FreeBSDのインストール(98Note)

古い98noteに、FreeBSDをインストールして、UNIXの勉強はいかがですか? UNIXの世界は、開発環境はもちろんサーバーモジュールまでがフリーで手に入ります。386のプアーなマシンでも、X-Windowsを諦らめればまだまだ実用的な動作を得る事ができます。今までに成功した機種は、98NS/E,NS/T,NS/Rです。いずれも110Pの拡張バスを持ったものです。最初はフロッピーによるインストールを行いましたが、とても時間がかかります。それで、最近は外付けのMOをもっぱら利用しています。

1.使用機材

本体 PC-98NS/R HDD 200M

メモリー 外付けの6MBカードメモリー メルコなど

MO 光館UM-3128(128MB) 緑電子

SCSI MDC-554NA 緑電子

LAN ME1500 アライドテレシス

2.起動FD作成

MS-DOSから、format a: /5 のように、フロッピーをフォーマットします。そして、ブートイメージをrawrite.exeにより先頭のセクターから書き込みます。詳細は付属のinstall.98をお読み下さい。

3.HDDのフォーマット

ms-dos付属のformat.exeを用いて、HDDをフォーマットします。ICMのexformは使わない方が無難です。私は全インストールの後に、FreeBSDを起動できなくて、何度も泣かされました。Dosフォーマットする領域は、20Mもあれば充分です。万が一、HDDからインストールせざるを得ない場合に備えるのと、インストール後もDOSの領域として利用するためです。

4.MOの準備

インストールするFreeBSDのバイナリを、FTPあるいはCD-ROMから入手します。最近は、98用のインストールキットも用意されているようです。FTPサーバーとしては、ring.asahi-net.or.jpなどから98用のBSDディレクトリを探します。98専用のBIN/srcや、AT互換機用のBIN/srcなどを集めてきます。

apacheなどを使いたいのなら、なるべくそれらと同じ時期のバージョンのFreeBSDをインストールしてください。ライブラリのバージョンが合わなくて、どうしても起動できないなんてことになってしまいます。私の手持ちのバージョンは、2.1.5と2.2.1ですが、上記の理由から前者を使っています。MOのルートに、\freebsdというディレクトリを作ります。その中に、98bin,bin,srcなどのディレクトリを作り、それぞれのバイナリを入れておきます。

5.インストール

BOOTフロッピーから起動して、インストールを始めます。その前に、DOSでMOが認識できている事を確認しておいてください。Boot:のメッセージが出たら、すかさず -cリターンと入力します。その後、V(Visual)モードで、コンフィギュレーションを行います。衝突しているIRQやI/Oが消えるまで、不要なデバイスを消去していきます。その後、Qコマンドで抜け、設定を保存すると、いよいよフロッピーからBSDが起動します。

install.98をよく読んで、領域とスライスの設定を行います。最低でも、120MBクラスのHDDがほしいところです。私の場合は、/が24M、swapが16M、/varが16M、残りを/usrにしました。メールやニュースを溜め込むならば、/varを大きめに設定した方が良いと思います。インストールメディアの設定ですが、「DOS領域」を指定する事がポイントです。こうすればHDDなのかMOなのかを聞いてきますので、MO(od0)を指定します。あとは、コミットが終わるまで、30~40分ほどそのまま待っていてください。MOはまだ良いのですが、フロッピーからだと16MB分のFDを、じーっと2hrくらい入れ替え作業が必要になります。

6.その他

インストールが終わったら、タイムゾーンやルートのパスワードを設定します。ユーザーも一人くらい作っておいた方が良いと思います。一度、再起動した後に、ネットワークの設定を行います。ME-1500は、拡張バスに差し込む形式なので、SCSIアダプタを抜いて交換します。起動時のコンフィグの時に、ネットワークデバイスとして、fe0を忘れずに有効としてください。ホスト名やIPアドレスを /etc/sysconfigに記述するだけで、いとも簡単にネットワークアダプタを認識させる事ができました。IPアドレスとしては、192.168.1.5などのローカル向けのアドレスを指定します。

Windowsマシンから、先ほど作ったユーザーでFTPしてみます。しっかりと、そのホームディレクトリに入れることが判ると思います。apacheもなかなか面白いです。設定の後に、プロバイダに送ったのと同じファイルをFTPしてみたところ、ローカルでWWWサーバーが動き出しました。10Mイーサーって、こんなに速いのかと驚くばかりです。その他、sambaでファイルサーバーを実験してみるのも良いですね。1台の98ノートが、こんなにいろいろな機能を提供してくれるのは、本当に驚くばかりです。