Celeron300A 504MHz安定稼動に向けて

Core 2.2V 504MHzで全てのベンチマークが動作するものの、ケースの蓋を閉めるとハングする状況を打開したいと考えていました。そこでいくつか手を考えて、やっと安定稼動までこぎつける事ができました。今回は写真入りでご紹介します。

.電源の移動

私のケースは、Dos/VパラダイスのTW-777Cと言う、安価でお気に入りのものを使っています。ただ、電源部がM/Bと同じ高さにあり、CPUに大型のファンを付けるなどは全く不可能の状態です。そこで思い切って、これをケースの前方下部の空きスペースに移動させる事にしました

(写真/左 ケース全体図)。

空きスペースには、ジャンクの9cm FANを取り付けました(写真:左下)。これによって極めて強力な排気が可能となりました。今までと異なり、ケースの蓋をした場合の方が、CPUが良く冷えるようになったのです。電源コードは、ファンの上にコンセントをもう一個取り付けて、電源部と接続しました。右下の写真がその詳細を示しています。

2.ヒートシンクの加工

Celeron用のヒートシンクを買ってきました。Smile Inc. \2,400也。ファン2個のタイプもありましたが、1個の方が単体は強力だろうと言う予想と、将来的にはこれを大型ヒートシンクのM/B取り付け用リテンションにしようという魂胆からです。フィンの溝は、上下方向つまりM/B側とその反対にしか排気されないため、風の逃げ場が塞がれてしまいます。電源移設により、ようやく日の目を見る事ができました。 右がその写真です。リテールヒートシンクも一緒に並べました。ファンの能力は、リテールが12V 0.06Aに対して、このSmileは 0.09Aです。しかし念を入れて、DRACO AMD用の 0.13Aを使いました。これは5cmですが、強力です。ついでに、ヒートシンクに横方向の溝を入れました。金鋸を使うしかなく大変疲れましたが、これで風に乱流が起きて冷却効率アップすると考えました。 結果はバッチリ、ケースの蓋をした状態でも、安定して504MHzが動きはじめました。しかし、ケース内温度22℃でもヒートシンクは32℃、CPUはもっと高い温度になっているはずです。夏になったらどうしようか???

3.ついにペルチェ!!

・夏場に向けての対策も考えると言う事で、アルファの6cm角ヒートシンクとペルチェ(6A)を使う事にしました。先ほど書き忘れた事なのですが、前回装着した300Aリテールのヒートシンクを取り外した時に驚いた事がありました。グリースが全面に広がっていなかったのです。四隅と言うよりは、上下に盛り上がりがありました。端子のほうと、その反対側です。紙やすりで削り落としました。グリスはSSを入手してあるのですが、まだサンハヤトのものです。

・ついに完成しました。Smile改造ヒートシンクは、たった1日の短い運命でした。アルファ6cmのヒートシンクにタップでネジを切り、3mmアルミで橋渡しのジグを取り付けました。M/Bのリテンションにカチッとはまりました(左下写真、拡大できなくて残念)。6Aのペルチェと2mm厚のアルミ板を重ねあわせ、サンハヤトのグリースを付けました。ペルチェ自身は熱伝導性が悪そうなので、普通のグリースで充分だと考えました。

コアの密封には、発泡ゴムを使いました。どこにでも売っているものですが、多少弾力性が強すぎる感じもあります。そのゴムの横面に細い穴を開けて、ペルチェの電源配線と温度センサーを貫通させます(右下写真)。CPUの温度が観測できるようになりました。場所は2mmのアルミ板に切り込みをいれて、接触させました。300Aと組み合わせる時は、結構なゴムの反発力を感じましたから、CPUの密着性はやや劣るかもしれません。ちなみにリテール付属の金具で押さえつけただけです。

ペルチェに5Vかけた時の温度測定結果

やはり、オーバークロックと言うのは、熱が出るもんですね。アルファの威力はすごいと思います。あまり変化しませんもんね。せっかくペルチェをつけたので、CPUコアの電圧を2.0Vに戻して見ました。ナント、全く問題ありませんでした。CPU自身の温度もぐっと下がりました。やっと夏場を乗り越えられるかな?

4.憧れのRIVA TNT

ベンチマークを取るたびに、我がマシンのビデオカード(RIVA 128 4MB)の非力さを感じていました。たまたま、TNTのバルク品が \12Kで出ていました。ハイエンドマシンの仕上げとして、これを購入する事にしました。Bansheeの方がさらに好結果をもたらすと思いましたが、Linuxを動かす事も考えて、こちらにしました。

このカードは評判通り、素晴らしいものでした。3DMark99 は、全くストレスを感じさせません。また、FR101では、飛行体の下方に漂う「霧」が、実にリアルに表現されました。何度も走らせたベンチマークプログラムから、新しい発見をする事ができました。

TNTチップの冷却に関してですが、この寒い時期においても触れないほどの熱が出ました。そこで、秋葉の千石で各種売られている、チップ用のファンを付ける事にしました。サイズは、2.5 ,3.0 ,4.0 ,5.2 ,6.0cm角さらに厚みの異なるものもあります。エイ、ヤーと4cm角のを買ってきたら、TNTのヒートシンクにぴったりの大きさでした。ちなみにお値段はいずれも、\1,000もします。早速、ヒートシンクにタッピングビスで固定したところ、全く発熱を感じさせないくらいに良く冷えています。CPUクーラーでも言える事ですが、冷却ユニットの重要性をまざまざと感じたところです。

さて、性能の方ですが、いつもの表を作っておきました。また、その後CD-Rを焼きましたが、504MHz 2.0Vで全く問題も無く仕上がりました。だんだん暖かくなってくる季節に入りますが、さて夏場はどうなっているでしょうか。

グラフィック系およびπ計算結果

HDBE261(1024*768 16bit)