昨年は、私にとって大変な年でしたが、大分元気になりました、
私も含め、今年は元気(普通の状態)で、良い年でありますようにお祈りします。
2018年の始めは、年賀状代わりの「ハガキの木」のモチノキ科の「タラヨウ」です。タラヨウは10m位になる常緑樹で、九州等に分布しています。花はほとんど目立ちませんが、秋には写真のような赤い実を付け、よく目立ちます。
1月に入ると、ヒヨドリ・モズが一斉に実を食べにきます。成分はモチノキ科に多いイリドイド配糖体を含み、写真左のように細胞が壊れるとメーラード反応等により黒くなるのが特徴です。
タラヨウの葉に字を書くと黒くなり、字がクッキリと分かることから、別名「ハガキの木」と言われます。ハガキを漢字で「葉書」と書くのは、昔タラヨウの葉を用いて文を書き送ったのが由来と言われています。
成分研究はあまりありませんが、肌に良いと言われるウルソール酸等のトリテルペンの存在が報告されています。この近縁種で Ilex kudingchaは、茶葉として加工され「苦丁茶(Ku Ding tea)」として世界的に飲まれています。また苦丁茶の原料植物として葉が小さく柔らかいLigstrum robstum(モクセイ科イボタノキ属)もあり、葉が苦い植物が何種類か苦丁茶として利用されているようです。
タラヨウも苦丁茶の原料として用いられることもあり、生薬名を「クテイシャ(苦丁茶)」と記してある文献もあります。『効能として、頭痛、歯痛、難聴、眼の充血などにお茶を飲用すると良と』記されています。また、『虚血性疾患、退行性脳疾患の予防と治療にタラヨウの抽出物が良い』との特許が報告されています。一度タラヨウ葉で、お茶を作って飲んでみようと思います。
2017年6月1日から、今年4月に開部する、山口東京理科大学 薬学部の薬用植物園の設置準備を依頼され、薬用植物園作りを一から行っています。皆様に植物の分譲をお願いし、多くのご助力をいただいておりますが、マダマダです。校内&江汐公園内の2カ所に大学管理の薬用植物園を作らないといけないので、皆様の多くのご助力をお願いします。
10/2は、第17回薬用植物を知ろうin熊本で約4kmを、10/1の下見ラベル付けも含め2回歩き、11/9には、阿蘇外輪山のツームシ山(1,064m)にタンナトリカブトの調査、11/24に、海岸(0m)〜三角岳(405m)にカワラヨモギの調査に登ってきました。どうにか登山をする体力(遅筋)はついてきましたが、走る速筋が殆どついていませんので、現在の筋力は60%位でしょうか?
今年は少し走れるような筋力をつけ、5〜10年計画で、薬用植物園を一から作りますので、今後共ご助力・ご教示を宜しくお願いします。
お近くにおいでの時は、薬用植物園でお茶でも飲みにお立ち寄り下さい
・勤務先:公立大学法人 山陽小野田市立 山口東京理科大学
〒756-0884 山口県山陽小野田市大学通1-1-1
3月まで:薬学部設置準備室「特命教授」& 薬用植物園「顧問」(月に一回位)
4月から:薬学部「特命教授」& 薬用植物園「管理者」
3月から植物の植え込みで月の半分以上は山口にいる予定)
2017年12月31日 文責 矢原正治