カギカズラ アカネ科
カギカズラの花 一杯花を付けたカギカズラ(熊本大学薬学部にて)
カギ(鈎)(ベトナム、フエにて撮影)
カギカズラと言う名前を聞くと、蔓(カズラ(葛))にカギ(鈎)があるのではと思います。実際、写真のように、蔓の節にカギがついています。
20年位前から熊本大学薬用植物園にカギカズラを植え付けようと10回位トライしましたが、失敗していましたが、10年位前に、長崎大学から頂いた株が菊池養生園で、活着した株を分けていただいた苗が、5m位まで蔓を伸ばし、沢山の花を咲かしているのに遭遇しました。嬉しかったです。感動です。
カギカズラの蔓のトゲ(カギ)の部分を釣藤鈎(チョウトウコウ)といい、清熱、肝の機能を調える、痙攣発作を治す等の作用で、高血圧、痙攣、引きつけ、めまい、立ちくらみ等に用います。トゲ(カギ)を用いるものは少なく、大変おぼえやすい生薬です。成分は血圧降下作用のあるインドールアルカロイドのリンコフィリン等を含みます。漢方薬では釣藤散、七物降下湯、抑肝散などに処方されています。
七物降下湯(しちもつこうかとう):構成生薬のうち、釣藤鈎、当帰、川芎(せんきゅう)、芍薬、地黄の組み合せで体質虚弱な人の高血圧に作用するといわれています。
釣藤散(ちょうとうさん):構成生薬のうち、釣藤鈎、菊花、石膏の組み合わせで高血圧の傾向のある人の頭痛に作用するといわれています。
抑肝散(よくかんさん):構成生薬のうち、釣藤鈎、柴胡の組み合せで神経の昂ぶりを抑える作用があります。
6/8に、掲載が遅れていた、HPの文章を書いているとき、23時からの、NHKのSONGEで、「さだまさしさん」の歌っている「風に立つライオン」を聞き、明日(6/9)、小倉でのNGOロシナンテスの講演会の折り、お会いする川原尚行さんのことを思っています。私の押しつけと川原さんの注文の「ウスベニアオイ(マロウ)」の花を持っていくことにしました。2012年2月にスーダンの首都ハルツームに伺い、現地の食事をご馳走になり、二人で植物園を1時間位歩いたのを思い出します。川原さんとの出会いは、「手作り紫雲膏(赤クリーム)」をリシューマニアに罹患した指に付けてもらったのが最初です。私がドンキホーテのロバのロシナンテに似ているから、今まで付き合ってくれているのでしょうか?
<今月の薬用植物>
1)5月末から、多くの漢方薬に用いる薬用植物の花が咲きだしました。
2)甘草、当帰、竹節人参(トチバニンジン)、人参(オタネニンジン)、紫根(ムラサキ)、茴香、地黄、知母(ハナスゲ)、桔梗、遠志(イトヒメハギ)、麻黄 等々 黄蓮、芍薬、牡丹は花が終わりました
3)2018年3月16日から、植え付けを始めました。昨年に比べて、随分と観やすくなりました。1年前は、薬用植物が雑草の中に隠れていました。良くここまできたモノです。大学の方々は沢山の薬用植物が集まり、ここまで充実するとは思ってもいなかったのではと感じながら、もっと凄いことをしてやろうと企んでいます。乞うご期待?!!
2019年6月8日の薬用植物園(6/7の強い雨で少し倒れたウスベニアオイ)
左上の「ヤマボウシ」が満開です!!
6/9小倉にて
NGOロシナンテスの川原医師と 川原医師の講演
二人の阿呆(馬鹿)のツーショット