泣きたくなる夜に
遠くから花火が上がる
祝福のように
音は鳴り響く
厳しいが優しかった母を思い出すと
星々は遠慮して
色とりどりの花火に
王座を明け渡す
この夜の空気は
希望を連れて来て
私を華やいだ心持にする
季節は夏
汗ばむ大気の中で
母が私を産んだ夏