ネッシーJrの製作

スーパースワンを製作して、もう4~5年くらい経つと思いますが、何の不満も無く使っていました。ところが友人のVAシアター着手の連絡をもらい、ネッシーが良さそうだよ、とは言ってみたものの、自分自身でそれが頭から離れなくなり、ついに製作することになりました。

これまでに作ったいくつかの長岡式BHと異なり、これは共鳴管方式と言うらしいのですが、なぜ長岡さんがスワンからこれに走ったのか、また何が特徴でどんな音が出るのか、全く知識はありませんでした。参考書を読んでも、この方式についてはご本人も理論と言うものは無いみたいな記事を書かれているので、なおさら半信半疑の気持ちでした。

とにかく一台だけ作ってやろうと思い立ち、近くのDIYショップに行って、15mmのベニアを裁断してもらうことにしたのですが、2枚重ねて切っても値段は同じと言うことで、どうせならと2セット分を頼んでみました。板取り図が手持ちにもWEBにも見つからなかったので、自分なりに考えて方眼紙に書きました。

長さはおよその見当がつくのですが、断面積は折れ曲がりの前後で同じにするのかどうか、迷いました。長岡さんは、16cmユニットのネッシーを発表していないようなのですが、読者からの質問に対して、それぞれ170cm2と240cm2と答えている記事を見つけましたので、それを採用することにしました。板取りもバッチリうまくいきそうです(※このページのラストに掲載しています)。

ひとつ組み上げて、とにかく名も無い10cmユニットを取り付けました。第一印象は、低音が出ない代わりに、ボーカルが明瞭に聞こえるな、と言うものでした。ところがパイプオルガンのCDをセットしてみたら、アッと驚きました。凄い!!、低域が圧倒的に伸びている・・・・、まだ180cmの高さの状態でしたが、このシステムの特徴が分かってきました。ユニットを買ってこなくっちゃ!!。

16cmのユニットを入手しました。FE168Σです。EΣが現行品ですが、FE108Σの印象が良かったので、旧製品でも可としました。ツイーターは、スワンと共に使ってきた5HH10そのままです。

もちろんデジタルマルチアンプで鳴らします。低音がさらに伸びたのはもちろんですが、音の輪郭がクリアになったような気がします。

少し繊細かなと感じましたが、素性の良いユニットだと思います。

さらにチムニー30cmを追加して、全高225cmにしました。180cmでも良いかな? と思っていたのですが、これを追加したら、部屋全体を揺るがすような低音で圧倒されました。もう、サブウーファの必要は全く感じません。

ネットも自作しました。フォステクス純正の\4,500(2個)は高いと思います。

今回は、ヒノキの工作材と硬質プラスチックのネットを組み合わせて、

締めて600円でした(~~;

3週間ほどの週末を利用した製作も一段落しました。一生スワンを使いつづけるつもりでいたのが、意外な展開になりましたが、本当に素晴らしい音を手に入れたと思います。一番嬉しいのは、ボーカルがクリアで、低音域が大幅に拡大したこと、従ってポップス系の音楽よりもクラシックの方が、低音が大きく出ます。また、必要なときだけ出る印象を持ちました。そのうち、オーディオ好きの友人達に聞いてもらって、音楽談義に花を咲かせたいものだと、今から楽しみです。