ISO 19116:2019 Geographic information/Geomatics — Positioning services
現行
履歴
ISO 19116:2004 廃止
対応OGC標準:なし
対応JIS規格:なし
原文URL
https://www.iso.org/obp/ui/en/#iso:std:iso:19116:ed-2:v1:en
測位サービスは、ISO 19119:2016で示される処理サービスに含まれる。処理サービスは、モデル領域自体に直接的に組み込まれるのではなく、コンピュータを使用してモデル領域の要素を操るサービスを含む。この規格では、測位サービスを定義し規定する。
備考1)"ISO 19119:2016 10.8.5.1 地理的処理サービスと一般地物モデルの関係" では「処理サービスは応用スキーマで定義される地物の特性を変更させる」としているので、モデル領域は、一般地物モデルに従って作成される応用スキーマを指すと考えられる。
測位サービスでは、図1に示すように、多様な応用システムに、同じように、位置とそれに関連する情報を提供するさまざまな技術を採用している。これらの技術はさまざまな点で異なるが、位置データ、観測時刻及びその正確度など、共通してこれらの応用領域のニーズを満たす重要な情報項目がある。また、信号強度、幾何因子、生の測定値など、特定の技術にのみ適用され、測位結果を正しく使用するために必要な情報項目もある。したがって、この規格には、さまざまな測位サービスに適用できる一般的なデータ要素と、特定の技術に関連する技術固有の要素の両方が含まれる。
図1 —測位サービスの概要
電子測位技術は、地球上または地球付近の位置の座標を非常に高速かつ正確に測定できるため、これにより、地理情報システムは任意の数のオブジェクトを組み込むことができる。ただし、位置決定技術には、位置情報を表現する共通の構造も、正確度及び信頼性を表現する共通の構造もない。そこで、この規格で指定されている測位サービスのインタフェースは、空間指向のシステムがより高い効率と相互運用性で測位技術を採用できるようにするデータ構造と操作法を示す。
この規格は、位置提供装置と位置使用装置間の通信を可能にし、位置使用装置が位置情報を取得して明確に解釈し、信頼度の尺度に基づいて、結果として得られる位置情報が意図された用途の要件を満たしているかどうかを判断できるようにするインタフェースのデータ構造とコンテンツを示す。
規格化された測位インタフェースは、不特定の測位技術から取得した信頼性の高い位置情報を統合することによって、測量、ナビゲーション、インテリジェント交通システム (ITS)、位置情報サービス (LBS)など、さまざまな位置を重視する情報アプリケーションに役立てることができるようにする。
次に示す規格は、その内容の一部又は全てがこの規格の要件を構成する形で、本文中で参照されている。日付が記載された文献については、引用された版のみが適用される。日付のない参照については、引用規格の最新版(修正を含む)が適用される。
ISO 19103, Geographic information — Conceptual schema language
ISO 19107, Geographic information — Spatial schema
ISO 19111, Geographic information — Referencing by coordinates
ISO 19115-1, Geographic information — Metadata — Part 1: Fundamentals
ISO 19157, Geographic information — Data quality
この規格では、次に示す用語と定義が適用される。ISOとIECは、規格化に使用する用語データベースを次のアドレスにおいて維持・公開している。
— IEC Electropedia: http://www.electropedia.org/
— ISO オンライン閲覧プラットフォーム: http://www.iso.org/obp
3.1
absolute accuracy
external accuracy
絶対正確度
外部正確度
得られた座標値の、真又は真とみなされる値への近さ
注記1)真の座標値が完全にはわからない場合、正確度は通常、真として最も受け入れられる利用可能な値と比較して試験される。
[ISO/TS 19159-2:2016 4.1を参照 — 注記1及び 2は消去し新たな注記1に置換した。]
備考1)"absolute accuracy"は推奨用語、"external accuracy"は許容用語である。
3.2
accuracy
正確度
試験結果又は測定結果と真の値との一致の程度
注記1: 測位サービスの場合、試験結果は測定値又は測定値の集合になる。
[ISO 3534‑2:2006 3.3.1を参照 — 注記1, 2 及び3 は削除し、新たな注記1に置き換えた]
[翻訳はJIS Z 8101-2 3.3.1を参照]
備考1)ISO 3534-2:2006 3.3.1の対応規格であるJIS Z 8101-2:2015 3.3.1では、"accuracy"の定義を以下のように定義し説明している。
精確さ、総合精度 せいかくさ、そうごうせいど(accuracy)
試験結果又は測定結果と真の値との一致の程度
注記1:現実には、真の値の代用として参照値が用いられる。
注記2:“精確さ”という用語は、一連の試験又は測定結果に用いられる場合には、ランダム成分と、共通の系統的誤差すなわちバイアス成分とを合わせたものが含まれる。
注記3:精確さは真度と精度とを結合したものをいう。
注記4: "accuracy"の意味で、“正確さ”という用語を用いることがある。
注記5:JIS Z 8103では、精度という。
ここでは、注記の中で1, 2及び3が削除されている。また、4及び5は日本独自の注記である。
備考2)例えばJIS X 7115:2005などの地理情報規格では"正確度"としているので、ここでも正確度と訳している。
備考3)ISO 3534-2:2006ではVIM, International vocabulary of basic and general terms used in measurement, BIPM, IEC, IFCC, ISO, IUPAC, IUPAP, OIML, 2nd edn, 1993が引用されているが、改訂版の規格(3rd edn, 2012)では、"accuracy"の定義は「測定結果と測定対象の真の値の一致の程度」となっており、「試験結果又は」は削除されている。この主題に関連する最近の論文1)でも、正確度に関係する新たな見解が示されているので、今後、さらに異なる定義が与えられる可能性がある。
文献1) Shirmohammadi, S., Mari, L., & Petri, D. (2021). On the commonly-used incorrect visual representation of accuracy and precision. IEEE Instrumentation & Measurement Magazine, 24(1), 45-49.
3.3
attitude
姿勢
物体の向き。物体の座標系の軸と外部座標系の軸の間の角度で表される。
注記1:測位サービスでは、これは通常、ユーザーのプラットフォーム、例えば航空機、船舶、自動車などの向きである。
3.4
coordinate
座標、座標成分
点の位置を指し示す数の列のうちの一つ
注記1:空間座標参照系では、座標を示す数は単位によって修飾される。
[ISO 19111:2019 3.1.5を参照]
備考1)一般的に"coordinate"は、直線、円弧又は同様の一次元の図形上の点の位置を表現する数とされる。n次元の図上の位置は、n本の座標軸上のcoordinateの組み合わせ(coordinate tuple又はcoordinates)で表現される。ISO 19111:2019 3.1.13参照。
3.5
coordinate conversion
座標換算
元の座標参照系の座標を、同じ原子に基づくターゲットとなる座標参照系の座標に変更する座標演算
注記1:座標換算では特定の値をもつパラメータを使用する。
例1:楕円体座標を直交座標に写像する地図投影
例2:ラジアンから度又はフィートからメートルのような単位の変更
[ISO 19111:2019 3.1.6を引用]
3.6
coordinate operation
座標演算
一対一の関係に基づいて、元の座標参照系の座標をターゲットとなる座標参照系の座標に変更する、又は、同じ座標参照系内で、元期における座標を今期の座標に変更する数学的モデルを使用した処理。
[ISO 19111:2019 3.1.8を引用]
備考1)測量成果として得られた基準点の位置の参照が可能になった時点は元期という。それに対して、その測量成果を使って測量を行う時点を今期という。詳細については『セミ・ダイナミック補正の導入について』国土地理院時報2010 No.120 などを参照するとよい。この規格では、元期は"source coordinate epoch"、今期は"target coordinate epoch"であり、両者はともに座標エポックである。
3.7
coordinate reference system
座標参照系
原子によってオブジェクトに関連付けられた座標系
注記1:測地及び鉛直原子は基準フレームとして関連付けられる。
注記2:測地及び鉛直基準フレームにおいては、オブジェクトとは地球のことである。惑星への適用については、測地及び鉛直基準フレームは他の天体にも適用することができる。
[ISO 19111:2019 3.1.9を引用]
3.8
coordinate system
座標系
点にどのように座標を割り当てるかを規定する数学的規則の集合
[ISO 19111:2019 3.1.11を引用]
3.9
coordinate transformation
座標変換
元の座標参照系の座標をターゲットとなる座標参照系の座標に変更する座標演算。元の座標参照系とターゲットとなる座標参照系は異なる原子に基づく。
注記1:座標変換では、実証に基づくパラメータが使用される。座標の誤差は座標変換に埋め込まれ、座標変換が適用されると、埋め込まれた誤差が出力座標に伝播する。
注記2:座標変換は、理論に基づかずに「原子変換 (datum transformation)」と呼ばれることもあるが、これは間違いである。座標変換では座標値は変更するが、原子の定義を変更するわけではない。この規格では、座標は座標参照系を参照する。座標変換は、二つの原子間ではなく、二つの座標参照系間で行われる。
[ISO 19111:2019 3.1.12を引用]
3.10
datum
reference frame
原子
基準フレーム
座標系の原点の位置、スケール、及び軸の向きを定義するパラメータ又はパラメータの集合
[ISO 19111:2019 3.1.15を引用]
備考1)"datum"及び"reference frame"は同義語である。
3.11
height
高さ
選択した基準面からその面に垂直な線に沿った上向きを正とする、任意の地点までの距離
注記1:基準面から下向きの高さは負の値で表される。
注記2:楕円体高(h)と標高(H)を一般化した言葉である。
[ISO 19111:2019 3.1.38を引用]
3.12
inertial positioning system
慣性測位システム
加速度計、ジャイロスコープ及びコンピュータを不可欠な構成部品として使用し、初期値を与える既知の基準点に対する点またはオブジェクトの座標を決定する測位システム
3.13
instant
瞬間
時間における位置を表現する零次元の幾何プリミティブ
注記1:時間の幾何については、ISO 19108:2002で取り上げている。
[ISO 19108:2002 4.1.17を引用]
3.14
integrated positioning system
統合測位システム
二つ以上の測位技術を組み込んだ測位システム
注記1:統合システム内の各測位技術によって生成される測定値は、任意の位置、運動又は姿勢の測定値になる。測定値が重複して得られる場合もある。これらを組み合わせて、統一された位置、運動又は姿勢を決定する。
3.15
linear positioning system
線形測位システム
経路(地物)に沿った参照点からの距離を測定する測位系
例:経路に沿った定義済みのマイルまたはキロメートルの起点と組み合わせて使用される走行距離計(odometer)で、位置への線形参照を与える。
3.16
map projection
地図投影
楕円体座標系から平面への座標換算
[ISO 19111:2019 3.1.40を引用]
3.17
measurement precision
precision
精密さ、精度
精密さ、精度
指定された条件の下で,同じ又は類似の対象について,反復測定によって得られる指示値又は測定値の間の一致の度合い
注記1:“精密さ(measurement precision)”は,通常,指定された測定条件下での標準偏差,分散,変動係数などの,不精密さ(imprecision)の尺度によって数値表現する。
注記2:“指定された条件”には,例えば,繰返し条件,中間再現条件又は再現条件がある(ISO 5725-3 を参照)。
注記3:測定精度は、測定の繰り返し性、中間測定精度、および測定の再現性を定義するために使用される。
注記4:測定精度と測定正確度とを混同するむきがあるので誤用に留意すべきである。
[ISO/IEC Guide 99:2007 2.15を引用] [翻訳はJIS Z 8103:2019 518を引用]
備考1)JIS Z 8103:2019 518では、measurement precision及びprecisionの和訳は、両者とも区別なく「精密さ、精度」となっているので、ここでもそれにならった。
備考2)ISO 3534-2:2006の対応規格であるJIS Z 18101-2:2015 3.3.16によれば、注記2にある「中間精度条件」は「同一試験/測定アイテムについて、同じ方法を用い、同一の試験施設又は測定施設で、幾つかの異なる実験条件下で試験結果又は測定結果を得る場合の条件」と定義されている。
備考3)注記2にあるISO 5725-3:2023は"Accuracy (trueness and precision) Part 3: Intermediate precision and alternative designs for collaborated studies"と題するISO規格である。対応するJIS規格のタイトルは「「JIS Z 8402-3:1999 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)– 第3部:標準測定方法の中間精度」である。
備考4)"measurement precision"及び"precision"は同義語である。
3.18
motion
運動
特定の基準フレームに対する座標値の変化によって表される、時間の経過に伴う物体の位置の変化
例:これは、車両またはその他のプラットフォームに取り付けられた位置センサーの動き、又は測位システムが追跡している物体の動きである。
3.19
operating conditions
作動条件
測位システムによる座標値の決定に影響を与えるパラメータ
注記1:現場で取得される測定値は、気象条件、計算方法と制約、不完全な機器の構造、不完全な機器の調整又は較正及び、光学測定システムの場合は観察者の個人的な偏りなど、多くの機器および環境要因の影響を受ける。位置の解は、観測データの幾何学的関係や処理ソフトウェアで使用される数学モデルによって影響を受ける可能性がある。
3.20
optical positioning system
光学測位システム
光の特性を利用して物体の位置を決定する測位システム
例:トータルステーション: 電子経緯儀と電子測距儀を一つのユニットに統合し、自動計算用のマイクロプロセッサを内蔵した統合光学測位システムを指す一般的な用語。
3.21
performance indicator
パフォーマンス指標
達成されたパフォーマンスのレベルを示す測位システムの内部パラメータ
注記1:パフォーマンス指標は、測位システム及び/又は測位ソリューションの品質管理証拠として使用できる。内部品質管理には、受信した無線信号の信号強度 (信号対雑音比 (SNR))、無線位置特定システムの幾何学的制約による精度低下 (DOP) を示す数値及びシステム固有の性能指数 (FOM) などの要素が含まれる場合がある。
備考1)内部品質管理とは、自らの製品やサービスの品質を確保するために行う確認行為のこと。
3.22
positional accuracy
位置正確度
特定の位置参照システムにおける真値又は真値とみなせる値(accepted value)に対する座標値の近さ
注記1:この概念を相対位置正確度と区別するために、「絶対正確度」という語句が使用されることがある。真の座標値が完全にはわからない場合、正確度は通常、真として最も許容できる利用可能な値と比較してテストされる。
3.23
positional reliability
位置信頼度
指定された条件下で、指定された瞬間に測位サービスが、合意された又は期待される絶対正確度を示す度合い
注記1:定義文は、ISO/IEC 16350:2015 4.29 を借用した。
備考1)ISO/IEC 16350:2015 4.29は "reliability" の定義であり、その定義文が参考になっているが同一ではない。
3.24
positioning system
測位システム
位置を決定するための機器及び計算コンポーネントからなるシステム
例: 例えば慣性、統合、線形、光学及び衛星測位システムがある。
3.25
relative position
相対位置
他の点の位置に対する点の位置
注記1:ある点と他の点の相対的な空間関係は、1次元、2次元又は3次元の場合がある。
3.26
relative accuracy
internal accuracy
相対正確度
内部正確度
データ集合内の地物の相対位置が、真であると認められている又は真であるそれぞれの相対位置への近さ
注記1:局地的正確度など、密接に関連する用語が、さまざまな国、機関、応用グループで使用されている。このような用語が使用されている場合は、用語の説明を示す必要がある。
注記2:定義文は ISO 19157: 2013 7.3.4 からのもので、後に ISO/TS 19159-2:2016 4.32 によって用語エントリとして追加された。
[ISO/TS 19159-2:2016 4.23 を参照 - 注記1は削除し、新しいエントリの注記1に置換し、新しいエントリの注記2を追加した。]
備考1)"relative accuracy"及び"internal accuracy"は同義語である。
3.27
satellite positioning system
衛星測位システム
衛星から送信される信号の受信に基づく測位システム
注記1:この文脈では、衛星測位とは、地球を周回する「能動的な」人工物体から送信され、地球の表面上または表面近くの「受動的な」機器によって受信される無線信号を使用して、物体の位置、速度及び/又は姿勢を決定することを意味する。
例:GPS及びGLONASS は、衛星測位システムプラットフォームの一種である。
3.28
uncertainty
不確かさ
測定対象に合理的に帰属する値のばらつきを特徴付ける、測定結果に関連付けられたパラメータ
注記1:座標などの測定値の正確度又は精度の品質を定量的に特徴付ける場合、品質パラメータは測定結果の不確かさの推定値である。正確度は定性的な概念であるため、定量的に使用して数値を関連付けるべきではない。その代わりに、数値は不確かさの尺度に関連付けられるべきである。
備考1)正確度は、「良い」「悪い」といった表現で表されるので、ここでは定性的な概念とも言えるが、系統誤差と精度を合わせた定量的な概念であると捉えることもできる。
3.29
unit of measure
測定単位
単位が等価のグループから選択された基準量
注記1:測位サービスでは、通常の測定単位は角度単位または線単位のいずれかである。測位サービスの実装では、SI単位と非SI 単位を明確に区別する必要がある。非SI単位を使用する場合は、SI単位との関係を示さなければいけない。
参考文献
[1] ISO/IEC Guide 98-3:2008, Uncertainty of measurement — Part 3: Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM:1995)
[2] ISO/IEC Guide 99:2007, International vocabulary of metrology — Basic and general concepts and associated terms (VIM)
[3] ISO 3534-2:2006, Statistics — Vocabulary and symbols — Part 2: Applied statistics
[4] ISO 5725-3, Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results — Part 3: Intermediate measures of the precision of a standard measurement method
[5] ISO 6709:2008, Standard representation of geographic point location by coordinates
[6] ISO/IEC 16350:2015, Information technology — Systems and software engineering — Application management
[7] ISO 19101-1:2014, Geographic information — Reference model — Part 1: Fundamentals
[8] ISO 19108:2002, Geographic information — Temporal schema
[9] ISO 19119:2016, Geographic information — Services
[10] ISO/TS 19159-2:2016, Geographic information — Calibration and validation of remote sensing imagery sensors and data — Part 2: Lidar
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[13] Taylor B.N., Kuyall C.E., Guidelines for Evaluating and Expressing Uncertainty in NIST Measurement Results, National Institute of Standards and Technology NIST Technical Report 1297, 1994. Available at <https://www.nist.gov/pml/nist-technical-note-1297>
[14] Recommended Standards for Differential NAVSTAR GPS Service, Version 2.1, RTCM Paper 194-93/SC 104-STD, RTCM (Radio Technical Commission for Maritime Services), January 1994. Available at < https://www.navcen.uscg.gov/?pageName=rctm104>
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[16] Gurtner W., Estey L., RINEX: The Receiver Independent Exchange Format, Version 3.03, International GNSS Service (IGS), July 2015. Available at: <ftp://igs.org/pub/data/format/rinex303.pdf>
[17] NMEA 0183, Standards for Interfacing Marine Electronic Devices, Version 2.30, National Marine Electronic Association
[18] NMEA 2000, Standard for Serial-Data Networking of Marine Electronic Devices, Version 3.101, 2016, National Marine Electronic Association
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(2024-11-16)