戦尽破闘 

〜戦国を生きた武将たち〜(2022)

この年は歴研史上二回目となる、戦国時代をテーマとした企画を開催しました。前回の戦国企画から数年を経た後にようやく実現した歴研らしい企画で、広く戦国時代にスポットを当てて企画を運営しました。

2022年度は、歴研が史上初めて通常の教室を受領したこともあり、通常の射的企画や文書配布、模造紙作成だけでなく、数多くの特別な企画を多く行いました。

しかし、通常の大きな教室を使うことが初めてだったこともあり、初めての外壁装飾や準備や作業にて間取り、結局通年通りの直前準備になってしまいました…もはや歴研の伝統行事です

この年度に置いて特筆すべきなのは、おそらく史上初の歴史研究同好会による演劇企画「ヒストリー・アクト」が行われたことです。

舞台「アナザー・サン」より

舞台「明日を求めて」より

おそらく史上初で、今後一切行われることはないであろう、歴史研究同好会による社会や歴史、そして「新しい明日」をテーマとした、すべて学生の手によって行われた演劇企画である「ヒストリー・アクト」では、郷土愛と再生をテーマにした社会派活劇「明日を求めて」と、ベトナム戦争時代の米兵とベトナム人の友情を描いた「アナザー・サン」を上映しました。

当日は、朝早くから沢山の方々が来場され、二作品の上映時には絶対に埋まらないと思っていた席が満席になったどころか立ち見の方が現れたり、ほぼすべての上映回にいらっしゃる熱狂的なファンの方が現れるなど、普段の歴研の文化祭からは想像できないほどの大盛況となりました。

特に本校の学生の方からは、やはり自分の知り合いが舞台に出て、主役を張ったり演技をしているのが珍しいのか、シリアスな内容に似合わぬ大爆笑が起きるなんて一幕もありました。

(←上映時の写真。被写体及び撮影者に許可を得て掲載)

20余名のメンバーの努力のおかげか、映像を見てくださったお客様からは「ストーリー構成など全てがすばらしい」、「学生のクオリティじゃないこれを本当に学生だけでやったのか」などの好意的な声を多数いただき、また同時に頒布した原作小説を完売するなど、大きな反響を呼びました。(詳しい情報はこちら でご覧いただけます)

さらに、「ヒストリー・アクト」と連動し、撮影に使用された台本や小道具、衣装などを展示する「ヒストリー・アクト展」も実施し、ポケットマネーを使い込んでまで衣装・小道具を買い集めた某原作者の努力もあってか、好評をいただきました。ちなみに、「アナザー・サン」の小道具などの展示をしたスペースで、雰囲気作りのためにベトナムとアメリカの国旗を飾ったところ、思った以上の存在感を放ち、戦国要素が少し薄れてしまったのも笑い話の一つです。

もちろん、戦国時代についての企画も負けていません。今年度から入部した5名の部員により、戦国武将について詳しく纏められた模造紙の展示や、クオリティの高いジオラマ展示が行われ、さらに恒例の射的企画、それも謎に設定が凝った企画が行われ、こちらも好評を得ました。(しかし、あまり設定まで目を通してくれた方は少なかったようで…)

当日の会場では、企画の雰囲気を盛り上げるため、戦国時代を舞台とするドラマのメインテーマや、ベトナム戦争を扱ったミュージカルの曲などが流され、賑やかな雰囲気が漂っていました。「開場時間になったらそれっぽいことしよう」という総帥の思いつきで、開門・閉門と称し、笛を吹いて扉を開けたのも、いい思い出です。

ちなみに、当日には「ヒストリー・アクト」に関わってくださった、役者の皆様にもPR活動にご協力いただきました。会場には、「明日を求めて」に関わっていただいた原作者・総監督・佐々岡健之助役のX.K先生や甘粕夏彦総理大臣役の吉田優志氏、技術部門長の加藤瑚太朗氏、「アナザー・サン」でイーサン役を演じた今井俊介氏、ホアン役の邪神カネゴン氏、そして原作者・総監督・クオン中尉役の三矢佳一先生方にPRにご協力いただきました。PRをしていただく中で、三矢先生に撮影時の衣装を着ていただいたところ、まがい物とはいえ軍服を着た人が珍しかったのか、多くのお客様が、歴研の会場に立ち寄られることとなり、「来年から毎年誰かにコスプレさせようか」という会話が起こることも…(苦笑)

新しいことづくめだった2022年の開橋祭は、結果的には2019年度に続く423人もの来場者を迎え、配布した資料は120部以上、「ヒストリー・アクト」で使用された二作品の原作小説にいたっては二日目途中で頒布終了するなど、大成功に終わりました。

そんな2022年度開橋祭でしたが、実は歴研史上最も多く写真を取っていただいた文化祭でもあります。例えば、

撮影当時の衣装を着てプロモーションを行う三矢先生の画像や、「アナザー・サン」上映時の一幕、

撮影で使われた小道具のお金を数えるクオン中尉の演技(コスプレ?)をしている写真など、様々な写真を撮っていただきました。(中尉この構図だと悪徳軍人にしか見えませんね)

(写真はすべて被写体及び撮影者の許可を得て掲載)

この開橋祭を終えて、2020年度から、2年ほど部を影で支え続けた5年生のM.Y氏が引退されました。開橋祭で行われた講演会の最終公演を終えたM.Y氏は、「来年からもこの調子で頼んだ」と部員に伝え、笑顔で部を去って行かれました。