金田アンプ

金田アンプを2台製作

今までにも2台ほど金田アンプを製作したことがありました。最初はNo.139の2N3055バイポーラを用いたシンプルアンプで、長岡バックロードD-100に最適の組み合わせでした。もう一台は終段を2SK1056に変更し、タンノイのスターリングで何年も楽しんだシンプルFETアンプです。こちらは現在、スワンを製作した友人に使ってもらっています。その友人からもう一台の製作を頼まれて作ったのが左の列のアンプです。

ドライバ段は2SB716⇒2SJ76に変更して、All FETを狙ったのですが、どうしても残留ノイズが消えなくて、結局2SA1360を使いました。最近使っていなかったJ160/K1056コンプリ+カレントミラーの終段NO-NFBアンプを解体して、ケースとしました。ヒートシンクは秋葉で見つけたジャンク品ですが、なかなか手ごろな大きさとお値段(@300)で、工作も楽しめました。

右の列の写真は、終段をUHC-MOSとしたのが変更点のアンプです。秋月で見つけた2SK2936(@200円也)が、実はオーディオでよく用いられる2SK2955と同特性、パッケージと許容損失のみ異なるUHC-MOSであることに気づき、大変安価に入手できました。入力容量は2,000pFで、他のUHCよりはるかに少ないものだったので、ドライバ段なしで使ってみる事にしました。

苦労したのがUHC-MOSの温度補償ですが、最初はSTV-3Hを引っ張り出し、どうも過剰な感じだったので、1S1588をMOS-FETのそれぞれに1本ずつ貼り付けました。それでも過剰で、結局1本だけで充分な補償特性の得られるところまで追い込みました。

コンプリの終段NO-NFBアンプを解体したところです。

前後の木製パネルを残し、新しいヒートシンクでケースの輪郭を構成しました。

これがUHC-MOSの2SK2936です。小さいですが、45Aまでリニアな特性を持っています。

ケースの床面はアルミアングルがあるのみ。放熱は最高!!?

こちらも床面はスースーしています。

ヒートシンクの高さが低めなので、板でつないでかっこ良くしました(^^

前後のパネルは初めて木製⇒アクリル板を使いました。ヒートシンクの黒い色となかなかマッチしています。

天板はアクリル板をビス止めしました。なかなか色合いも良さそうです。

後面の写真ですが、我ながらかっこ良いデザインだと思います。

さて、音出しの結果ですが、いずれも金田アンプらしい、極めて高解像度の音が出てきました。真空管アンプもしばらくお休みになりそうです。UHC-MOSの方ですが、意外と柔らかめの音でした。低能率のスピーカーを大音量で鳴らせば、良く言われるような、あの腸まで響くような音が楽しめるのかもしれません。