カノコソウ (スイカズラ科)
今月の薬用植物は”カノコソウ (Valeriana fauriei)”です。5月の連休過ぎから、阿蘇等の草原・道沿いの半日陰で、咲きます。今は、地上部も枯れ、見つけるのが困難です。
薬用には、根及び根茎を用います。日本薬局方に”吉草根(きっそうこん)”で収載されています。北海道で栽培されていますが、野生のものは、日本各地の、やや湿った山地に自生していますが、少なくなってきました。6~7月ごろ少しピンクの白い花を咲かせます。カノコソウには特異な香り(モノテルペノイドのbornyl isovalerate等)があります。
効能は、鎮痛、鎮静、通経の作用があり、粉末をヒステリーの鎮静剤として婦人用の薬に配合します。また、カノコソウ チンキもあります。ヨーロッパでは西洋カノコソウ(Valeriana officinalis)(officinalis:薬用の)があり、ギリシャ時代から精神を鎮め、眠りを深める目的で用いられてきました。日本には江戸時代後半に渡来したようです。私が学生の時は、ヒステリーにはカノコソウと覚えました。ただし、香りは良くないので、効くのかなと思っていますが、男性には駄目なのかな?どこでもいつでも寝る自分には合わないのかなと思っています。
昨今ストレス等々で不眠になり、眠りを深めるカノコソウが脚光を浴びるのかもしれません。
眠れないときにウサギが1匹、ウサギが2匹と数えていると、脳が集中し、寝なくなる人が多いのですが、1000匹位になると「脳があきらめて」きます。そうするといつのまにか寝ています。「脳が疲れ・あきらめる」と眠りに入ります。講演等の時に寝る人は、聞いても分からないと、あきらめているから熟睡しているのかもしれません。
睡眠不足は、免疫力を低下します。また、新型コロナでストレルが溜まる・胃を弱らせ夏バテをすると、一層「免疫力を低下」させます。
免疫力が下がると、「インフルエンザ・新型コロナに感染しやすく」なります。
皆さん免疫力をUPし、今年の冬を乗り切って下さい。
知り合いの薬局に、フェースシールドを買いに伺ったら、インフルエンザ・新型コロナの予防に、「板藍根エキス」を売っていたので、少し高かったですが購入してきました。私は、3年前に「サイトカインストームで三途の川まで行き」ましたので、漢方薬でインフルエンザに用いられる「麻黄湯」の頓服と、プロポリススプレーで、予防しています。
皆様も、正しく免疫力UPをし、元気に春の桜の花見を楽しみし、秋から冬をお過ごし下さい。