アオアザイグチ
Tylopilus virescens (Har. Takah. & Taneyama) N.K. Zeng, H. Chai & Zhi Q. Liang, in Chai, Liang, Xue, Jiang, Luo, Wang, Wu, Tang, Chen, Hong & Zeng, MycoKeys 46: 82 (2019)
Synonyms:
Boletus virescens Har. Takah. & Taneyama, in Takahashi, Taneyama, Kobayashi, Oba, E. Hadano, A. Hadano, Kurogi & Wada, The fungal flora in southwestern Japan, Agarics and boletes 1: 155 (2016)
(?) Tylopilus callainus N.K. Zeng, Zhi Q. Liang & M.S. Su, Phytotaxa 343 (3): 271, (2018)
2018年中国南部から報告されたTylopilus callainusはアオアザイグチに類似していますが、青変性が強く、片脹れ状紡錘形の縁シスチジアを形成する特徴があります。Chai et al.(2019)によれば、両者は同一種とされていますが、中国産標本に基づく見解ですので、今後沖縄産標本との詳細な比較再検討が必要と考えられます。興味深いことに、T. callainusは大型の孔口を形成するキニガイグチ近縁種群(Tylopilus balloui complex)に系統的に近いとされています。 沖縄本島や屋久島からも類似菌が知られており、アオアザイグチの仲間は中国南部から琉球列島の亜熱帯性照葉樹林帯に広く分布していると思われます。
本種の外観は、 アイゾメクロイグチにやや似ていますが、アオアザイグチの傘表面はデコボコした凹凸または脈状の隆起を表すのに対し、アイゾメクロイグチのそれは通常平らで細かいひび割れを生じる点で区別できます。
中国産種に関する文献
Tylopilus callainus N.K. Zeng, Zhi Q. Liang & M.S. Su, in Liang, Su, Jiang, Hong & Zeng, Phytotaxa 343(3): 271 (2018)