コガネバナ シソ科
黄芩(コガネバナの根) コガネバナ花
7月9日〜8月、今年は大変暑い「炎暑」の毎日で、冷たいものを取り過ぎ、胃が重くなり、食欲が減退し、夏バテしていませんか? 夏バテを秋まで引っ張ると、体力・免疫力が低下し、冬に風邪を引きやすくなります。
解消法としては、1)汗を少しかきながら温かい鍋料理を食べる。2)軽い運動をする等して汗をかくようにする。3)冷たい飲食物を取り過ぎない。4)室温の飲み物を取るように心掛ける。5)暴飲暴食を避ける、等。
今月の薬草はコガネバナにしました。写真のように花の色は青紫で、アントシアニジン骨格のテルフィニジンという化合物が主成分です。熊本では暑い7月〜8月にかけて開花します。漢方に用いる生薬部位は根で、黄金色をしていることより黄芩(おうごん)と呼ばれます。”黄”の付く生薬は沢山有りますがその中でも有名な生薬の一つです。この黄色はポリフェノールのフラボノイド類によるものであり、その中のバイカリ、バイカレインはアレルギ-に有効であることが分かっています。しかし,逆にこれらが多すぎるとアレルギ-を引き起こすことも知られています。漢方では三黄瀉心湯,黄連解毒湯,小柴胡湯など30種以上の処方に配合され、消炎、解熱などを目的に、充血、胃部のつかえ、下痢、腹痛などに用いられます。
小柴胡湯で30年位前、間違った使用法で多くの死者が出ました。これを小柴胡湯の副作用と言った漢方を良く知らない専門家がいたのを思い出します。前記した三黄瀉心湯,黄連解毒湯,小柴胡湯などの黄芩が入った漢方薬は、ある程度元気のある方に用いる薬です。もし寝たきり、基礎代謝の下がった人に長く用いると、免疫力の低下などをおこし病気が悪化をしますので、長期の飲用は避けて下さい。
昨今、漢方薬の「芍薬甘草湯」を、生育の発達途上の小中学生が、スポーツをする時に多飲することが増えています。勝負を優先するのではなく、子供達の身体のことを考えて利用して下さい。芍薬甘草湯は筋肉の痙攣を抑える作用が有り、こむら返り、シャックリ、痛み止め等に用いまが、利用方法を用いると副作用が出ますのでご注意下さい。
<江汐公園内の薬用植物園の今>
2018年9月1日現在
2018年9月5日現在
圃場の土に入っていた種子から発芽した雑草も除草で少なくなり、本来の薬用植物が見えるようになりました。全国から頂いた薬用植物の80%ぐらいが生きているのではと思います。
今年の8月中旬最高温度が41℃になりましたが、植物君達は頑張って生きてくれています。
入れてくれた土は、さすが小野田、セメントのように乾くと堅くなります。しかし性質は酸性で窒素分が多いことが植物の生長で分かってきました。
雨水の排水も晃栄さんに配水設備を埋め込んでいただいたお陰で、大変良くなり助かったいます。
涼しくなりますので、これから土壌改良を少しずつ始める予定です。皆様のアイデア、ご助力をお願いします。