令和6年1月2日掲載 64回生 林 義祐氏寄稿(第三十四回目掲載)
オランダ在住の 林 義祐氏(64回生・岡谷市出身)のご寄稿「オランダの生活・歌日記: 2023年12月 序文」を下記に掲載いたします。林様、ご寄稿いただきありがとうございます。
混沌とする世界情勢。林様はオランダからどう見ておられるのでしょうか。今月も拝読させていただきます。
1週間以内に第三十五回目掲載として「オランダの生活・歌日記 2023年12月」を掲載いたします。
同窓の皆様のコメントやご感想をお待ちしています。(名取宛メール: antimarck@yahoo.co.jp)
2023年12月-歌日記 : 序文
はじめに:
2023年10月7日の、ハマスによる突然のイスラエル攻撃は、世界を震撼させ、状況次第では第3次世界戦争が引き起こされる可能性があるということで、世界中の注目を集めることになった。パレスチナのイスラム組織ハマスは7日朝、前例のない規模の攻撃をイスラエルに対して開始した。何百人もの戦闘員が、パレスチナ自治区ガザに近いイスラエル領内に侵入し、200人近い兵士や民間人(女性や子供を含む)が拉致され、人質にされてガザ地区へ連行された。
先制攻撃をかけられたイスラエル側の怒りは凄まじく、国中全力を挙げてのハマス攻撃で、民間人、女性・子供の見境なく殺戮を続けた。12月半ばでのBBCによる報道では20,000人の死者数でありそのほとんどが民間人だという。また全体の8,000人が子供だという。もはやジェノサイドそのものだ。その非人道的な攻撃が報道されるにつれ、世界中に反イスラエルの動きが強くなり、アメリカ、英国、オランダなどで抗議デモが頻繁に行われることになった。勿論先制攻撃でイスラエルに攻め入り、無差別攻撃をして、人質を多くとったハマスの行為は正当化されるものではないが、長年のイスラエルの、パレスチナにおける傍若無人ぶりが知れ渡っている現代においては、イスラエルに対する世界の非難も多く、オランダなどのニュースでは抗議活動は親イスラエル側、親ハマス(パレスチナ)側と五分五分の様相を呈していた。
世界の非難に目を瞑るイスラエル
11月30日には何とか一日休戦が実施されたが、翌日にはもう戦争再開である。戦争が計算されたゲームのように進められている。彼らはハマスを殲滅するのが目標であり、その先にはパレスチナ全体をイスラエルだけで独占したいという「大イスラエル構想」があると言われている。その目標に従って長年軍事・経済・技術革新・教育・メディア統制など進めてきているのだ。言ってみれば、今回の戦争はイスラエルにとっては願ってもないチャンス到来というわけである。ここで手を緩めてはならない、一気にパレスチナ全体を取り込まなければならない、とばかりに国民を鼓舞しているわけである。ディアスポラ以来の艱難辛苦が今こそ報われる時が来た、と言わんばかりの一大決戦ととらえているのだろう。ユダヤ民族は、1800年以上もの歳月にわたって、過酷な迫害を蒙り、自分たちの土地も国家もなく辛酸を嘗め尽くしてきているのだ。その何千年にわたる逆境の末、今起こっている状況は一時的に劣勢であっても、負けるはずがない戦争であり、うまくやれば、戦争に勝った上、その結果中東どころか世界に向かって覇を唱え、民族の総決算(復讐) を果たすことができる千載一遇のチャンスと考えても不思議ではない。未確認情報では、ハマスに、イスラエルに対する先制攻撃をかけさせるために、ネタニヤフはタイミングを計っていたということだ。相手からの先制攻撃を受けてしてやったりということだろう。周りからの非難なぞ気にするつもりもない。イスラエルにとってはこれは計算通りということだ。女子供に対する情け容赦ない殺戮も彼らは民族の正義のために目を瞑っているのだろう。 さすがにイスラエル擁護のアメリカも、やり過ぎだと進言したり、宥めたり、非難などしているがネタニヤフ政権は耳も貸さず、一路驀進という感じである。
ハマスはなぜ無謀な攻撃をした
一方ハマスの方は12月時点で、イスラエルに攻め込まれるばかりで、ガザ地区のトンネル内まで破壊や水攻めで全くの劣勢に見える。ハマスの首脳も、司令地区が包囲されたり、連日の死者数増加ばかりがニュースで手も足も出ない感じになってきている。一体どんな成算があってイスラエルに先制攻撃をしたのだろうか? 軍隊も後方部隊もイスラエルにはとても敵わないのは分かっていた筈である。あれだけの攻撃をするには相当な資金と人員、時間が必要だったと思われる。ハマス単独ではとても考えられない。背後にいる勢力としてイラン、レバノン(ヒズボラ)、ロシアの影響もあるかもしれないが、それにしても無謀な暴走と言わざるを得ない。
問題はそれでも暴走しなければならない理由があった、ということだろう。それは今まで、一方的にやりたい放題にやられてきたが、今この時点で自分たちの意思を主張しておかないと、永遠にイスラエルの下に立ち、やがては国(パレスチナ人)の滅亡につながるかもしれないと考えたのではないだろうか。そう思わないと、あの先制攻撃は理解できない。
新たな疑問
11月の歌日記:序文で私は以下のようなことを書いた。
<引用>
2000年以上前にそこに住んでいたからといってそこに地権があるから、今住んでいるアラブ人は出ていけ、というのはいくら何でも無理がある。そんなものはとっくに時効である。どこの国の法律でもそんなことは許されない。もしそれが許されるなら、アメリカ先住民(インディアン)が、「ここは俺たちの土地だった。後から来た移民(白人)は出ていけ」というという理屈が通ることになってしまう。アメリカ建国後240年たった今はもう時効なのだ。それに後から来た白人移民ももう帰るところがない。アメリカの地で共存するしかないのだ。
パレスチナも同じである。イスラエル人の主張も時効の上、イスラエル建国(1948年)から70年も経って、どんどんイスラエルの子供世代も大人になっているから、彼らもまた出て行けと言われたとしても行く所はない。時効なのだ。つまり誰もどこかに行く所があるわけでもない。今居る所で共存するしかないのである。共存する道を探すのが道理である。それが根本解決だ。そのために世界中の叡智を集めて解決するしかない。オスロ合意破綻の教訓を無にしてはならない。人類の理性と英知が試されている。大きな人類の試練ともいえるものだ。
<引用終>
しかし序文発信後に、ユダヤ人が2000年前にパレスチナに住んでいたから、パレスチナは自分たちの土地だと主張するが、2000年前ユダヤ人が住む前はどんな国或いは民族が、パレスチナに住んでいたのだろうか・・?有史以来ユダヤ人が住んでいたというのだろうか・・? と疑問が湧き、調べてみたら以下のようなことが判明した。(歴史上重要な他の年・項目と併記)
A: ユダヤ人が今のパレスチナに建国する前には、ペリシテ人や、カナン人が住んでいた。両者ともセム系アラブ民族である。
彼らがパレスチナの原住民であることは考古学的に立証されている。(宇山卓栄氏)
B: ペリシテ人は、古代カナン南部の地中海沿岸地域に入植した民族群で、アシュドド、アシュケロン、エクロン、ガザ、ガトの5つの自治都市に定着して五市連合を形成していた。彼らは鉄武器を持ち、古代イスラエルと対立関係にあった。彼らの王の名前はセレンとされている。
C: ユダヤ人は預言者モーゼに導かれて、出エジプト後はシナイ半島を経てパレスチナにやってきた。<旧約聖書:民数記>
D: ペリシテ人はユダヤ人との戦争で負けて、パレスチナ内外に四散した。ユダヤ民族はその地に王国を樹立し、ダビデ王、ソロモン王と続いて繁栄をきわめた。<同:列王記>
E: パレスチナの名前はペリシテ人に由来する。ユダヤ人が来るまでは長い間ペリシテ人の土地だったのである。つまり正統な地権者というならそれはペリシテ人(=アラブ人)なのである。ユダヤ人ではない。
F: ヘブライ王国はイスラエル王国(北)とユダ王国(南)に分裂し、北はアッシリア王国により滅ぼされ(前722)、10氏族は四散した。南(2氏族)は新バビロニア王国に滅ぼされ(前586)バビロンの捕囚となった。新バビロニア王国がアケメネス朝ペルシャのキュロス大王に滅ぼされた結果(前538)ユダヤ人は捕囚から解放され、半世紀ぶりにエルサレムに戻った。
G: ユダヤ王国ローマの属州に。(AD6)
H: 第1次ユダヤ戦争。皇帝ネロ、エルサレム&第2神殿破壊。マサダの戦い(~73)
I: 第2次ユダヤ戦争。ハドリアヌスローマ皇帝、ユダヤ人を追放(132~135)→ディアスポラ始まり。
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J: バルフォア宣言。(1917年)
K: イスラエル建国。(1948年)
上記を理解すれば、「2000年以上前にそこに住んでいたからそこに地権がある。今住んでいるアラブ人は出ていけ」とユダヤ人がいうのは、何かおかしくないか・・? 逆ではないか・・? という気持ちになってしまう。
争点
アラブ人は「パレスチナは我々の土地だ! ユダヤ人が奪ったんだ!」と言う。
ユダヤ人は「いや、ここは我々の土地だ! 元を正せば、我々の国があったんだ!」と言う。
パレスチナとイスラエルの争いの根本原因は、「パレスチナ」を巡って、ハマスとイスラエルが、近現代の歴史の結果を視点にして対立しているからだ。 第三者が、民族という視点で見るとアラブ人とユダヤ人の対立はハマスとイスラエルの対立より長くて深い溝がある。アラブ人は、パレスチナの地に長く住んでいた人たちで、ユダヤ人は昔、パレスチナの地にあった祖国:ヘブライ王国に住んでいたが、ローマ帝国によりより国を追われた人たちである。
そんなユダヤ人が、1948年、イスラエルというユダヤ人国家を建国して、パレスチナの地に帰ってきたことで、戦争の火種が勃発した。 その争いの中核は、「一体、パレスチナはどちらのものなのか?」ということなのだ。これが、今起こっているパレスチナ問題の本質なのだ。
一般的には、アラブ人・ユダヤ人どちらの主張も正しくて、決着がつかない争いになっている…と言われているが、前述の考察から見ると、本当にそうなのか?と思わずにはいられない。
民族の専門家:宇山卓栄氏によると、ユダヤ人とアラブ人の対立を「民族の視点」から見ると、「パレスチナは誰のものか?」についてはその答えが明らかになるという。
実はこのパレスチナの土地を巡る争いは、今に始まったことではなく、(2000年ではなく)3000年にわたって繰り広げられていたのである。そして、その歴史を紐解くと、一方の言い分は、全く正統性のない「大嘘」だということが明らかになるのだと言う。
それは、アラブ人の主張は次のようなものだという。
元々古代パレスチナには原住民であるところのカナン人やペリシテ人が住んでいたが、その原住民をユダヤ人が追い出して作ったのがヘブライ王国である。だからこのヘブライ王国にも正統性は全くない。他人のものを奪って作った国である、ということに留意しなければならない。 そういう意味ではユダヤ人は元々侵略者である、とパレスチナ人からは捉えられている。
・仮に3000年前に遡ってユダヤ王国を取り戻したいとしても、その王国自体が盗まれたものではないか?
・じつはイスラエルには歴史的にみれば大義などは全くない。
ユダヤ人の主張は、ヘブライ王国が元々あったのだから、そのパレスチナの地に、ユダヤの王国を、ユダヤの主権国家を元々あったように作りたい、ということになる。
それでできたのが現在のイスラエルである。しかしユダヤ人が、「パレスチナの地に帰ってくる権利がある」と主張する根拠になっている「祖国:ヘブライ王国」も実は元々アラブ人が住んでいた土地を奪って作られた国家に過ぎなかったのである。つまり「もともとユダヤ人のものだったのだから、パレスチナはユダヤ人のものだ」という主張には全く正統性が無かったことになる。
シオニストという黒幕
なぜ大きな争いになることが危惧されるような、イスラエル建国が推進されたのか? なぜ戦争の火種をあえて作ることを強行したのか? ここにこそ現在の「パレスチナ問題」を作った強硬派(黒幕)がいた。それがシオニスト(*)と呼ばれる活動家たちだ。 ユダヤ人の国民国家を作ろうと目論んでいた彼らは、本来建国に至るにはとても不可能と思われる国造りを、世界各国の世論を自分たちに都合の良い裏工作で進めていった。それは「虐げられた民族」という歴史を利用した「民族のプロパガンダ」であった。「俺たちはこんな虐待を受けた。虐殺を受けた。酷い目に遭ったんだ。可哀そうな民族なんだ。だから国家をよこせ。だから主権をよこせ。だから領土をよこせ。」とずーっと言い続けていた。これは強烈な効果がある。ユダヤ人に対する偏見・迫害・虐殺は誰もが知る歴史の真実だからだ。異論をはさもうものなら、「お前はナチス主義者か?ホロコーストを認めないのか?」と疎外される。そういう流れの中で、良識ある人でさえ口を閉ざすような社会の中で、イスラエル建国は推進されていった。イスラエル側のプロパガンダに手も足も出ない国連の承認のもと、賛成多数でイスラエルが誕生することになってしまった。 アラブ側は足並みが揃わず、一方的な受け身のまま、その状態は今日まで続いている。
(*)ユダヤのエルサレム宮殿が、“シオンの丘” に建っていたことが、言葉の由来。
イスラエルの国民はこの戦争をどう見ているか
ユダヤ人は「3000年前にアラブ人から奪った土地だった」という事実を知らずに「パレスチナをユダヤ人が取り返すのは当然だ」と思っているのか、というと必ずしもそうではない、と宇山氏は言う。歴史を知っている学者・研究者・ジャーナリスト等は知っていてもメディアは黙殺しているから一般国民には伝わらないようである。それは別にしても一般国民は、建国から今回の戦争までの経緯について、イスラエルを建国したことで、パレスチナ人から土地を奪ったということを認めているという。建国したことを、ユダヤの正統派を含めて、全ての人たちがこれに賛同・支持をしているわけではないという。反対をしている事実もあるという。建国に関しては25%のイスラエル人が、「まだいろんな問題があるのに、何でもかんでも自分たちのやっていることが正しいというわけじゃない」と発言しているという。
イスラエルの中にも理解者はいる
2022年9月には、イスラエルのラピド首相が国連総会で、将来のパレスチナ国家との「2国家共存」を支持すると述べたことが報じられている。 同じく2022年9月に、イスラエルのユダヤ人国家法に対して、イスラエルの大統領が「ユダヤ人とアラブ人の共存」を支持する声明を発表している。イスラエルの重要人物の中にも道理を理解している人たちがいるのである。
重要政治家でさえ理解しているのだから、イスラエルはパレススチナから土地を奪ったと認識している人や、自覚をもっている歴史学者や有識者は果敢にイスラエル内外にその指摘をするべきである。 25%の理解者が50%に倍増すれば、イスラエルの政治は必ずしや変わるだろうと思いたい。
度が過ぎた報復攻撃はジェノサイドだ
アラブ人対ユダヤ人の長年の戦いの末に、我慢の極限に現れたのが、土地を奪われ続けたパレスチナ人の怒りを凝縮したハマスという過激派組織だった。ハマスの過激テロ、民間人に多くの被害を与えたことは擁護できるものではないが、前述のような民族の歴史を知れば、メディア報道の「ハマスは悪の組織」という一辺倒の報道とは違った側面が見えてくる。
ハマスが悪の組織どころか、ネタニヤフ政権のハマスへの報復攻撃は度が過ぎており、狂気の沙汰である。1万8千人ものパレスチナ人を殺害してなおも殺そうとしている。「大イスラエル構想」の野望を実現するためには全部殺しても構わないと思っているかのようである。何千人もの無辜の女・子供を殺すなんて兇状はまさにジェノサイドそのものである。
自分たちユダヤ人がホロコーストでジェノサイドを受けたから、アウシュヴィッツの仇はパレスチナで討つ、とでも言いたいのか・・?それで復讐ができるとでもいうのか? 復讐で胸が晴れるのか?これで相殺とでも思うのか? そんなことをしてはだめだ。世界はそう見ない。ヒトラーはジェノサイドを行った。ネタニヤフもジェノサイドを行った。そうなったらネタニヤフはヒトラーと同じだということになるではないか!? 世界中から、ジェノサイドの首謀者として指弾されるだけだ。ネタニヤフ政権の強硬右派の野望・野心で、パレスチナ人を大量に殺戮してハマスを殲滅して、中東のドンになったところで世界のどの国が祝福するだろうか・・? アメリカの一部(DS勢力)ぐらいだろう。アメリカ(DS)がバックにいる限りパレスチナ問題は深みに嵌るばかりだ。(その意味ではアメリカとイスラエルの関係が普通の国家間の関係にならなければならないのはとても重要なことである)
イスラエル国民はどうだろうか? 国民の中にも建国そのものや、パレスチナ人の土地家屋をブルドーザーで破壊して入植する方針には疑問を持つ者が増えているというから、いつの日かこの問題はネタニヤフ政権に重い足枷になるだろう。今のまま行けば、中東諸国においてはイスラエルは永遠にアラブ人の敵として続いていくだろう。 イスラエルの国民こそ哀れなものだ。どこへ行っても長年受けた迫害に同情されていたものが、もう反対に嫌われ、敬遠されるだけだ。
そんな状態になるよりは、今こそ国民全体が「パレスチナ&イスラエル併存体制」に積極的に動いてほしいものである。
林義祐
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(以上)
オランダ在住の 林 義祐氏(64回生・岡谷市出身)のご寄稿「オランダの生活・歌日記: 2023年12月」を下記に掲載いたします。
林様、今月もご寄稿ありがとうございます。同窓の皆様のコメントをお待ちします。
(名取宛メール: antimarck@yahoo.co.jp)
2023年 12月 : 歌日記
12月1日(金)< 喉頭がん検査 >
☆ がん検査終わってみれば苦笑い心配性はいつものことで
☆ たかが癌されど癌とはその通り何かがすっと軽くなり
☆ 病院を退出すれば気が軽く ランチしようとイントラタウンへ
12月2日(土)
☆ 月初め雨空終わり庭仕事 ピラカンス棘剪定始め
☆ 午後4時は早くも暗くヘッドライト 点けての作業真っ暗闇に
12月3日(日)
☆ 月変わり突然寒波襲い来る 本格的な冬の到来
☆ 池の面薄氷張り寒々と 金魚は唯に耐え忍ぶのみ
12月4日(月)
☆ オランダのシンタクラウスの日近く モールに溢れる季節品と人
☆ 窓辺に置くミニ電飾を買いしあと 使い方不明再度ショップまで
12月5日(火)
☆ 嵐耐え柿の木無事に収穫期 およそ70百匁柿に似る
☆ 丁寧に捥いでジョニ黒サワシ柿 初めてなれば気持ちが逸る
12月6日(水)
☆ 目の検査妻を乗せ行く病院へ 待合室に高齢者溢れ
☆ 点眼を何回も受けよろけては 足場気にする妻を支える
12月7日(木)
☆ 朝からの霧はどんより朝市に 売り子の声が大きく飛び交う
☆ ヒルデ来て理髪の宅配サービスは すっかり定着2ヶ月ごとに
12月8日(金)
☆ 郊外の畑地の果ての地平線 真っ赤に燃えて陽が沈み行く
☆ 見てる間に地平にタッチし半分に すぐさま頭部点となり消え
12月9日(土)
☆ ヒメリンゴ背丈は低く枝は張る 慎重に剪る自然盆栽
☆ 庭仕事暮の予定はほぼ済んで あとは難題平屋根落ち葉
12月10日(日)
☆ 異教徒にあれどクリスマス飾り付け 異郷で祝う正月併せ
☆ 飾り付け毎年同じ品ばかり すっかり馴染んだ年末年始
12月11日(月)
☆ 朝みればあたり一面真っ白で 1センチの雪全てを浄め
☆ 霜と雪アジサイたちに死神で 突然茶色になって壊滅し
12月12日(火)
☆ 嬉しきは雨降らぬ日が続くこと 今日は昼間に剪定続け
☆ 師走月妹さぞや故郷で あれこれ差配気張ってるらむ
12月13日(水)
☆ サワシ柿10日経過し開けてみる ジャムそのもの見事失敗
☆ 別グループ6日経過で良い形 美味にして硬く 良い知見得る
12月14日(木)
☆ オランダの相続法の解説を 受ければまるで理解もできず
☆ 日本では公証人なるNotaris(*) 我に英語で必死に説明
☆ AIの翻訳機能で蘭・英・日 訳してみても正しさ不明
(オランダでは公証人の役割は重要で、遺言執行まで責任を持って面倒をみてくれる)
12月15日(金)
☆ サワシ柿二人で50も食べられず 近隣に配る予期せぬ事態
☆ WhatApp日本との電話無料とて ネットの恩恵利用が増える
12月16日(土)
☆ 娘来て平屋根落ち葉大掃除 ヘルプがあれば早くきれいに
☆ 平屋根の落ち葉は全部濡れ落ち葉 半端でなくて終われば暗く
12月17日(月)
☆ 今日もまた夕陽が沈む郊外へ 犬の散歩を兼ねてアウティング
☆ 広大な干拓地果ての地平線 真っ赤な太陽沈み夕闇
12月18日(月)
☆ 師走はや半分過ぎて気は焦る 先は短いに高速接近
☆ この道を行くと決めたにわが道は 今年グラグラ来年怖い
12月19日(火)
☆ 弄ぶ時間などないにいつの間に 物思いして髭抜いている
☆ 昨日まで異国でイメージ超元気 暮れにはいなく超不自然で
12月20日(水) < Antonius 病院>
☆ 先月に続いて検査の喉頭がん 結論出ずに生体検査に
☆ 次なるはLeeuwarden行くことに スケジュール都合明日とはびっくり
12月21日(木)
☆ 週一のオープンマーケット取り消して トップ優先Leeurwardenへ
☆ 雨の中Leeuwardenへ走り行く 既視感のある病院巡り
12月22日(金)
☆ 年の暮押し迫る中挨拶の季節のカードいくつももらい
☆ バラ愛でるカップルの写真には 庭中バラ咲きウーンと唸る
☆ バラ栽培何十本も一時に 咲かせる苦労尋常ならず
12月23日(土)
☆ スマホにてグーグル翻訳看護婦が 何とオランダ語日本語に訳す
☆ 病院の通知を我もスマホにて 専門語入れ日本語訳良し
12月25日(月)
☆ クリスマス ツリーだけがぽつねんと 誰もいぬ居間雨の暗い午後
☆ 居間に入りクリスマス日にこれではと ツリー点灯気分を変える
12月26日(火)
☆ 我が家ではクリスマスとて何もなく ツリー飾るだけの静かな日なり
☆ とはいえど届いたカード20超えて ネットのメールは更に賑やかで
☆ バーチャルなネット空間別社会 異国にあれば無くてならぬもの
12月27日(水)
☆ 電飾のクリスマスツリーあちこちに 輝く夜はカメラ手に散歩
☆ 通る人無き夜の道庭々の ツリー輝く静寂の中
12月28日(木)
☆ 病院から飲んでる薬の調査あり 電話口にてふと不安覚え
☆ Biopsyといえどもこれは手術だと 思えばやはり緊張感じ
12月29日(金)
☆ 夫婦して病院通い朝早く 家を出たきり一日費やす
☆ 犬二匹連れて長距離ドライブし 犬はほとんど車中ですまぬ
12月30日(土)
☆ 年の瀬の花火の打ち上げ凄まじく 犬は怯えて散歩中逃げ
☆ オランダ人花火キチガイニュースでは 指吹き飛ばされそれでも止めぬ
☆ 花火規制(*)違法花火の運搬車 街で摘発何と16トン
(*)陸続きなので、周りの国からいくらでも入ってくる。
12月31日(日)
☆ お大晦日過ぎ去りし年振り返る なんと忙しい年だったかと
☆ 年毎に時間のスピード速くなり 余裕なく終わるあっという間に
☆ あれやこれやりたいことは出来ずして 後追い作業に振り回される
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(以上)
12月の写真(12枚) → https://img.gg/S8NYvZD
掲載(了)