左:ウコン、右:ハルウコン
ハルウコン(春ウコン) (ショウガ科)
見分け方:http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/flower/yakugakuten/2000.YF/ukons.html
ハルウコンの仲間には、ウコン、ガジュツが知られています。一般に栽培され、酒毒に良いといわれるウコンは秋に花を咲かせますが、ハルウコンは5月〜6月の春に花をつけます。ウコンは、葉の中に花を咲かせますが、ハルウコンは葉とは別に花が出てきます(写真)。薬用として用いるのは、根茎・塊根で、ウコンよりも淡い黄色で、清涼感の強い香りがします。
ウコン(秋ウコン)は食用、消化促進、ガジュツは芳香性健胃薬として用いられていて、ハルウコンはその中間に位置し、ウコンとハルウコンを混同してしまっている人も少なくありません。しかし、これらは成分的に異なりますので、家庭栽培のものを使用する場合にはまずどちらかを判別することが必要です。簡単な方法は、花の咲く時期や根茎の切断面を確認する方法です。根茎を折ってみて淡い黄色いものはハルウコンです。 黄色色素クルクミノイドはウコンが最も多く、ハルウコンの約10倍量を含有しています。一方、ガジュツには含まれず、紫ウコンと言います。
ハルウコンは、薬用としては、健胃、消化促進などです。生薬名を姜黄(きょうおう)といいます。ただ、中国から輸入したウコン(鬱金)は、ハルウコンの根茎で、姜黄(きょうおう)がウコンの根茎の可能性があります。日中での相違がありますので間違えないようにして下さい。また、中国ではウコン・ハルウコンの1年目の根茎を姜黄、塊根(2年目以降の根茎)を鬱金(うこん)と言うことも有りますので、混同しないようにして下さい。塊根は、黄色の色が濃くなりますので、その部分を鬱金として用い、黄色の淡く清涼感のある根茎を姜黄とするのが良いのかもしれません。
ウコン、ハルウコンの根茎・塊根は「便秘改善に良い」ようです。ティースプーンで、1/2〜1杯/1日 位を飲むと効果があるという方が居られますので、便秘の方はお試し下さい。
ウコンが酒毒を消す効果があるといわれ、酒を飲んだ後に沢山飲む方がいますが、肝臓を痛める可能性もありますので、飲み過ぎには注意して下さい。肝臓は、70%位のダメージが出ないと悪くなったと感じません何度も書きますが、ウコン末、ドリンク等の飲み過ぎには注意して下さい。
沖縄の方に、泡盛の飲みながらウコンを食べますかと聞いたことがあります。答えは「ある沖縄の地域だけで食べているだけです!!」との答でした。
今、歯磨きで、「イグサ粉末」と「プロポリスエキス薬用歯磨き」を、朝夕にそれぞれ用いています。「歯茎の出血、歯肉炎、口内炎」が無くなりました。また、感染症に罹ると大変なので咽の抗菌スプレーの「プロポリススプレー」を用いています。効果は良いですね。イグサ粉末は、食事をして終わったら食べられる「イグサの箸」、他にアイス、麺など、食用に広く用いられています。
6月のメグスリノキの葉をお茶にして飲まれている人から、眼の調子が良いですと連絡をいただきました。秋に採取した葉をお茶にして飲まれているようです。興味の有る方はお試し下さい。
2017年7月1日 記 矢原正治
熊日日新聞 菊陽支所「ワンネス」2003年12月〜 連載<生活の中の薬用植物> http://www.1ness.net/rensai/rensai.html