ISO 19115-2:2019 Geographic information/Geomatics — Metadata — Part 2: Extensions for acquisition and processing
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履歴
ISO 19115-2:2009 Geographic information — Metadata Part 2: Extensions for imagery and gridded data廃止
対応OGC標準:なし
対応JIS規格:なし
原文URL
https://www.iso.org/obp/ui/en/#iso:std:iso:19115:-2:ed-2:v1:en
この規格は、地理情報システムによって地理空間環境内で使用される重要な情報源および製品である画像及びグリッドデータのメタデータに焦点を当てた旧版 (ISO 19115-2:2009)「地理情報 - メタデータ - 画像およびグリッド データの拡張」に代わるものである。改訂プロセスの中で、このメタデータは画像およびグリッドデータだけでなく、すべての情報源からの地理情報の取得および処理に適用されることが確認された。そのため、新しいタイトルは「地理情報 - メタデータ - 取得及び処理のための拡張」としている。画像及びグリッドデータを含むすべての地理情報は、リモートセンシングデータ、スキャンされた地図、野外データ収集又はその他のセンシング方法から始まり、最終データ製品の作成で終わる一連のプロセスチェーンに従って作成される。最終製品の品質管理を維持するには、作成プロセスを文書化する必要がある。さらに、作成プロセスを実行可能にするために、測定プロセスの幾何学的特性と測定機器の特性に関するメタデータを生データとともに保持する必要がある。
この規格の目的は、あらゆる情報源からの地理情報の取得及び処理をより広範囲に説明するために必要な、追加の構造を示すことである。この構造は、ISO 19115-1を補強することを目的としている。この規格では、ISO/TS 19115-3を使用して、この規格を実装するための XMLスキーマも提供している。
備考1)ISO/TS 19115-3は2023年にISO 19115-3:2023として改訂されている。
この規格は、画像を含む地理情報の取得及び処理の詳細な説明に必要なスキーマを定義することにより、ISO 19115-1:2014 を拡張する。測定システムの特性、及びそれらによって取得されたデータから地理情報を導き出すために使用される数値的方法と計算手順が含まれる。この規格では、取得及び処理のメタデータのXML符号化法も示し、ISO/TS 19115-3 で定義されたXMLスキーマを拡張する。
次に示す規格は、その内容の一部又は全てがこの規格の要件を構成する形で、本文中で参照されている。日付が記載された文献については、引用された版のみが適用される。日付のない参照については、引用規格の最新版(修正を含む)が適用される。
ISO 19103:2015, Geographic information — Conceptual schema language
ISO 19115-1:2014, Geographic information — Metadata — Part 1: Fundamentals
ISO 19157:2013, Geographic information — Data quality
ISO/IEC 19501:2005, Information technology — Open Distributed Processing — Unified Modeling Language (UML) Version 1.4.2
この規格では、ISO 19115-1:2014及び以下の用語と定義が適用される。ISOとIECは、規格化に使用する用語データベースを次のアドレスにおいて維持・公開している。
— IEC Electropedia: http://www.electropedia.org/
— ISO オンライン閲覧プラットフォーム: http://www.iso.org/obp
3.1
attribute
属性
実体の、名前付きの特性
注記1:実体の幾何学的、位相的、主題的又はその他の特性を記述する。
[ISO/IEC 2382:2015 2121440を参照−もとの注記1及び2を、ここでは注記1に置き換えている]
備考1)ISO/IEC 2382:2015 - Information technology - Vocabularyの内容は次のURLで全て閲覧することができる。
https://www.iso.org/obp/ui/en/#iso:std:iso-iec:2382:ed-1:v2:en
3.2
band
波長帯、バンド
感知装置によって単一の応答を生成する、電磁波放射の波長範囲
[ISO/TS 19101‑2:2008 4.1を引用]
備考1)ISO 19101-2:2018 3.1にも同一の定義が見られる。
3.3
class
クラス
同じ属性(3.1)、操作、メソッド、関係及び意味をもつオブジェクトの集合の記述
[ISO 19103:2015 4.7 を引用]
3.4
coverage
被覆
空間定義域、時間定義域又は時空間定義域(3.8)内の各々の直接位置に対して、決められた値域からの値(3.29)を返す関数として機能する地物
例:ラスタ画像(3.18)、ポリゴンオーバレイ、又は数値標高行列
[ISO 19123:2005 4.1.7を参照 —注記は省略した]
3.5
data type
データ型
その定義域(3.8)内の値(3.29)に対して許可される、操作を伴う、値の定義域(3.30)の仕様
[ISO 19103:2015 4.14を参照 — 例及び注記1は省略した]
3.6
dataset
データ集合
他と識別可能なデータの集まり
[ISO 19115‑1:2014 4.3を参照 — 注記1は省略した]
3.7
dataset series
データ集合系列
共通の特徴を共有するデータ集合(3.6)の集まり
[ISO 19115‑1:2014 4.4を引用]
3.8
domain
領域、定義域
明確に定義された集合
[ISO 19109:2015 4.8を参照 — 注記1は省略した]
3.9
event
事象
ある瞬間に起こる出来事
[ISO 19108:2002 4.1.6を引用] [翻訳はJIS X 7108:2004 4.1.6を参照]
備考1)JIS X 7108:2004 4.1.6では「ある瞬間に起こる動作」と訳していたが「動作」(action)については、可視の存在があることを前提にするきらいがあるので、ここでは可視不可視に関わらず、ある瞬間に起こる「出来事」と翻訳した。
3.10
geolocation information
地理的位置情報
画像(3.18)の位置に一致する地理的な位置を決定するために使われる情報
3.11
georectified
地理的偏位修正
地表に対する位置ずれの修正
3.12
georeferencing
地理参照
地上座標と画像座標(3.18)の両方が既知の点の集合から導出された対応モデルを使用してオブジェクトの地理的位置を特定すること
[ISO/TS 19130:2010 4.37を引用]
3.13
grid
グリッド
アルゴリズミックな方法によって、二つ以上の、互いに交差する曲線で構成されるネットワーク
注記1:曲線は空間をグリッドセルに分割する。
[ISO 19123:2005 4.1.23を引用]
[+]
3.14
grid coordinate system
グリッド座標系
複数の曲線の交点に対応して位置を指定する座標系
3.15
grid coordinates
グリッド座標
グリッド(3.13)上の位置を基準にして位置を指定する二つ以上の数値の列
3.16
gridded data
グリッドデータ
属性(3.1)値(3.29)がグリッド座標系(3.14)上の位置に関連付けられているデータ
3.17
ground control point
地上制御点
地球上の地理的位置が正確にわかっている地点
3.18
image
画像データ
グリッド化された被覆(3.4)。その属性(3.1)値(3.29)は、物理パラメータの数値表現である。
注記1:物理パラメータは、センサー(3.27)による測定結果、又はモデルからの予測である。
備考1)「画像」という用語は "imagery" に対応させる。ISO 19100シリーズでは "image" は、"imagery" の素材となるデータでありグリッド被覆のこと、としているので「画像データ」と訳す。
備考2)ISO 19107:2019では、写像の結果として"image"という言葉を使うことがあるので、その場合は「像」と訳す。
3.19
imagery
画像
電子的及び/又は光学的な技術によって生成される画像データとしての現象の表現
注記1:この規格では、現象は、レーダ、カメラ、光度計、並びに近赤外及びマルチスペクトルのセンサーなど、一つ以上の機器によって感知または検出されることを仮定している。
備考1)「画像」という用語は "imagery" に対応させる。ISO 19100シリーズでは "image" は、"imagery" の素材となるデータでありグリッド被覆のこと、としているので「画像データ」と訳す。
3.20
metadata
メタデータ
資源についての情報
[ISO 19115‑1:2014 4.10を引用]
3.21
pass
パス
対象となるターゲットを通過する遠隔移動測定システムの単一のインスタンス
注記1:この規格では、測定システムは通常、リモートセンシング (3.25)用のプラットフォーム (3.23) である。ナビゲーションの文脈では、測定システムはGPS衛星である可能性がある。
3.22
pixel
画素、ピクセル
属性(3.1)値が割り当てられる、デジタル画像データ(3.18)の最小要素
注記1:この用語は "picture element" の短縮形として生まれた。
注記2:この用語はグリッド(3.13)セルの概念に関連する用語である。
3.23
platform
プラットフォーム
一つ又は複数のセンサー(3.27)を利用可能にする構造
3.24
polarization
偏光
発光において、特に光の振動を単一の平面に制限すること
3.25
remote sensing
リモートセンシング
対象物と物理的な接触をせずに、その対象物に関する情報の収集及び解釈をすること
[ISO/TS 19101‑2:2008 4.33を引用]
3.26
resolution (of a sensor)
(センサーの)分解能
センサーが意味のある識別ができる、センサーの示度間の最小の差
注記1:画像(3.14)にとっては、分解能は放射分解能、スペクトル分解能、空間及び時間分解能を指す。
備考1)示度(indication)とは、計器が示す目盛りの度数のことである。
備考2)一般的に、分解能は観測装置側の言葉であり、画面などの表示装置側の言葉は解像度である。
3.27
sensor
センサー
測定対象の量を運ぶ現象、物体または物質によって直接影響を受ける、測定システムの部品
[ISO/IEC Guide 99:2007 3.8 を参照 — 例及び注記は省略した][翻訳はJIS Z 8103:2019 618を引用]
3.28
spectral width
スペクトル幅
電磁スペクトル内の特定の波長間隔
例:Landsat TM のバンド (3.2) 1 は、スペクトルの可視部分で0.45 μmから0.52 μmの間に位置する。
3.29
value
値
型の定義域の要素
[ISO/IEC 19501:2005 0000_5を引用][翻訳はJIS X 4170:2009 JC.213を参照]
3.30
value domain
値の定義域
受け入れ可能な値(3.29)の集合
例:値の範囲3〜28、すべての整数、任意のASCII文字、値の列挙(緑、青、白)。
[ISO 19103:2015 4.37を引用]
[1] ISO/IEC 2382-1:1993, Information technology — Vocabulary — Part 1: Fundamental terms
[2] ISO/IEC 2382-17:1999, Information technology — Vocabulary — Part 17: Databases
[3] ISO 8879, Information processing — Text and office systems — Standard Generalized Markup Language (SGML)
[4] ISO/TR 19121, Geographic information — Imagery and gridded data
[5] ISO/TS 19101-2:2008, Geographic information — Reference model — Part 2: Imagery
[6] ISO 19108:2002, Geographic information — Temporal schema
[7] ISO 19109:2015, Geographic information — Rules for application schema
[8] ISO 19123:2005, Geographic information — Schema for coverage geometry and functions
[9] ISO/TS 19130:2010, Geographic information — Imagery sensor models for geopositioning
[10] ISO/IEC Guide 99:2007, International vocabulary of metrology — Basic and general concepts and associated terms (VIM)
[11] ISO/IEC 2382:2015, Information technology — Vocabulary
[12] ISO/TS 19115-3, Geographic information — Metadata — Part 3: XML schema implementation for fundamental concepts
(2024-09-05)