「あなた、日本人?」
と聞かれた
「ハイ」
と答えながら
「私は日本人らしくないのだろうか」
と考えた
国籍は日本人
でも 心は外国人みたい
そんな私の一番好きな花は――
――桜
「やっぱり日本人よね」
と思ってしまう
アメリカ育ちの日本人が
「桜前線北上ツアーに行きたい」
と語っていた
私はそんな彼の夢に
一役買いたいと
夢見てた
――それは桜のように散ってしまったけれど…
彼の夢は
私の心の中で
日増しに大きくなってゆく
いつかまた会えたなら
「あなたがとても好きでした」
と笑って右手を差し出したいわ