自作アンプの写真

セレクタ兼、インピーダンス変換アンプです。それ以前は、延々と長いスピーカーケーブルを引いていましたが、メインアンプを二つのスピーカーの中央に持ってゆき、ぎりぎりまで短くしたケーブルで聴いた時の音の変化は、今でも忘れられません。

何十年ぶりかにアンプの製作を開始して、初めての作品です。アマチュア無線のパケット通信というネットワークで、JA1QDX志賀さんのお薦めで作ってみました。パワーは片チャンネル0.6Wという、プアーなものでしたが、音質はとても良好でした。この後に作った2A3シングルも、ある意味ではかなわない臨場感を引き出してくれました。

次に手掛けたのが、2A3シングルです。中学生のとき、友達のお父さんが2A3 PPモノラルを聴かせてくれたときの感動が思い出されて、製作する事にしました。電源トランスは、昔の807送信機から取り外して流用しました。OPTはタンゴを新調しました。整流管は5AR4、ドライブは12AU7の直結カソードフォロワーにしました。しかし、6BX7を追い越すほどの音には、ついに達しませんでした。その後、300Bに交換して作り直しても同じでした。

ついに、半導体に手を出しはじめました。Trアンプは「音が硬い」というイメージが強かったのですが、MJにオペアンプを使った、とてもシンプルなアンプの製作記事がありました。12Vのバッテリー2個を電源にして、早速製作に取り掛かりました。6BX7には負けるものの、一皮むけた音に感動しました。ここにある写真は、その後の製作によるものですが、MOS-FETを両側の放熱器に収めた、窪田式NON-NFBアンプです。最短距離に設定したスピーカーコードでさらに音が変わりました。もう、真空管には戻れない気持ちになりました。

次々と、MJの記事を参考にして、半導体アンプを作りはじめました。約2年の間に、10種以上の数に登ったと思います。ケースはいつも、パネルと底板・裏板を6mmの合板として、両側に放熱器を配置するものです。とても安上がりですし、振動も吸収されるのではないかと、御満悦です。 写真の左側が金田式MOS-FETアンプ、右側が金田式Tr型シンプルアンプNo.139です。初めて作った右側のアンプの、片チャンネルをSPにつないで聴いた、サンサーンスの第3シンフォニーの迫力は、度肝を抜かれました。