ISO 19101-1:2014 Reference model Part1: Fundamentals
さまざまな情報源から提供される地理情報の相互運用性を高めるためには、地理情報分野の標準化が不可欠である。そして標準体系を首尾一貫して整備するために、ISO 19101-1では、デジタル地理情報の汎用的な使用を可能にする方法によって地理情報標準を構築するための指針、つまり参照モデルの基本が定められている。
この規格は、TC211で審議される全ての規格の参照モデルであり、地理情報分野の独自性を主張する意味もあるので、引用する規格はない、という特徴をもつ。
ISO 19101-2:2018 Reference model Part2: Imagery
この規格の目的は、異なるITリソース及び複数の組織において、分散地理画像データ処理の利点を実現する標準を開発するための参照モデルを示すことである。この参照モデルには、画像に重点を置いたグリッドデータも対象とされている。
ISO/CD 19102 Overview
この規格案は、TC 211の地理情報標準群全体の解説を行うことを目的としていたが、連続的に内容を更新することは困難なことから1)、Committee Draft (CD) の段階で、TC211の総会決議192に基づき、2001年10月25日付けで、審議が中止された。
備考1)Kresse, W. Fadaie, K. (2004) ISO Standards for Geographic Information, p.55, Springer.
ISO 19103:2015 Conceptual schema language
この規格は、機械可読な地理情報モデル(スキーマ)を記述するための概念スキーマ言語(CSL)の採用と使用に関する規格である。地理情報分野のデータ交換と相互運用可能なサービスの定義を行うためには、正式なスキーマが指定できるとよい。そのためには、CSLの導入と、その一貫した使用が基本的に重要になる。
ISO 19104:2016 Terminology
この規格は、地理情報の分野における用語項目の内容と記述法、用語記録の表現法に関する規定を示す。また、用語項目の文化的および言語的適応に関するガイドラインが含まれ、多言語用語レジスター、つまり多言語対応の記録簿、言い換えれば用語集のためのスキーマが提示され、その管理と保守に関する規定も示される。
ISO 19105:2022 Conformance and testing
適合性とは、要求に沿う度合いのことである。この規格は、適合性を確認するための試験のフレームワーク、概念、方法論を示すとともに、その他の地理情報標準において、具体的な適合性試験の内容を記述するための規則を示す。
ISO 19106:2004 Profiles
地理情報や応用システムの仕様設計を行う場合、準拠すべきとされた規格の内容すべてが必要ではない場合、許される範囲で、規格の一部を取り出したり逆に拡張して、規格のサブセットを設定する。そのようなサブセットをプロファイルと呼ぶ。この規格はそのようなプロファイルを作成するための規則を示している。
ISO 19107:2019 Spatial schema
この規格は、地物の空間的な属性を示すオブジェクトの構造を体系的に示すものである。このオブジェクトは大きく幾何オブジェクトと位相オブジェクトに分類できる。最も単純な幾何オブジェクトは、点、曲線、曲面、そして立体であり、最も単純な位相オブジェクトはノード、エッジ、フェイス、そしてソリッドといわれる。
ISO 19108:2002 Temporal schema
この規格は、地物の時間的な属性を示すオブジェクトの構造を体系的に示すものである。このオブジェクトは大きく幾何オブジェクトと位相オブジェクトに分類できる。最も単純な時間幾何オブジェクトは瞬間及び期間であり、最も単純な時間位相オブジェクトは時間ノード及び時間エッジである。この規格では暦及び時刻の構造や、時間参照系なども規定している。
ISO 19108:2002/Cor 1:2006 時間スキーマ 正誤表1
ISO 19108:2002/Cor 1:2006 Temporal schema TECNICAL CORRIGENDUM 1
この正誤表は、2002年に制定された時間スキーマに含まれていた誤りを訂正する正誤表である。