シラン ラン科
シラン シュンラン
4月中旬から陽当たりに良い庭に赤い花が咲きだしました、シラン(写真左)ですね。「知らん」ではなく漢字で「紫蘭」と書きます。植物に名前を知っていても知らんなどと言いながら覚えたものですが、漢字で書くと「紫の蘭」ですので、理解できると思います、シラン陽当たりの良い所で少し肥料化があると増えてきます。白い花も園芸種であります。
シランを掘り上げると球玉の球根が出てきます、これを球茎と言います。この球茎をすり潰し傷口に塗り込みますと傷の治りが早く、薬局の無かった田舎では冬のアカギレ等によく使っていました。 球茎を乾燥したものを薬用名で白及(ビャクキュウ)といい、ヒビ、火傷、創傷などに、すりつぶして外用で用います。シュンラン(春蘭)(写真右)も同じような使い方をします。
スミレ ノジスミレ
春は花のシーズンです。冬にエネルギーを貯めもんだ植物君達は暖かくなると一気に咲き始め、種子を作ります。スミレの仲間が沢山咲いています。道端でよく見かける青紫のスミレは「スミレ又はノジスミレ」です。スミレとノジスミレの見分け方ですが、スミレ(写真左)は葉柄(葉のついた軸)に翼がありますが、ノジスミレ(写真右)にはほとんど見られません。ノジスミレは、生薬名を紫花地丁(シカジチョウ、全草を乾燥したもの)と言い、味は、苦,辛、性は、寒の性質を持ち、効能としては、清熱解熱,消腫を目的に、漢方では皮膚化膿症の瘰癧,下痢、結膜炎に用いられます。紫花地丁の基原植物は、ノジスミレの他に、スミレ、コスミレ等のViola属です。民間薬でも、全草を『はれもの』に外用又は煎じて内服で用います。HIV(エイズウイルス)を阻害するという報告もありました(細菌レベルの実験ですので実際の効果はどうでしょうか?)。
50年前の4月、大学に入学するためにお袋と実家の岡山から夜行電車に乗って博多に行ったのを思い出します。35年前に熊本に来て、肥後生まれの人より「あんたは肥後モッコスだ」と言われてしまいました。
植物のクローニングは植物自身で簡単に行うものが多数有り、50年以上前からクローンによりイチゴ、サツマイモ、ジャガイモ等々植物で利用され販売されています。動物はクローンを作るのが難しいので動物愛護のもと動物を異常に大事にしますが、植物を軽く視るところがあるのではないでしょうか?「声も出せない・動けない植物」をどのようにあつかっておられますか?皆様は如何でしょうか?
2018年(平成30年)5月2日記(追加: