ISO/TS 19159-2:2016 Geographic information — Calibration and validation of remote sensing imagery sensors and data — Part 2: Lidar
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対応OGC標準:なし
対応JIS規格:なし
原文URL
https://www.iso.org/obp/ui/en/#iso:std:iso:ts:19159:-2:ed-1:v1:en
画像センサーは、地理情報の主要なデータソースの一つである。画像データは空間及びスペクトルの測定を行い、道路・都市計画から地質図作成まで、様々な用途に応用されている。この作成プロセスから生まれる典型的な空間成果としては、ベクター地図、デジタル標高モデル、3次元都市モデルなどがある。スペクトルデータの解析には通常、画像セグメンテーションを含む統計的手法と、特定のスペクトル吸収特性に基づく物理学的手法の二つの流れがある。
いずれの場合も、最終製品の品質は、データを最初に測定した測定機器の品質に完全に依存する。測定機器の品質は校正によって決定され、文書化される。
校正は多くの場合、費用と時間のかかるプロセスである。そのため、後続の校正間隔を長く設定し、その時間差を埋めつつ追跡可能な品質を保証する簡略化された中間校正手順を組み合わせるといった、様々な戦略が採用されている。ISO 19159のこの部では、これらの中間校正は妥当性確認と呼ばれる。
ISO 19159シリーズは、リモートセンシング画像センサーの校正、および校正情報及びその手順の妥当性確認を標準化する。データ及び派生製品の妥当性確認については規定しない。
リモートセンシングの作業には、多種多様な画像センサーが使用される。使用される技術の違いとは別に、それぞれのセンサータイプの標準化の必要性には、さまざまなレベルの優先順位がある。これらの要件を満たすため、ISO 19159シリーズは複数の部に分割されている。
ISO/TS 19159のこの部は、航空機搭載型陸上ライダー(light detection and ranging, 光検出及び測距)センサーを対象とする。これには、データ取得及び校正が含まれる。ライダーデータ取得の結果は、ISO 19156:2011に準拠したライダークラウドとなる。水深測量ライダーはISO 19159シリーズには含まれていない。
合成開口レーダー)及びInSAR (interferometric SAR, 干渉 SAR) を含む RADAR (radio detection and ranging, 無線検出及び測距) 並びに、水路測量に適用される SONAR (sound detection and ranging, 音響検出および測距) を扱う予定である。
ISO/TS 19159 のこの部では、データ取得方法、座標参照系及びそのパラメータ間の関係、並びに、航空機搭載型 ライダー (光検出および測距) センサーの校正を定義する。
ISO/TS 19159のこの部では、データ取得方法のサービスメタデータ、座標参照系及びそのパラメータの関係、航空機搭載型 ライダー システムの校正手順、並びに他の ISO地理情報国際標準で定義されていない関連データ型及びコード リストも標準化される。
次に示す規格は、その内容の一部又は全てがこの規格の要求事項を構成する形で、本文中で参照されている。日付が記載された文献については、引用された版のみが適用される。日付のない参照については、引用規格の最新版(修正を含む)が適用される。
ISO/TS 19130:2010, Geographic information - Imagery sensor models for geopositioning
ISO 19157:2013, Geographic information — Data quality
4.1
absolute accuracy
絶対正確度
得られた座標値の、真又は真とみなされる値への近さ
注記1:真の座標値が完全にはわからない場合、正確度は通常、真として最も受け入れられる利用可能な値と比較して試験される。
注記2:絶対正確度は「外部正確度」とも言われる。
4.2
attitude
姿勢
物体の向き。物体の座標系の軸と外部座標系の軸の間の角度で表される。
注記1:写真測量において、姿勢とは、外部参照系に対するカメラ(ロール、ピッチ、ヨー)又はそのカメラで撮影された写真の角度の向きを指す。ライダー(4.19)および干渉合成開口レーダー(IFSAR)の場合、姿勢は通常、センサー(4.39)からアクティブパルスが発射された瞬間における機器のロール、ピッチ、および方位として定義される。
[ISO 19116:2004 4.2を参照 - 注記1を追加]
備考1)ISO 19116:2019 3.3では、定義は一致するが、別の注記が与えられている。
4.3
bare earth elevation
露出地標高
建物やその他の人工構造物だけでなく、植生もない自然の地形の高さ(4.16)
4.4
boresight
ボアサイト
慣性計測装置(IMU)(4.20)及び全地球航法衛星システム(GNSS)を備えたライダー(4.19)センサー(4.36)システムの、位置及び向きを正確に決定又は確定するための校正(4.6)
注記1:ライダーセンサーシステムの位置(x、y、z)は、GNSSアンテナを基準として決定される。ライダーセンサーシステムの向き(ロール、ピッチ、機首方位)は、直線水平飛行の向きに応じて決定される。
4.5
breakline
ブレークライン
地表面の滑らかさ又は連続性の変化を示す線状地物
注記1:ソフトブレークラインは、線状地物に沿った既知のZ値(例えば、パイプライン、道路の中心線、排水溝に沿った標高)を維持し、ブレークラインをTINのエッジとして強制的に適用することで、TIN(Triangulated Irregular Network)(4.39)による面モデルにおいて線状地物及びポリゴンエッジを維持することを保証する。ソフトブレークラインは、一連のx/y/z座標で表現されるため、一般的に3次元ブレークラインと同義である。やや丸みを帯びた尾根や排水溝の谷は、ソフトブレークラインを使用して表現できる。
注記2:ハードブレークラインは、表面の滑らかさの中断を示す。例えば、河川、汀線、ダム、尾根、建物の敷地、その他急激な表面変化のある場所を示す。
4.6
calibration
校正
既知の、制御された信号入力に対するシステムの応答を、定量的に決定づける処理
注記1:校正とは、最初に規定の条件下で、指示値(関連する測定不確かさ(4.20)を含む)及び測定標準によって規定された物理量(4.30)の値(測定不確かさを含む)との関係を確立する操作をいう。
注記2:測定機器の系統誤差を、測定値及び、正しいとみなされる機器の表示又は測定値と比較することにより決定すること。航空機搭載センサー(4.36)は、幾何学的校正及び放射計測的校正が可能である。
注記3:機器校正とは、工場校正に各製造業者のハードウェアに固有の放射計測的校正及び幾何学的校正を含み、校正対象モデルの性能仕様を満たすように調整されていることを意味する。機器校正は工場でのみ評価及び修正が可能である。
注記4:データ校正には、レバーアーム校正及びボアサイト校正(4.4)が含まれる。これにより、アンテナ位相中心に対するセンサとGNSSアンテナ間のオフセットベクトル(レバーアーム)(4.18)成分が決定される。オフセットベクトル成分は、センサー又は航空機のGNSSアンテナが何らかの形で移動または再配置されるたびに再決定される。通常の航空機運用ではコンポーネントの取り付けにわずかな変動が生じる可能性があるため、通常はプロジェクトごとに、あるいは毎日、ロール、ピッチ、ヨー、計器取り付けアライメント誤差、およびスケールキャリブレーションパラメータの補正値(4.9)を決定するために、フィールドキャリブレーションが実施される。
備考1)注記4の「レバーアーム」については、次の文献に説明が見られる。
原忍, 大森秀一, 兒玉篤郎, 畔柳将人, 半田優実, 吉樂絵里香, 飯尾研人, 中島正寛, 飯塚康裕, 松尾功二, 冨山顕, 精密重力ジオイド・モデル構築に向けた航空重力測量(中間報告)— 信頼性の高い標高を誰もが利用できる社会を目指して —, 国土地理院時報, 2022, No.135
4.7
calibration validation
校正妥当性確認
パラメータの妥当性を評価するプロセス
注記1:妥当性確認の一般的な定義(4.41)において「データセット妥当性確認」とは、センサー(4.36)校正(4.6)結果のような、少数のパラメータ(属性値)の集まりのみを指す。
[ISO/TS 19159-1:2014 4.4を引用]
[+]
4.8
check point
checkpoint
チェックポイント
地理空間データ集合の位置正確度(4.29)を、より正確度の高い独立した情報源と比較して推定するために使用される、対象空間(地表)内の点
4.9
correction
補正
推定された系統効果に対する補償
注記1:「系統効果」の説明については、ISO/IEC guide 98-3:2008 3.2.3 を参照のこと。
注記2:補償は、加数や乗数など、さまざまな形式をとることができ、表から推論することもある。
[ISO/IEC Guide 99:2007 2.53を引用][翻訳はJIS Z 8103:2019 525を引用]
4.10
datum
原子
座標系の原点の位置、スケール、及び軸の向きを定義するパラメータ又はパラメータの集合
[ISO 19111:2007 4.14を引用]
4.11
digital elevation model
DEM
dataset of elevation values that are assigned algorithmically to 2-dimensional coordinates
[SOURCE:ISO/TS 19101‑2:2008, 4.5]
数値標高モデル
DEM
2次元座標にアルゴリズム的に割り当てられた標高値のデータ集合
[ISO/TS 19101‑2:2008 4.5を引用]
4.12
digital surface model
DSM
数値表層モデル
DSM
建物、樹木、塔、その他の地物の上面の標高を表す数値標高モデル(DEM)(4.11)
注記1:DSMは、特に通信管理、航空安全、森林管理、3Dモデリング及びシミュレーションに関連する。
4.13
digital terrain model
DTM
数値地形モデル
DTM
地上の重要な地形をもつ土地 (topographic features) の標高を組み込んだ数値標高モデル(DEM)(4.11)。
注記1:DTMは、地表の地形の真の形状をより正確に特徴付けるために不規則に配置された点の集団(mass points)及びブレークライン(4.5)で構成される。DTMの最終的な結果として、特徴的な地形をもつ土地 (terrain features) がより明確に定義され、正確に位置が特定され、DTMから生成される等高線が地形の実際の形状により近似することになる。
4.14
field of view
視野
FOV
センサー(4.36)が見る瞬間の領域。角度で示される。
注記1:航空機搭載の場合、これは線形配列を作るための計測帯(4.38)の幅、エリアアレイの場合は地上フットプリント、ウィスクブルームスキャナの場合は計測帯の幅を指す。
注記2:混乱を避けるために、視野角30度の典型的な航空機搭載ライダー(4.19)センサーの場合は、通常、天底(4.26)の両側に±15度で描かれる。
[ISO/TS 19130‑2:2014 4.20 を参照 — 注記2が追加された]
4.15
geographic information system
地理情報システム
地球における場所に関連する現象に関する情報を扱う情報システム
[ISO 19101‑1:2014 4.1.20を引用]
4.16
height
高さ
h, H
選択した基準面からその面に垂直な線に沿った上向きを正とする、任意の地点までの距離
注記1:基準面から下向きの高さは負の値で表される。
注記2:標高と高さという用語は類義語である。
[ISO 19111:2007 4.29を参照 – 注記2が追加された]
[+]
4.17
horizontal accuracy
水平正確度
データ集合の水平原子(4.10)に対する位置正確度(4.29)
4.18
lever arm
レバーアーム
直接的な地理参照システムにあるセンサー(4.36)の、別のセンサーに対する相対位置ベクトル
注記1:例えば、航空マッピングカメラの場合、慣性計測ユニット(4.20)の慣性中心及び全地球航法衛星システム(GNSS)アンテナの位相中心の間にレバーアームがあり、それぞれのアームはカメラのレンズ内のカメラ視点中心を基準としている。
備考1)「レバーアーム」については、次の文献に説明が見られる。
原忍, 大森秀一, 兒玉篤郎, 畔柳将人, 半田優実, 吉樂絵里香, 飯尾研人, 中島正寛, 飯塚康裕, 松尾功二, 冨山顕, 精密重力ジオイド・モデル構築に向けた航空重力測量(中間報告)— 信頼性の高い標高を誰もが利用できる社会を目指して —, 国土地理院時報, 2022, No.135
4.19
lidar
light detection and ranging
ライダー
lidar
1) 光子源 (多くの場合、レーザーだが、必ずしもそうとは限らない)、2) 光子検出システム、3) タイミング回路、並びに4) 送信機及び受信機の両方の光学系で構成され、放出されたレーザー光を使用して、大気中の固体、ガス、又は微粒子までの距離 (4.54) 及び/又はそれらの特性を測定するシステム
注記 1:TOFライダー (Time of Flight lidar) は、短いレーザー パルスを使用し、各レーザー パルスが放出された時間と各反射リターン(4.62) が受信された時間を正確に記録して、放出されたパルスが遭遇した散乱体までの距離を計算する。地形ライダー (topographic lidar) の場合は、これらの飛行時間測定は、正確なプラットフォームの位置/姿勢データとポインティング データと組み合わされ、照明された対象のシーンの 3次元製品が生成される。
[ISO/TS 19130‑2:2014 4.40を引用]
[+]
4.20
measurement
測定
数量の値を決定することを目的とした一連の操作
[ISO/TS 19101‑2:2008 4.20を引用]
4.21
measurement accuracy
accuracy of measurement
accuracy
測定正確度
測定の正確度
正確度
試験結果または測定(4.16)結果と真の値との一致の近さ
注記1:「測定正確度」という概念は量(4.27)ではなく、数値的な量として与えられるものではない。測定誤差(4.18)が小さいほど、測定正確度が高いと言える。
注記2:「測定正確度」という用語は測定真度に使用すべきではなく、「測定精度」(4.19)という用語は「測定正確度」に使用すべきではない。ただし、測定正確度はこれらの概念の両方に関連しているためである。
注記3:「測定正確度」は、測定対象に帰属する測定量の値間の一致の近さとして理解される場合がある。
注記4:ISO/TS 19159のこの規格において、真の値は真であると認められる基準値とすることができる。
注記5:連続動作基準局(Continuously Operating Reference Stations, CORS)は、確立された原子に対して誤差がゼロであると仮定されるが、それ以外の点の3次元空間座標の真の位置は真に既知ではなく、推定値にすぎない。したがって、その他の座標情報の正確度は不明であり、推定値しか得られない。
注記6:正確度は量ではなく、数値的な値として与えられるものではない。
[ISO 3534‑2:2006 3.3.1を参照 — 注記1から6が追加された]
備考1)正確度は測定値と真値の「近さ」であり、遠いとは近い又は、合格か不合格といった表現で記述されるので、数値は正確度の表現の根拠にはなるが、正確度自体は数値ではないのであろう。
4.22
measurement error
error of measurement
error
測定誤差
測定の誤差
誤差
測定量 (4.30) の値から真値を引いた値
注記1:「測定誤差」の概念は、次の両方の場合に用いられる。
a) 引用する量 (4.30) の参照値が一つだけある場合:このような状況が生じるのは、不確かさ (4.40) が無視できる測定値を用いて測定 (4.20) 標準によって校正 (4.6) を行う場合、又は取り決めによる量の値が示されている場合である。この場合、測定誤差は既知である。
b) 測定対象量が一意的な真値、又は無視できるほど狭い範囲に存在する真値の集合で表すことができると考えられる場合:この場合測定誤差は不可知である。
注記2:測定誤差と、生産工程の誤差又は過失とを混同すべきではない。
[ISO/IEC Guide 99:2007 2.16を引用][JIS Z 8103:2019 505を参照]
4.23
measurement precision
precision
測定精度
精度
指定された条件の下で,同じ又は類似の対象について,反復測定 (4. 20) によって得られる指示量又は測定量 (4.30) の間の一致の近さ。
注記1:測定精度は通常、指定された測定条件下での標準偏差、分散、変動係数などの不精密さ (imprecision)の測定値によって数値表現する。
注記2:「指定された条件」には、例えば、繰り返し条件、中間再現条件又は再現条件がある(ISO 5725-3参照)(JIS Z 8402-1:1999参照)。
注記3:測定精度は、測定の繰り返し性、中間再現性、及び再現性を定義するために用いる。
注記4:「測定精度」は誤って測定正確度(4.21)を意味するものとして誤って用いられることがある。
[ISO/IEC Guide 99:2007 2.15を引用][翻訳はJIS Z 8103:2019 518を参照]
4.24
metadata
メタデータ
資源についての情報
[ISO 19115‑1:2014 4.10を引用]
4.25
metric traceability
計量トレーサビリティー
すべてが明示された不確かさを持つ、途切れのない比較の連鎖を通じて関連付けられる、通常は国家標準又は国際標準として文書化された基準による、標準値又は測定 (4.16) 結果の特性。
[ISO/TS 19101‑2:2008 4.23を引用]
備考1)この定義は、ISO/TS 19101‑2:2018 3.23を引用している。
4.26
nadir
天底
位置の真下にある点
備考1)写真測量及び衛生画像においては、「位置」とはカメラ レンズやスキャナーの検出器の投影中心の真下にある地上点、又はシーン内のすべての垂直光線の収束点 (消失点) のことである。
[WADE, Tasha; SOMMER, Shelly. A to Z GIS: an illustrated dictionary of geographic information systems. 2006.]
4.27
noise
ノイズ
測定(4.20)を妨害する可能性のある不要な信号
注記1:ノイズとは、搬送された情報の認識を妨げる信号中のランダムな変動である。
[ISO 12718:2008 2.26を参照 — 注記1が追加された]
4.28
point cloud
点群、ポイントクラウド
3D空間内のデータ点の集まり
注記1:点間の距離は一般に不均一であるため、各点の三つの座標成分(直交座標又は球面座標)すべてを具体的に符号化する必要がある。
注記2: 基本的な地理情報システム(GIS)のデータ型として、点群は、いくつかの重要な点で典型的な点データ集合と区別される。
• 点群はほぼ常に3Dである。
• 点群は点データ集合よりも桁違いに多くの地物をもつ。
• 点群内の個々の点地物は通常、個別に意味のある属性を持たない。点群の情報値は、多数の地物間の関係から導出される。
[ISO/TS 19130‑2:2014 4.51 を参照– 注記2が追加された]
4.29
positional accuracy
位置正確度
特定の位置参照システムにおける真値又は真値とみなせる値(accepted value)に対する座標値の近さ
注記1:位置正確度は、絶対データ正確度、相対データ正確度、グリッドデータ正確度というデータ品質要素からなる。
[ISO 19116:2004 4.20を参照、 注記1が追加された。]
4.30
quantity
量
現象,物体又は物質の特性であり,特性は一つの数値及び一つの参照基準で表すことができる大きさをもつ。
注記1:参照基準は測定(4.20)単位、測定手順、標準物質、又はこれらの組み合わせである。
注記2:量の記号は、ISO 80000及びIEC 80000シリーズの「量と単位」に示されている。量の記号はイタリック体で表記される。同じ記号でも異なる量を表す場合がある。
注記3:ここで定義される量はスカラーである。ただし、成分が量であるベクトルやテンソルも量とみなされる。
注記4:概念「量」は、一般的に、例えば「物理量」、「化学量」、「生物学的量」、あるいは「基本量」と「組立量」のように分類される場合がある。
[ISO/IEC Guide 99:2007 1.1を引用][翻訳はJIS Z 8103:2019 201を参照]
備考1)JIS Z 8103:2019 201では"reference"を「参照基準」と訳している。
4.31
reference standard
参照標準
特定の組織又は特定の場所における特定の種類の量に対する他の測定標準の校正 (4.6) のために指定された測定(4.20)標準
4.32
relative accuracy
internal accuracy
相対正確度
内部正確度
データ集合内の地物の相対位置が、それぞれの相対位置に対して真であると認められている又は真であるそれぞれの相対位置への近さ
注記1:相対正確度は、点対点正確度とも呼ばれる。相対正確度の一般的な尺度は、任意の点又は地物及び別の点又は地物の位置方向(例えば、距離及び方位角)を決定する際のランダム誤差(系統的誤差と誤りを除いたもの)の評価である。ライダー(4.19)においては、これは特に、リフト内の隣接する計測帯(4.38)間、プロジェクト内の隣接するリフト間、又は隣接するプロジェクト間の正確度を意味する場合もある。
4.33
remote sensing
リモートセンシング
対象物と物理的な接触をせずに、その対象物に関する情報の収集及び判読(interpretation)をすること
[ISO/TS 19101‑2:2008 4.33を引用]
4.34
resolution
分解能
<imagery> 画像内で別々に解像できる、均一に照らし出された二つのオブジェクト間の最小距離
注記1:この定義は空間分解能を指す。
注記2:一般に、分解能によって、対照的な近傍の地物(物体)を区別する可能性が決定する。
注記3:分解能は、スペクトル分解能や時間分解能を指すこともある。
[ISO/TS 19130‑2:2014 4.61を参照 — 注記1から3が追加された]
4.35
resolution
分解能
<sensor> センサーが意味のある識別ができる、センサー (4.36) の示度間の最小の差
注記1:画像にとっては、分解能は放射分解能、スペクトル分解能、空間及び時間分解能を指す。
注記2:ISO/TS 19101-2:2008による定義は、(センサーの)分解能という用語に関連付けられている。
[ISO/TS 19101‑2:2008 4.34を参照 — 注記2が追加された]
4.36
sensor
センサー
測定対象の量を運ぶ現象、物体または物質によって直接影響を受ける、測定システムの部品
注記1:能動型センサー及び受動型センサーが存在する。多くの場合、二つ以上のセンサーが一つの測定システムに組み合わされる。
[ISO/IEC Guide 99:2007 3.8を参照, 注記1が追加された][翻訳はJIS Z 8103:2019 618を参照]
4.37
strip adjustment
ストリップ調整法
一連の航空写真又は衛星画像、あるいはライダー(4.19)測定(4.20)から得られた観測値の調整法
備考1)空中三角測量の方法の一つであり、隣り合う複数のストリップ間の位置ずれなどを調整して、全体的な測量の正確性を確保する。
4.38
swath
計測帯、スワス
単一の飛行経路から収集されたセンサーデータ
[+]
4.39
triangulated irregular network
TIN
不規則三角網
TIN
三角形で構成されるモザイク分割
[ISO 19123:2005 4.1.42を引用]
[+]
4.40
uncertainty
不確かさ
測定対象に合理的に帰属する値のばらつきを特徴付ける、測定(4.20)結果に関連付けられたパラメータ
注記1: パラメータは、例えば標準偏差(又はその指定された倍数)、又は指定された信頼水準を持つ区間の半分の幅などである。
注記2:測定の不確かさは、一般に多くの要素から構成される。これらの要素の中には、一連の測定結果の統計分布から評価できるものがあり、実験標準偏差によって特徴付けられる。また、標準偏差によって特徴付けられる他の要素は、経験やその他の情報に基づいて仮定された確率分布から評価される。
注記3:測定結果は測定対象の値の最良の推定値であり、補正(4.9)及び参照標準(4.31)に関連する要素などの系統的影響から生じる要素も含めた、すべての不確かさの要素が分散に寄与することがわかる。
注記4:座標などの測定値の正確度又は精度の品質を定量的に特徴付ける場合、品質パラメータは測定結果の不確かさの推定値である。正確度は定性的な概念であるため、定量的に使用して数値を関連付けるべきではない。その代わりに、数値は不確かさの尺度に関連付けられるべきである。
注記5:測定の不確かさには、定義上の不確かさに加え、補正や測定標準の割当量(4.30)の値に関連する要素など、系統的影響から生じる要素が含まれる。推定された系統的影響は補正されず、代わりに関連する測定の不確かさ要素が組み込まれる場合がある。
注記6:測定の不確かさは、一般に多くの要素から構成される。これらの要素の中には、一連の測定から得られる量の統計分布に基づくタイプAの測定不確かさ評価によって評価できるものがあり、標準偏差によって特徴付けられる。タイプBの測定不確かさ評価によって評価できる他の要素も、経験やその他の情報に基づく確率密度関数から評価される標準偏差によって特徴付けられる。
注記7:一般に、与えられた情報の集合について、測定の不確かさは測定対象物に帰属する品質値と関連していると理解される。この品質値の変更は、関連する不確かさの変更につながる。
[ISO 19116:2004 4.26を参照、注記1から3及び、注記5から7が追加された]
備考1) 注記4は、ISO 19116:2019 3.28と同一である。
4.41
validation
妥当性確認
システムの出力から得られるデータ製品の品質を、独立した手段で評価する手続き
注記1:ISO/TS 19159のこの部では、「妥当性確認」という用語は限定的な意味で使用されており、校正データ(4.6)の経時変化を管理するための妥当性確認にのみ関連する。
[ISO/TS 19101-2:2008 4.41を参照 - 注記1が追加された]
4.42
verification
検証
与えられたアイテムが指定された要求事項を満たしているという客観的証拠の提示
注記1:適用可能な場合、測定(4.20)の不確かさ(4.40)を考慮することが望ましい。
注記2:与えられたアイテムとは、例えば、プロセス、測定手順、材料、化合物、測定システムなどである。
注記3:指定された要求事項とは、例えば、製造業者の仕様が満たされていることなどである。
注記4:検証と校正(4.6)を混同してはならない。すべての検証が妥当性確認(4.41)であるとは限らない。
[ISO/IEC Guide 99:2007 2.44][翻訳はJIS Z 8103:2019 406参照]
4.43
vertical accuracy
鉛直正確度
指定された鉛直原子(4.10)に対するデータ集合の位置正確度(4.29)の測定値
[1] ISO 19115-2:2009, Geographic information — Metadata — Part 2: Extensions for imagery and gridded data
[2] ISO/TS 19101-2:2008, Geographic information — Reference model — Part 2: Imagery
[3] ISO/TS 19130-2:2014, Geographic information — Imagery sensor models for geopositioning — Part 2: SAR, InSAR, lidar and sonar
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[10] Schuckman Karen, Graham Lewis, (2008): A New Framework for Accuracy Assessment of Lidar Data and Derived Elevation Models, Pennsilvania State University & GeoCue Corporation.
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[12] Merchant D.C., Aerial camera in situ metric calibration guidelines, March 25. Ohio State University, Columbus: 2012
[13] ASTM E2807 11 — Standard Specification for 3D Imaging Data Exchange, Version 1.0.
[14] Vosselman G., Maas H.-G., Airborne and Terrestrial Laser Scanning. CRC Press, Taylor & Francis, 2010
[15] ISO/IEC Guide 98-3:2008, Uncertainty of measurement — Part 3: Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM:1995)
[16] ISO/IEC Guide 99:2007, International vocabulary of metrology — Basic and general concepts and associated terms (VIM)
[17] Sampath A., Heidemann H.K., Stensaas G.L., Christopherson J.B., ASPRS Research on quantifying the geometric quality of lidar data. Photogramm. Eng. Remote Sensing. 2014, 80 (3) pp. 201–205
(2025-07-27)