500円PC
いつものパソコン店にフラッと出かけたら、IBMのパソコンがジャンク扱いの\500で並んでいました。だいぶ前に富士通のPentium 120MHzクラスでCDドライブ無しが\1,000で売りに出ている事はあったのですが、今回はPentium MMX 233MHzです。早速、買ってきました。
型名はIBM PC300PL(6562)、メモリーは32M、2GBのHDD(U-DMA)とCD-ROMドライブ付き、オンボードのVGAとサウンド、そして10/100MのLANも内蔵されていました。
店員さんに、これはジャンクですよねと話し掛けたら、
昨日まで店頭で動いていましたとの事。しかし、これを単に
そのまま使うだけでは面白くない、何とかタワー型のケース
に入れて、拡張性をもたせたいと思いました。しかし、
ATでもATXでもない、ライザーカードのあるメーカー製
マザーに合うケースは、まずありません。これは作るしかない、
それも得意の木工でやろうと考えました。
早速シナベニア900x900を一枚買ってきました。これが\600也、PCよりも高い買い物になるとは・・・。電源とドライブ関係は、一番下に持っていきました。重心が下がり、安定すると思ったからです。ドライブは5inchを2個まで搭載可能にすること、FDDは前面の上のほうに置き、スピーカーも音が良く聞こえる位置に置きたい、このようなレイアウトで工作を開始です。幅はドライブ類ギリギリの150mmちょっとにしました。
奥行きはマザーボードいっぱいの360mm、ケースの高さは
390mmくらいです。まずはマザーとライザーを移し変えました。
しかし、まるでピポッの音が出ないのです。しょうがないので
またオリジのケースに戻してみました。すると問題なく動きます。
あとで分かったのですが、ライザーとマザーが90°の角度で
接続されるコネクターが、充分奥まで刺さる必要があったのです。
何度も行ったり来りの繰り返しで、時間を使ってしまいました。
パネル前面にFDDとスピーカーを取り付けました。電源SWは、オリジのケースのプラスチックから切り出したボタンを何とか流用する事ができました。この辺の工作は、なかなか苦労した点が多いところです。
裏面パネルは大きな穴を開ける必要があるために、5mmのベニアでは強度が出ない問題がありました。後ほどの写真にあるように、パラレル端子を潰して補強金具を付けています。また、拡張基盤の取り付け部は、オリジのケースから鉄板を切り取って、そのまま木ネジで固定しました。ついでに、余ったCPU Fanを取り付けて、ケース上部に溜まる熱を逃がすようにしました。
HDDのお余り(1.6GB,U-DMA)があったので、これを増設したい
と思いました。ケース上部に吊り下げたのがそうですが、
ここに至るまでに想像できない苦労がありました。
まず、CD-ROMをIDEセカンダリーのスレーブに設定する
必要がありました(Biosで認識するためには)。しかし、HDD一個
の時は、Win98でも、Linuxでも、Solaris7のいずれも問題なく
インストールできたのに、二個にした途端、どのOSもインストール
できなくなりました。何かしら競合が起きているようです。
何度も何度もフロッピー立ち上げ、FDISK、HDDのフォーマットを繰り返しているうちに、やっと次の答えが得られました。CD-ROMはやや小型の東芝製を使いたかったのですが、元々のSONY製しかだめ、そしてセカンダリ側のHDDもオリジナルの2GB(seagate)と組み合わせないと競合が起きること。これらは、入手可能な最新のbiosにアップした後でも同じでした。これだから、メーカー独自のマザーは「癖がある」と言われるのですね。
無事、組み上げとケースの塗装が終わり、Cドライブ
(quantum 1.6GB)にWin98を入れました。Dドライブの
2GB(seagate)は、結構な音が出るので、アクセスの少ない
DATAドライブとしました。その意味では好都合な結果になりました。
このマシンは、USBが使えるし、CPUの発熱はほとんどなく、
しかし想像以上にサクサク動きます。オンボードVGAの性能は、
数値的にはひどいものですが、mpeg1程度なら問題なく
実用になります。サウンドも思ったほどのモタツキはありません。
さて、右側のパネルを組み立てて取り付け、完成です。一部の板が黒いのは、ベニアが足りなくなったため、ありあわせのパネルを使ったためです。
このマシンを何に使うかはこれから考えますが、solaris7を入れてフレッツ用サーバーにするくらいなら、充分な性能があります(現用のceleron300A-450MHzはもったいないので)。あるいは、各種OSインストールテスト用にするか、それも不要になったら家内のPC勉強用にでも使えるかななどと、あれこれ考えています。