歴研レガリア

歴史研究同好会の総帥(部長)は、実務能力など、職務の実行に必要なすべての能力が、職務の拝領にふさわしい程度備わっていると判断された部員が任命される、極めて特殊性が高い特別な役職です。

歴史研究同好会には、総帥は就任時に「レガリア」と呼ばれる、推薦者の高い能力への称賛、職務と権限を表す象徴となる物品を、「歴代部長及び歴史研究同好会からの貸与」という形で受け取るというユニークな伝統が存在します。

「レガリア」とは、王政国家などにおいて、王の権力の象徴となる物品のことを指し、日本では三種の神器がレガリアに該当します。歴史研究同好会では、「総帥の職責と職権、能力の象徴」としてレガリアという語を使い、実際にレガリアとして、以下のものを制定しています。

統帥衣

統帥衣を着用する人物

統帥衣(とうすいい)は、歴史研究同好会の総帥のみが着用を許される衣服一式で、いわば「総帥の制服」のような存在です。

統帥衣は、制帽、上衣、帯革(たいかく)の3つで構成されます。統帥衣は、学生・学問の象徴として、学生服(いわゆる「学ラン」)を模した構成となっており、制帽は学生帽型の物を、上衣は実際に使用されていた学生服(いわゆる「海軍服型」の裁断のもの)を使用しています。

統帥衣のデザインには、様々な意味が込められています。例えば制帽の帽章には、部活動の象徴である我々の部章が刺繍されています。また、上衣のデザインにももちろん意味があり、肩章には部章が配置され、その下には全ての知識と部員を統率する指導者であるという意味で4つの銀星が配置されています。袖に刺繍される菱形は、「繁栄・安定」の意味が込められています。帯革の黄色と黒の色使いは、「暗い歴史を糧に、輝かしい希望に溢れた人材を育成する」という意味を持っています。

なお、着用者の体が統帥衣の大きさに合わない場合は、本校の正装に加えて帯革と制帽を着用することで、略統帥衣として、同等の意味を持つこととなっています。

我々の所属する開智日本橋学園には、もちろん制服が定められており、部活動の範囲を超えた規定外の服の着用は認められていませんので、統帥衣服が使われる機会は、部活紹介時や総帥の交代式、開橋祭等に限られ、使用時以外は厳しい管理下で保管されます。また、統帥衣は先述の通り「歴代部長及び歴史研究同好会からの貸与」という形で受け継がれるので、総帥であれども個人所有とする事はできません。

史記

歴史研究同好会 史記

司馬遷の歴史書『史記』にあやかって名付けられたこのレガリアは、歴史研究同好会の歴史などを記録することを目的として制定されました。

史記には、遡れる分の我々の歴史や部則(十二表法)、部章・レガリアの解説、総帥継承の式の方法、歴代総帥一覧などが記載されています。

現在継承されている史記は二代目であり、初代の史記は、保管の不手際等によって、第三代から第四代への継承時に失われています。

現在の史記には、空白のページが多く、これから歴史研究同好会が更に長い歴史を築いていくことが期待されています。