 傘の表皮組織は平行菌糸被で, 通常円柱形の平滑菌糸からなる. 腐生菌.
分布及び既知種: ほぼ世界的に広く分布し, 約20種記録されている.
日本産既知種
アカアザタケ R. cf. maculata (Alb. & Schwein.) Singer (1939): 子実体は全体が白色で暗赤色の斑点を生じる; ヒダは幅狭く密生する; 担子胞子は亜球形~広楕円形, 5.5-6.5×4.5-5 μm; マツ, モミ, ブナなどの林に発生; 北半球温帯以北.
モリノツエタケ R. cf. prolixa var. distorta (Fr.) Antonín, Halling & Noordel., Mycotaxon 63: 365 (1997) [Collybia distorta (Fr.) Quel. ss. Hongo. 1998. Rep. Tottori Mycol. Inst. 36:13.]
日本産の報告 (Hongo 1998) は胞子紋についての記載がなく, 担子胞子が非アミロイドとされているため, モリノカレバタケ属アカチャツエタケ節 (Gymnopus Sect. Gymnopus) [= Collybia Sect. Striipedes (Fr.) Quel. Stirps Fusipes: (Singer 1986)] の所属菌である可能性もあり, 同定に疑問が残る.
エセオリミキ R. cf. butyracea (Bull.) Lennox (1979): 広葉~針葉樹林内地上; 北半球一帯.