ナンバンギセル ハマウツボ科
秋に七草の薄(ススキ)の下(中)に、キセルのような形をしたピンクの寄生植物を見つける季節です。ナンバンギセルはススキ、サトウキビ、ミョウガ、ギボウシ等に寄生する1年草です。万葉集では「おもいぐさ」と呼ばれ、全国に自生しています。全草を乾燥し、煎じて強壮、咽の痛み等に用いるようです。
「ナンバン ギセル」のキセル(煙管、写真はホームページより)と言っても知らない人がおおいと思います(高齢者はご存知でしょうが)。刻みタバコを吸う時に用いる道具です。植物の写真のピンクの部分に刻みタバコを入れ、火をつけ、白い長い茎の端から吸います。タバコは身体に良くない、タバコの煙も周りの人に良くない、タバコの煙、成分は空気より重たいので、床に溜まり、家では赤ちゃん等に悪い影響を与えます。喫煙者の呼気からもタバコの成分が沢山出ますので、小さな子供達には悪い影響を与えます、気を付けましょう(大分話の方向が変わってすみません)。
「秋の七草」は、花を愛でるものですが、薬用植物ですので、その説明をしておきます。
ハギ(ヤマハギ)(萩)(マメ科):女性のめまい、のぼせに。
オバナ(ススキ)(芒or薄)(イネ科):根茎を利尿薬に。
クズ(マメ科(葛)):根を葛根湯に、花(乾燥)を二日酔いに。風邪にくず湯[クズ粉小さじ1杯をカップ一杯の熱湯にとかし、透明になるまでよくかき混ぜ、 好みで砂糖とおろしシュウガを加え飲む]
ナデシコ(カワラナデシコ)( 撫子)(ナデシコ科):種子を1日3−6g水150gで1/2量まで煎じ、3回に分けて服用。むくみの時の利尿に。
オミナエシ(女郎花)(オモナエシ科):乾燥した根2g、芍薬(シャクヤクの乾燥した根)8gを水400ccから1/2まで煎じて1日3回服用。はれ物、解毒、利尿に。
フジバカマ(藤袴)(キク科):乾燥した全草を300−500g細かく刻み、袋に入れ風呂に入れる(皮膚のかゆみに)。(乾かすと香りが出る。線香の原料に。京都の線香専門店の前には鉢植えが置いてある)。川尻町でアサギマダラとフジバカマで「旅する蝶」としていろんなイベントが企画されています。
キキョウ(桔梗)(キキョウ科):咽が痛むとき(キキョウの根2g、甘草3gを煎じて飲む)。痛む化膿性の腫れ物に(桔梗1g、芍薬3g、枳実3gを粉にし、これの2−3gを卵の黄身1個に加え、良くかき混ぜて、白湯で飲む[痛む化膿性はれもの]