本ページで検証するサイトはいずれも金融庁のサイトで公表されている金融商品取引業者の登録リストに該当が見つかりません。日本居住者に対して勧誘が行われれば違法な無登録業者ということになります。本ページで検証するサイトの少なくとも一部については日本人に向けた勧誘、被害報告が確認されています。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証13」、「検証14」、「検証15」、「検証16」、「検証17」、「検証18」、「検証19」、「検証20」、「検証21」、「検証22」、「検証23」、「検証24」、「検証25」に続いて中国系の詐欺グループによる可能性があるサイトについての検証14ページ目です。「検証27」、「検証28」、「検証29」、「検証30」、「検証31」、「検証32」、「検証33」、「検証34」、「検証35」、「検証36」、「検証37」、「検証38」、「検証39」、「検証40」、「検証41」、「検証42」、「検証43」、「検証44」、「検証45」、「検証46」、「検証47」、「検証48」、「検証49」、「検証50」、「検証51」、「検証52」、「検証53」、「検証54」、「検証55」、「検証56」、「検証57」、「検証58」、「検証59」、「検証60」、「検証61」、「検証62」、「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証13」の冒頭を参照してください。このページで検証するのは以下のサイトです。検証項目は順次追加の予定です。
●Rockfort Markets (ロックフォート・マーケット https://rockfortmarkets.com/en/home/)
●Rockfort (ロックフォート http://www.rockfort.vn/en/)
●Ranfurly Wealths (Ranfurlyウエルス https://www.ranfurlywealths.com/)
●BEST-TRADER (ベスト-トレーダー https://www.b-trader.cc/jp/default.htm)
●EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://financial81.com/)
●EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://ebconline.asia/)
●EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://www.ebc.com/jp/)
まず以下の3つのサイトを検証します。
●Rockfort Markets (ロックフォート・マーケット https://rockfortmarkets.com/en/home/)
●Rockfort (ロックフォート http://www.rockfort.vn/en/)
●Ranfurly Wealths (Ranfurlyウエルス https://www.ranfurlywealths.com/)
ロックフォート・マーケットもYahoo知恵袋に質問投稿が出てきたサイト、2番目のロックフォートと3番目のRanfurlyウエルスは画像検索で見つけてきた関連サイトで最初のロックフォート・マーケットのサイトが日本語に対応しているのに対して日本語非対応ですが明らかに同じグループによるサイトと思われるのでまとめて検証します。
まずロックフォート・マーケットを知ることになったYahoo知恵袋の投稿を引用します。
「SNSで知り合った香港の方」から勧誘されて利益が出ているものの出金しようとすると20%の所得税を払うことを要求されているということです。海外の会社が日本の源泉徴収に対応することも有り得ませんし、出ている利益の中から税金を払えば済むことですから追加で入金を要求しているのは明らかにおかしいです。「検証13」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループの手口に合致しており、おそらく要求されている所得税分の追加入金に応じてもまた別の名目で追加入金を要求されて結局出金出来ないというパターンになることが予想されます。
この投稿では「某大手SNSの投資コミュニティ」で勧誘されたとありますがそれ以上の情報はありません。いずれにしろ日本人に向けてこのロックフォートマーケッツという業者での投資勧誘が行われていることは間違いないと思われます。そしてこれらの投稿にあったURLアドレスにアクセスしてみました。以下がサイト冒頭のキャプです。
国旗アイコンが小さくて分かりにくいですが表示言語の選択肢は英語、日本語、中国語になっています。英語の国旗アイコンはアメリカ国旗とかイギリス国旗ではなくおそらくニュージーランドの国旗のアイコンになっています。いささかの違和感がありますが後述するようにこのサイトの連絡先住所はニュージーランドになってるのでニュージーランドの国旗アイコンが使われているものと思われます。
日本語表示を選択した状態では脚注に以下のような記述があります。
>日本語のコンテンツは日本の顧客を勧誘する目的ではありません。
しかし最初に引用したYahoo知恵袋への投稿では日本人に対して勧誘が行われている実態があると思われますし、日本語サイトを作っておいて日本人顧客を受け入れていないとも全く思えません。
取引対象になっているのはキャプの中に見えますが外国為替 (FX)、株式、コモディティ、差金決済 (CFD)、貴金属、株式指数となっているようです。そして後述しますがYoutube動画が埋め込まれています。
ここでこのロックフォート・マーケットのサイトから画像検索で見つけてきた表題の2番目のロックフォートのサイト、同じく3番目のRanfurlyウエルスのサイトについても冒頭部のキャプを示します。まずロックフォートのサイトの冒頭部のキャプです。
ロックフォートという名称が一致しているだけでなく、キャプ左上に見える三角形が4つ積み重なったよう形のロゴもロックフォート・マーケットのサイトにあるロゴと全く同じに見えます。2つのサイトが同じグループであるのは確実でしょう。そしてこのサイトは表示対応言語が英語とベトナム語の2択になっています。ベトナム向けのサイトとしか思われませんが何故ロックフォート・マーケットと別個のサイトになっているのかは不明です。
次は表題3番目のRanfurlyウエルスのサイトのキャプです。
このサイトは表示言語が英語のみの対応です。サイト名や左上のロゴはロックフォート・マーケットやロックフォートのサイトとは異なりますがやはり上の2つのサイトと似ている部分が認められます。特にローソク足チャートの背景画像はロックフォートの背景画像と同じものでしょう。
3つのサイトの冒頭部を比較しただけでこれら3つのサイトが互いにかなり似ており、組織的な繋がりがあることは予想されますが、これら3つのサイトが似ているのはこの冒頭部だけではありません。例えば以下はロックフォート・マーケットのサイトからのキャプで他の2つのサイトと比較の為に英語表示にしてありますが取引対象やマルチプラットフォーム対応を説明する部分、さらにその下にはトレーディングソフトのメタトレーダー4を説明する部分があります。
上半分には円形のイラストの下に「METATRADER 4」「TRADER WORKSTATION」「MOBILE TRADING」の3項目の説明があり、取引対象の説明などがあります。最初の「METATRADER 4 (メタトレーダー4)」というのはFXでしばしば使われるトレーディングソフトの名称ですが、サイト冒頭に埋め込まれていたYoutube動画によれば「TRADER WORKSTATION」というのも株式、オプション、先物を取引する為のトレーディングソフトのようです。さらに3番目の「MOBILE TRADING」の項目ではスマートフォンからのトレードも可能であるといった説明があります。一方で上のキャプの下半分はメタトレーダー4の簡単な説明になっています。
この2つの部分と極めてよく似た部分が他の2つのサイトにもあるのでそれらのキャプを示します。まず以下がベトナム向けと思われる表題2番目のロックフォートのサイトからのキャプです。
このサイトの場合はロックフォート・マーケットのサイトと殆ど同じです。上半分に並んでいる3項目の説明の内、真ん中の項目のタイトルが「TRADER WORKSTATION」から「COMPUTER TRADER」に変更になり、説明文も若干変わっているだけです。
しかし以下に示すRanfurlyウエルスのサイトでは一見すると上の2つのサイトとそっくりなのですがよく見るとテキスト部分が全面的に置き変わっています。
上半分にある3つの円形のイラスト部分は全く同じなのですがそれぞれの項目名が「REGISTRATION (登録)」「INVESTMENT (投資)」「WITHDRAWAL (出金)」に全面的に変わっています。上の2つのサイトでは同じ円形のイラストの下に投資対象の説明やマルチプラットフォーム対応を説明する文章が記されていたのですから説明内容は全く異なることになります。
説明文の内容が全く変わっているのは上のキャプの下半分でも同じです。上の2つのサイトではトレーディングソフトのメタトレーダー4に関する説明があったのにRanfurlyウエルスのサイトでは「Partnership Program」というタイトルになっていてアフィリエイターへの報酬条件が書いてあります。イラストや画像の部分は全く同じで同じテンプレートから作られたサイトとしか思えないのですがテキスト部分だけ全く異なる内容になっているのはどうしてなのか全く理解出来ません。
以下のキャプに示したのは金融ライセンスなどに関する記述のある部分です。表題と同じロックフォート・マーケット → ロックフォート → Ranfurlyウエルスの順で3つのキャプを並べます。
それぞれ円形のイラスト付きで3つの項目が並んでいますが2番目の「FAST ACCOUNT OPENING (速やかな口座開設)」という項目、3番目の「EASY FUNDING (簡単な入金手続き)」という項目は3つのサイトで殆ど違いがありません。明らかな違いがあるのはそれぞれのサイトの最初の項目です。ロックフォート・マーケットとRanfurlyウエルスのサイトではNEW ZEALAND LICENSED (ニュージーランドのライセンスを取得済み)と書いてありそれぞれのライセンス番号と思われるものが記されています。
ロックフォート・マーケット: FSP 509766
Ranfurlyウエルス: FSP 455547
しかし2番目のロックフォートのサイトには金融ライセンスに関する記述が欠けています。2番目のロックフォートのサイトでは項目名だけは「FINANCIA LICENSED (金融ライセンス取得済)」となっているのですがどこの国でライセンスを得ているのかといった記述がありませんし、金融ライセンスの登録番号もありません。代わりに「Financial Services Complaints Ltd (FSCL)」のメンバーになっているとだけ書かれており、このFSCLのメンバーであるという記述はロックフォート・マーケットやRanfurlyウエルスのサイトにもあります。
そこでまず「Financial Services Complaints Ltd (FSCL)」について調べてみるとFSCLの公式サイト (https://www.fscl.org.nz/) が見つかってきました。しかしこのFSCLというのはOur Role (我々の役割)というページの説明によれば非営利で金融機関とのトラブルの調停を行うような機関のようです。そしてこのFSCLのサイトにある登録業者の検索のページから「Rockfort」や「Ranfurly」を検索してみるとそれぞれ1件の登録業者が見つかります。
それぞれFSP FSP 509766、FSP 455547という金融ライセンスの登録番号はそれぞれのサイトにあった番号と一致しています。しかし「Rockfort」を登録業者から探して見つかってきたのはRockfort Marketsの登録1件のみです。Rockfortという名称を持つサイトが2つあるのに登録が1件しかないのは1つの法人が2つのサイトを用意しているということになり、意味が分かりません。また「Ranfurly」を検索して見つかったのはRanfurly Wealths (Ranfurly ウエルス) ではなくRanfurly Strategic Limitedという法人です。そこで「Ranfurly Strategic Limited」を検索すると以下にサイト冒頭部のキャプを示したRanfurly Strategic Limitedのサイトが見つかってきました。どうやらこれは年金関係のサイトのようです。
この年金関係のサイトの連絡先情報は以下のようになっています。
ここに記されているPostal Address
>PO Box 317, Christchurch 8140, New Zealnd
はFinancial Services Complaints Ltd (FSCL)のサイトにあったRanfurly Strategic Limitedの登録住所
>PO Box 317, 26 Carlton Mill Road, Merlvale, Christchurch 8140, New Zealnd
と比べるとストリート名が抜けていて明らかに不完全ですが少なくとも部分的に一致しています。本項の検証対象であるRanfurly Wealths (Ranfurlyウエルス)とRanfurly Strategic Limitedは同じグループに属するのではないかとも考えましたが、互いのサイトに系列サイトの情報は見当たりませんし、ロゴが全く異なります。そもそもFinancial Services Complaints Ltd (FSCL)は金融ライセンスとは無関係の機関としか思えないのですが、さらにFSCLの登録が本項で検証しているRanfurlyウエルスのものかどうかさえ危うくなってきたように思われます。
そこで本項で検証している3つのサイトに記されている連絡先情報を確認することにしました。まずはロックフォート・マーケットの連絡先情報を以下に示します。
>Visit Our Office
>Group M Building, Level 2, 22 Fanshawe Street Auckland, 1010 New Zealand
>Phone: +64 9 281 2012
>Postal Address
>Rockfort Markets Limited, PO Box 5382, Victoria Street West, Auckland, 1010, New Zealand
>Email: info@rockfortmarkets.com
ここに記されているPostal Address (郵送先住所)がFSCLの公式サイト (https://www.fscl.org.nz/) にあった登録住所に合致します。
次は表題2つ目のロックフォートのサイトにある連絡先情報ですが以下のキャプに示したように殆ど情報がありません。
住所も電話番号も記載がなく、わずかにメールアドレスが1つあるだけです。
>info@rockfort.vn
これは話になりません。最後はRanfurlyウエルスのサイトにある連絡先情報です。
>Contact Us
>Visit Our Office
>Level 45, 128 Quay Street, Auckland Central, Auckland, 1020, New Zealand
>Phone: +6435885092
>Email: support@ranfurlywealths.com
ここに記されている住所はFSCLの公式サイト (https://www.fscl.org.nz/) で確認したRanfurly Strategic Limitedという法人の登録住所
>PO Box 317, 26 Carlton Mill Road, Merivale, Christchurch 8140, New Zealnd
と全く異なる住所です。やはりFSCLの登録を得ている「Ranfurly Strategic Limited」は本稿で検証対象としているRanfurlyウエルスとは別個ではないかと疑わざるを得ません。
次にロックフォート・マーケットとRanfurlyウエルスが得ているというニュージーランドの金融ライセンスについて調べてみることにしました。既に書いたようにロックフォート・マーケットとRanfurlyウエルスについてはそれぞれ以下のライセンス番号でニュージーランドの金融ライセンスを得ているとなっています。
ロックフォート・マーケット: FSP 509766
Ranfurlyウエルス: FSP 455547
そこでニュージーランドの金融ライセンスを管理しているFINANCIAL SERVICE PROVIDERSのサイトでこれらのライセンス番号を使ってそれぞれの金融ライセンス情報を探してきました。また関連してニュージーランドの法人登録情報も探してみました。まずロックフォート・マーケットの法人登録から幾つかに分割して以下に示します。
まず上に示した範囲ではこの法人が登録されたのが2015年10月9日と5年半以上も前であることが目につきます。
この部分にはロックフォート・マーケットの電話番号、メールアドレス、さらには公式サイトのURLアドレスが明示されており、本項で検証しているロックフォート・マーケットに対応する法人登録であることが確認出来ます。
さらに以下の部分には株主情報や会社の住所、経営者情報が記されています。
Rockfort Markets Limitedの株を保有している株主はROCKFORT HOLDINGS LIMITEDという法人になっています。そこでこのROCKFORT HOLDINGS LIMITED という親会社の法人登録を調べてみました。以下にキャプを示します。
この親会社は上のキャプで「Incorporation Date」の項目に記されていますが2019年9月24日に法人登録しています。ロックフォート・マーケットの法人登録が2015年10月9日ですから親会社の方が4年近く後になって法人登録されたことになります。さらに調べてみるとロックフォート・マーケットは2015年10月9日に法人登録された当時はGPP Holdings Limitedという社名で2019年9月24日付でROCKFORT HOLDINGS LIMITEDに買収されて現在のロックフォート・マーケットという社名に変更したということが判明しました。この経緯はロックフォート・マーケットのサイトにあるプレスリリース記事 でも説明されています。このプレスリリース記事は残念ながら日本語版は用意されていないようなので以下には英語版の記事をGoogle翻訳した結果のキャプを示します。
このプレスリリース記事で特に注目するべきは赤枠で囲った部分です。
つまり2019年9月24日付で全株式を取得という形で買収されたGPP Markets Limitedという会社は買収された時点で既にニュージーランドの金融ライセンスを管理するFinancial Markets Authority (FMA) から金融ライセンス (ライセンス番号:FSP 509766) を取得済みであったということです。そして買収されたことで現在のロックフォート・マーケットという社名に変更されたということになります。後述するように経営者情報を見ると会社買収前後で経営者が一気に入れ替わっているわけではないようなので経営陣によるマネージメントバイアウト (MBO)的な会社買収というのが実態なのかもしれませんがロックフォート・マーケットの持つ金融ライセンスは審査を受けて取得したというよりも金で買ってきたようなものではないかという気もします。
取得の経緯に疑問がありますが、とにかくロックフォート・マーケットの金融ライセンスについて公開されている情報を以下に示します。
金融ライセンスを取得したのは2016年7月16日となっています。会社が買収されたのが2019年9月24日ですから金融ライセンスはやはり買収前のGPP Markets Limitedが取得したものということになります。いわば取得済みの金融ライセンス込みでGPP Markets LimitedはROCKFORT HOLDINGS LIMITEDに買収されたということになるかと思われます。
そしてもう一度法人登録に戻って経営者情報の項目を説明します。現職の経営者1名とかつての経営者5名に関して在任期間と住所が開示されています。
▼Howard Wallace Dean WILCOX (2020年12月1日~現職)
住所:40 Laurie Avenue, Parnell, Auckland, 1052 , New Zealand
▼Xiuqian LI (在職期間:2015年10月9日~2021年4月9日)
住所:1-8-36-402, Benten, Sohka City, Saitama Prefecture , Japan
▼Sargon John ELIAS (在職期間:2016年5月12日~2020年12月1日)
住所:28 Glade Place, Birkenhead, Auckland, 0626 , New Zealand
▼Randolph Edward Casimir VAN DER BURGH (在職期間:2016年6月7日~2019年8月10日)
住所: 9a Eglinton Avenue, Mount Eden, Auckland, 1024 , New Zealand
▼Hongbing JIANG (在職期間:2015年10月9日~2017年8月18日)
住所:Area A, F9, Haorun Plaza, 50 Dengshikou St, Dongcheng District, Beijing, 100006 , China
▼Chih-le KE (在職期間:2015年10月9日~2016年10月9日)
住所:23 Bronte Place, Howick, Auckland, 2014 , New Zealand
既に書きましたが2019年9月24日の会社買収で経営陣が全面的に入れ替わっているわけではないという点は買収の性格を示しているように思います。そして計6名の現・旧経営陣の中で特に興味深いのは2番目のXiuqian LIというほぼ間違いなく中国系と思われる名前の人物でしょう。この人物は会社創業時の2015年10月から在職して辞任したのはつい最近、2021年4月9日です。この項目の最初に取り上げたYahoo知恵袋の投稿が2021年2月ですからまだこの人物が在職中の時期になります。そして現住所が日本の埼玉県草加市弁天1-8-36-402となっています。また2015年10月の会社創業時の提出書類を見てもこのXiuqian LIという人物の住所は現在と同じ埼玉県草加市の住所になっています(以下のキャプ参照)。LIという名字は漢字表記では「李」と思われます。
さらに2015年10月の会社創業時の経営者としては5番目のHongbing JIANGと6番目のChih-le KEの計3人が該当しますがいずれも中国系と思われる名前のように思われます。そして5番目のHongbing JIANGという人物の住所は中国の北京市東城区となっています。つまりロックフォート・マーケットの前身であるGPP Markets Limitedはいずれも中国系ではないかと思われる3名、そして内2名は日本と中国在住という経営陣によって創業された会社ということになります。そして創業時の中国系と思われる経営者3名の中の1人、日本在住のXiuqian LIはつい1ヵ月ほど前まで在職であったのですからロックフォート・マーケットはやはり中国系の色が濃い業者ということで間違いなさそうですし、日本との繋がりも確認されたことになります。
次にロックフォート・マーケットと同様にRanfurly Wealths (Ranfurlyウエルス)の法人登録情報を調べてみました。順序としてはFSP 455547という金融ライセンス番号が分かっているのでまず金融ライセンス情報を探し、さらに金融ライセンス情報にリンクされている法人登録にたどり着きました。以下がその金融ライセンス番号FSP 455547に対応する法人登録情報のキャプです。
まず登録法人名がRanfurly Wealths (Ranfurly ウエルス) ではなくRanfurly Strategic Limitedになっています。そして重要なのは赤枠で囲った部分にあるメールアドレスとウェブサイトのURLアドレス、最後の部分に記されている住所です。URLアドレスはRanfurlyウエルスのURLアドレス (https://www.ranfurlywealths.com/)と全く異なりますし、メールアドレスや住所もRanfurlyウエルスのサイトに記されている連絡先情報
>Level 45, 128 Quay Street, Auckland Central, Auckland, 1020, New Zealand
>Email: support@ranfurlywealths.com
と全く異なります。この法人登録は上で書きましたがRanfurly Strategic Limitedのサイトに対応するものでしょう。Ranfurly ウエルスがRanfurly Strategic Limitedのグループ会社であるという可能性も考えてみましたがそれを肯定するような情報も見当たりません。Ranfurly ウエルスが本当に金融ライセンスを持っているかどうか非常に疑わしいとしか思えません。
改めて書くまでもないと思いますが、本項で検証した3つのサイトは到底信用出来ません。日本で金融庁の登録を得ていない違法業者であるというだけでなく、極めて不可解な部分が認められます。これらのサイトでの投資勧誘を受けても決して応じないことを推奨します。
●BEST-TRADER (ベスト-トレーダー https://www.b-trader.cc/jp/default.htm)
●EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://financial81.com/)
●EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://ebconline.asia/)
●EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://www.ebc.com/jp/)
最初の2つのサイト、ベスト-トレーダーとEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) はYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、3番目のEBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/)と4番目のEBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) というサイトはサイト名の検索や画像検索で見つけてきたサイトでこれら4つのサイトは互いに非常によく似ています。
2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) というサイトに関する質問が出ていたのはかなり前でサイトは既に閉鎖されているので、簡単に触れるだけになります。まず最初のベスト-トレーダーのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
情報が少ないですが「ある人物」からLINEを介してベスト-トレーダーでの投資を勧められたようですが、詐欺の可能性を疑ってこの質問を投稿しているようです。
次に既に閉鎖されている表題2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) に関してやはりYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
どういう経過だったのか情報がありませんが、EBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) に投資してしまい、最初の2回の少額の出金はできたのに高額の出金をしようとしたら出金できなくなっているようです。さらに以下もEBCファイナンシャルグループに関する質問です。投稿の日付が上で引用した質問投稿の4日後になっているので同じ表題2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) に関する質問投稿である可能性が高いですが、URLアドレスが示されていないので確実ではありません。
「最近ネットで知り合った人」に投資について教わろうとしているけれどもEBCファイナンシャルグループでの口座開設を指示されて投資詐欺の可能性を疑っているという状況のようです。
そしてともかく表題の4つのサイトについてまずサイト冒頭部の画像を以下に順に示します。
▼ベスト-トレーダー (https://www.b-trader.cc/jp/default.htm) [表示言語:日本語、英語、中国語、香港語、韓国語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語、ポルトガル語、スペイン語、ウイグル語、ロシア語、ヒンディー語、アラビア語]
▼EBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) [日本語、英語、イタリア語、韓国語、ポルトガル語、ドイツ語、中国語]
▼EBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/) [表示言語:日本語、中国語、英語、香港語、韓国語、タイ語、ベトナム語]
▼EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) [表示言語:日本語、英語、中国語、香港語、韓国語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語、ポルトガル語、スペイン語、ウイグル語、ロシア語、ヒンディー語、アラビア語]
説明するまでもなくこれら4つのサイトの冒頭部は互いに非常によく似ています。
さらに以下は冒頭部に続いて出てくる金融ライセンスに関する情報が示されている部分の比較です。やはり表題と同じ順、ベスト-トレーダー → EBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) → EBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/) → EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) という順で4つの画像を以下に示します。
4つのサイトに共通して英国の金融ライセンスを管理しているFCA、オーストラリアの金融ライセンスを管理しているASICのライセンスを得ていると書いてあります。さらに2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) 以外の3つのサイトについてはケイマン諸島のライセンスも得ているという記述があります。まずイギリスのFCAでライセンスを得ているという記述を以下で比較します。
▼ベスト-トレーダー
>英国 FCA ライセンス
>Best-trader Financial Group (UK) Ltdは、英国金融規制当局(FCA)の認可を受け、規制を遵守しています。登録番号: 927552
▼EBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/)
>英国 FCA 規制
>EBC Financial (JP) Group Ltd
>英国金融行為規制局(FCA)機能と規制。
>管理者番号: 927552
▼EBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/)
>英国 FCA ライセンス
>EBC Financial Group (UK) Ltdは、英国金融規制当局(FCA)の認可を受け、規制を遵守しています。
>登録番号:927552
▼EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/)
>英国 FCA ライセンス
>EBC Financial Group (UK) Ltdは、英国金融規制当局(FCA)の認可を受け、規制を遵守しています。
>登録番号: 927552
4つのサイトに英国のFCAでライセンスを得ているという似たような記述があるのですが、驚いたことに太字で強調した登録番号 (管理者番号) がいずれのサイトでも全て「927552」になっています。これは明らかにおかしいでしょう。そこで英国のFINANCIAL CONDUCT AUTHORITY (FCA) のサイト (https://register.fca.org.uk/s/) にある検索ページから「登録番号 927552」の登録を探してみました。以下に見つかってきた登録の情報を示します。
「登録番号 927552」で登録されているのはEBC Financial Group (UK) Ltdとなっています。登録法人の名称は表題2~4番目の3つのサイトと一致しているのですが、上の登録情報の左下に記されている「Website」という項目に記されているURLアドレス (www.ebcfin.co.uk) は本項で検証対象としているサイトのURLアドレスのいずれとも一致しません。そしてこのライセンス情報に示されているURLアドレスのサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部の画像を示します。
▼EBC Financial Group (UK) Ltd (EBCファイナンシャルグループ (UK) リミテッド https://www.ebcfin.co.uk/) [表示言語:英語のみ]
このサイトは本項で検証対象としている4つのサイトに全く似ていません。表示言語の選択肢は英語のみです。本項で検証している4つのサイトはEBCファイナンシャルグループ (UK) リミテッド (https://www.ebcfin.co.uk/) の登録を自らの登録と偽っているということになります。特にサイト名が全く異なるベスト-トレーダーの場合は論外でしょう。サイト名は一致する2つのEBCファイナンシャルグループのサイトについてもイギリス・FCAでライセンスを得ているとは言えません。
さらに意味不明なのですが、イギリスのFCAから「登録番号 927552」でライセンスを取得していると主張するEBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ) という名称のサイトが2つ見つかってきました。いずれも日本語には対応していないので検証対象とはしませんけれどサイト冒頭とライセンスに関する記述がある部分の画像を以下に示します。
▼EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://www.ebcfin.xyz/index1.html) [表示言語:英語、中国語]
▼EBC FINANCIAL GROUP (EBCファイナンシャルグループ https://www.ebc.group/en/index.html) [表示言語:英語、中国語]
これら2つのEBCファイナンシャルグループのサイトは互いに酷似していますが、本項の検証対象である4つのサイトと似ているとは言えません。金融ライセンスの記述がある部分にイギリス国旗、オーストラリア国旗が使われている部分など似ているような気もしますが、同じテンプレート由来とまでは行きません。また上で示したEBCファイナンシャルグループ (UK) リミテッド (https://www.ebcfin.co.uk/) のサイトと比較しても全体的な雰囲気などは似ているようにも思いますが、やはり同じテンプレート由来であるとか酷似しているとは言えません。
そしてこれら2つのEBCファイナンシャルグループのサイトには画像で示したようにイギリスのFCAとオーストラリアのASICから金融ライセンスを取得しているという以下のような記述があります。日本語訳と共に示します。
>FCA in UK (英国のFCA)
>EBC Financial Group Limited (UK) is authorised and regulated by the Financial Conduct Authority.Reference Number: 927552 (EBC Financial Group Limited (英国) は、金融行為監視機構によって認可および規制されています。登録番号:927552)
>ASIC in Australia (オーストラリアのASIC)
>EBC GLOBAL PTY LTD is a licensed and regulated by the Australian Securities and Investments Commission AFSL:500991 (EBC GLOBAL PTY LTD は、オーストラリア証券投資委員会によって認可および規制されています AFSL:500991)
しかしこれらのサイトのURLアドレスも既に示したイギリス・FCAの金融ライセンス情報に示されていたURLアドレス (www.ebcfin.co.uk) とは明らかに異なり、やはりイギリス・FCAでライセンスを得ているとは言えません。オーストラリアの金融ライセンスの登録番号 ( AFSL:500991) についても本項で検証している4つのサイトに記されている登録番号と同一です。オーストラリアの金融ライセンスについては後述します。
ライセンスに関しては表題3番目のEBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/) と表題4番目のEBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) のサイトの脚注にも記述があります。表題最初のベスト-トレーダー (https://www.b-trader.cc/jp/default.htm) のサイトの脚注には同様の記述はありません。既に閉鎖されている表題2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) の脚注に記述があったかどうかは確認出来ません。
ともかく表題3番目のEBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/) → 表題4番目のEBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) という順で2つのサイトの記述の画像を以下に示します。
この画像では活字が小さくて判読し難いですが、2つのサイトの記述はこの部分で全く同じのようです。以下に記述を書き出します。
>EBC Financial Groupは下記の法人から成り立っています:
>EBC Financial Group (SVG) LLC は、セントビンセントおよびグレナディーン諸島金融サービス庁によって認可および規制されています。
>登録番号: 353 LLC 2020
>その他の関連団体
>EBC Financial Group (UK) Limited は英国金融局によって認可および規制されています。登録番号: 927552
>ホームページ: www.ebcfin.co.uk
>EBC Financial Group (Australia) Pty Ltd (会社番号: 619 073 237) は、オーストラリア証券投資委員会によって認可および規制されています。
>登録番号:500991
>EBC Financial Group (Australia) Pty Ltd は EBC Financial Group (SVG) の関連会社であり、独立して運営されています。 当ウェブサイトに掲載されている取引商品及びサービスは当社オーストラリア法人によって提供されているものではなく、オーストラリア法人に対していかなる賠償請求もできません。
>EBC Financial Group (Cayman) Limited は、ケイマン諸島金融管理局によって認可および規制されています。
>登録番号: 2038223
>Webサイト: www.ebcgroup.ky
>会社住所: The Leadenhall Building, 122 Leadenhall Street, London, United Kingdom, EC3V 4AB
>メールアドレス: cs@ebc.com
>電話番号: +44 20 3376 9662
>免責事項: EBC Financial Groupはいかなる仮想通貨取引または仮想通貨CFD取引サービスも提供いたしません。当社のサービスは従来の取引商品のみを取り扱っております。したがって当社の名称を用いた仮想通貨に関連したサービスは当社とは一切関係がありませんのでご注意ください。
イギリスのライセンスに関する記述の部分を太字にして強調しましたが、ライセンスを得ているのはイギリス法人のEBC Financial Group (UK) Limitedであってそのイギリス法人のサイトのURLアドレスは「www.ebcfin.co.uk」であると書いてあります。しかし問題はこのEBC Financial Group (UK) Limitedというイギリス法人とここで検証している4つのサイトの運営とどういう関係にあるのかということです。
そこでイギリスのライセンスを取得しているEBCファイナンシャルグループ (UK) リミテッドのサイト (https://www.ebcfin.co.uk/) を探してみましたが、本項で検証している4つのサイトに関する記述は見つかりません。またこの脚注の記述によればケイマン諸島のケイマン諸島金融管理局で登録を得ているのはEBC Financial Group (Cayman) Limited というケイマン諸島の法人であり、探してみるとまた別にケイマン諸島の法人に対応するサイト (https://www.ebcgroup.ky/) が存在することが判明しました。このケイマン諸島の登録法人のサイトについてもサイト冒頭部の画像を以下に示します。
▼EBC Financial Group (Cayman) Limited (EBCファイナンシャルグループ (ケイマン) リミテッド https://www.ebcgroup.ky/) [表示言語:英語のみ]
このケイマン諸島法人のサイトは明らかにイギリスのEBCファイナンシャルグループ (UK) リミテッドのサイト (https://www.ebcfin.co.uk/) に酷似しており、本項で検証している4つのサイトとは似ていません。またこのケイマン諸島法人のサイトの脚注にはイギリス法人のサイト (https://www.ebcfin.co.uk/) に関する記述はありますが、本項で検証している4つのサイトに関する記述は見当たりません。
また上で示したように表題最初のベスト-トレーダー、2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/)、3番目のEBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) についてはケイマン諸島のライセンス (登録番号:2038223)も得ているという記述があります。
▼ベスト-トレーダー
>ケイマン諸島金融庁(CIMA)ライセンスBest-trader Financial Group (Cayman) Ltd Ltdはケイマン諸島金融庁(CIMA)の認可を受け、規制を遵守しています。 登録番号:2038223
▼EBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/)
>ケイマン諸島金融庁(CIMA)ライセンスEBC Financial Group (Cayman) Ltdはケイマン諸島金融庁(CIMA)の認可を受け、規制を遵守しています。登録番号:2038223
▼EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/)
>ケイマン諸島金融庁(CIMA)ライセンスEBC Financial Group (Cayman) Ltd Ltdはケイマン諸島金融庁(CIMA)の認可を受け、規制を遵守しています。登録番号:2038223
そこでこれらの記述からCayman Islands Monetary Authority (CIMA ケイマン諸島金融庁 https://www.cima.ky/) のサイトに用意されている登録金融機関の検索ページ (https://www.cima.ky/search-entities-cima) で検索してみると以下の画像に示したようにEBC Financial Group (Cayman) Limited Securitiesの登録を確認しました。
活字が小さいので以下に整理して書き出します。
Reference Number (登録番号): 2038223
Name (登録法人名): EBC Financial Group (Cayman) Limited Securities
Effective Date (登録日): 2024年3月14日
ケイマン諸島のライセンス (登録番号:2038223) を得ているのはケイマン諸島法人のサイト、EBCファイナンシャルグループ (ケイマン) リミテッド (https://www.ebcgroup.ky/) で間違いないものと考えます。ベスト-トレーダー、EBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/)、EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) の3つのサイトが主張しているケイマン諸島のライセンスについても事実とは認められません。特にサイト名が全く異なるベスト-トレーダーの記述は明らかに事実に反しています。「Best-trader Financial Group」という法人名でもケイマン諸島の登録を探してみましたが、該当が見つかりません。
最後はオーストラリアの金融ライセンスです。本項で検証している4つのサイトの記述を以下に示します。
▼ベスト-トレーダー
>豪州 ASIC ライセンスBest-trader Financial Group (Australia) Pty Ltdは、豪州証券投資委員会の認可を受け、規制を遵守しています。登録番号: 500991
▼EBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/)
>オーストラリアASIC規制
>EBCFinancial(JP)ltd
>オーストラリア証券投資委員会(ASIC)権限と規制
>管理者番号:500991
▼EBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/)
>オーストラリアASICライセンスEBC Financial Group (Australia) Pty Ltdは、オーストラリア証券投資委員会の認可を受け、規制を遵守しています。登録番号:500991
▼EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/)
>オーストラリアASICライセンスEBC Financial Group (Australia) Pty Ltdは、オーストラリア証券投資委員会の認可を受け、規制を遵守しています。登録番号: 500991
オーストラリアの規制についても本項で検証している4つのサイトが同じ「500991」という登録番号 (管理者番号) でライセンスを取得していると主張しています。そこでまずオーストラリアの法人登録を検索できるABN Lookup (https://abr.business.gov.au/) というサイトで「Best-trader Financial」や「EBC Financial」の法人登録情報を探してみました。結論として「Best-trader Financial」のものと思われるオーストラリアの法人登録は見つかりませんが「EBC Financial」で検索すると以下の画像に示した「EBC FINANCIAL GROUP (AUSTRALIA) PTY LTD」の法人登録情報が見つかってきました。
さらにこの法人登録の「Hisotrical details (履歴)」のページの画像も以下に示します。
法人登録の日付は2017年7月1日となっています。
また法人名は2回変更されていて現在の法人名まで3種類の法人名が使われてきたようです。
▼ZEUS WEALTH INVESTMENT PTY LTD (2017年5月12日~2020年10月23日)
▼EBC GLOBAL PTY LTD (2020年10月23日~2023年9月25日)
▼EBC FINANCIAL GROUP (AUSTRARIA) PTY LTD (2023年9月25日~現在)
さらにこの法人登録情報からリンクされている金融ライセンス情報を以下に示します。
「500991」という登録番号 (管理者番号) は見当たりませんが、これがオーストラリアのASICで取得されているEBC Financialの金融ライセンス情報ということになります。登録の日付は法人登録の日付と同じで2017年5月12日になっています。但し、2017年5月12日に登録を取得した時点での法人名は「ZEUS WEALTH INVESTMENT PTY LTD」で会ったことは既に書きました。問題はこの金融ライセンス登録がどのサイトの登録なのかという点になります。残念ながらオーストラリアの法人登録や金融ライセンスには対応するサイトのURLアドレスは示されていません。
一方でサイトでオーストラリアのASICで金融ライセンスを登録番号が「500991」で取得していると主張している記述があるサイトは既に示してきたように本項で検証対象としている4つのサイトに加え、さらに2つ確認されています。
▼EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebcfin.xyz/index1.html)
▼EBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.group/en/index.html)
サイト名が登録情報と明らかに異なる表題最初のベスト-トレーダー (https://www.b-trader.cc/jp/default.htm) は論外として残りの5つのEBCファイナンシャルグループという名称の中でオーストラリア・ASICの登録に合致しているのはどのサイトなのか登録情報だけでは特定出来ません。
そこで本項に出てきた各サイトのWho Is 情報を確認しました。以下の一覧で「▼」はオーストラリアのライセンスを得ているという記述のあるサイトを示します。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地
▼ベスト-トレーダー (www.b-trader.cc) 2024年5月31日 タイ・シャロン
▼EBCファイナンシャルグループ (financial81.com) 2023年11月11日 記載なし
▼EBCファイナンシャルグループ (ebconline.asia) 2023年2月1日 記載なし
▼EBCファイナンシャルグループ (www.ebc.com) 1994年4年7日 記載なし
EBCファイナンシャルグループ (www.ebcfin.co.uk) 2020年3月4日 記載なし
EBCファイナンシャルグループ (www.ebcgroup.ky) 2022年4月30日 ケイマン諸島
▼EBCファイナンシャルグループ (www.ebcfin.xyz) 2024年9月17日 記載なし
▼EBCファイナンシャルグループ (www.ebc.group) 2020年3月4日 記載なし
オーストラリアの法人登録で法人名が2020年10月23日と2023年9月25日の2回変更されていて特に2020年10月23日以前は「ZEUS WEALTH INVESTMENT PTY LTD」という全く異なる法人名だったことからこの2つの名称変更の時期にサイトが開設されているのではないかと考えたのですが、それら2つの法人名変更の時期のいずれかに登録・開設されているサイトはありません。オーストラリアの金融ライセンスの審査基準が分かりませんが、オーストラリアの金融ライセンスを取得しているというベスト-トレーダーおよび5つのEBCファイナンシャルグループというサイトの全てが本当にオーストラリアの金融ライセンスを認められているかについては非常に疑問です。
それからこれらのサイトのWho Is 情報を調べていて気が付いたのですが、表題2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) という既に閉鎖されているサイトは本サイトで検証してきた幾つかのサイトと同じIPアドレス上にあることが判明しました。
「34.233.14.55」というIPアドレス上に表題2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) に加えて本サイトで検証した以下のサイトが存在することが示されています。
「検証60」 Foyaリミテッド (https://foyavip.com/jp)
「検証60」 Shunxinフォーチュンリミテッド (https://fxshunxin.com/en)
「検証60」 パンドラファイナンスカンパニーリミテッド (https://fxpandorafx.com/)
「検証60」 カウトレーディングウエルスリミテッド (https://www.cowtradingvip.com/jp)
「検証61」 XMグローバルリミテッド (https://www.xmusa.net/jp)
「検証61」 Ludaマーケッツリミテッド (https://www.ludamarkets.com/jp)
「検証61」 Arakaフィンテックリミテッド (https://arakaltd.com/jp)
「検証61」 リライアンスキャピタルマーケッツリミテッド (https://reliancecapitalltd.com/jp)
「検証61」 ライオンブローカーズ (https://libkrsgrr.com/jp)
そしてこれらのサイトはそれぞれ「検証13」の冒頭で説明している中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトと考えられます。当然同じIPアドレスを共有している表題2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) についても中国系と思われる詐欺グループによるサイトの可能性が高いように思われます。
しかし本項で検証対象とした4つのサイト全てが中国系と思われる詐欺グループによるサイトなのかはよく分かりません。それ以外に本項で登場した4つのEBCファイナンシャルグループという名称のサイトについてもどこまでが正規のサイトなのか判断は残念ながら難しいです。ともかく本項で検証した4つのサイトの内、表題2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/) については最初に引用したように被害報告が出ていて、何の告知もなく既に閉鎖されているという点から考えても詐欺サイトだったと考えて間違いないと思いますし、他の3つのサイトについても日本語表示に対応しているのに日本の金融庁でライセンスを得ていない無登録の違法業者ということで間違いありません。
これらのサイトでの投資は推奨できません。
※付記
表題4番目のEBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) の運営からと思われる公式発表/釈明声明なる文書がbusinesswire (https://www.businesswire.com/portal/site/home/my-business-wire/) というプレスリリースサイトに出ていることに気が付きました。生命の日付は2023年11月23日となっています。冒頭部の画像を以下に示します。
一部抜粋して引用します。
>最近、一部の詐欺師が EBC Financial Group の名前を利用して、APP、WeChat グループ、Line などのチャネルを通じて虚偽の宣伝を行い、不当な利益を追求しています。 EBC はこれを非常に重視しており、できるだけ早く積極的に対応します。
この声明が実際に表題4番目のEBCファイナンシャルグループ (https://www.ebc.com/jp/) の運営から出たものであるなら表題最初のベスト-トレーダー (https://www.b-trader.cc/jp/default.htm)、2番目のEBCファイナンシャルグループ (https://financial81.com/)、3番目のEBCファイナンシャルグループ (https://ebconline.asia/) の3つのサイトが疑わしいサイトである可能性が考えられますが、
>一部の詐欺師がEBC Financial Group の名前を利用
という部分の具体的な内容が示されていないので相変わらずどれが信頼出来るサイトでどれが詐欺サイトなのか不明です。とにかくEBCファイナンシャルグループを名乗る詐欺に関して2023年11月の時点で声明が出ているということはかなり長期間に渡って詐欺が行われている可能性を示唆するように思われます。