『エージェント・オレンジ』のこだわり①

「ヒストリー・アクト」カンパニーの制作した『エージェント・オレンジ』には、三矢監督を始めとしたカンパニーメンバーのこだわりが各所に見られます。

今回ご紹介するのは、舞台背景のひとつ、旗についてです。

まだ本編公開前のために詳しい情報は載せられませんが、本作は1967〜68年のベトナム共和国(南ベトナム)を舞台としており、その当時に使われていた旗が、時代感や場所感の演出のために随所に使われています。

例えばこのシーンは、主人公である新聞記者ケント・S・ミレットが、南ベトナムに駐留する米軍の司令部に取材に行くというシーンですので、アメリカ国旗(星条旗)が舞台上に置かれています。

一方で、こちらのシーンでは、皆さんにとってはあまり見慣れないであろう旗が出演しています。

このシーンの旗は南ベトナムの国旗(黄底三線旗)で、南ベトナムの消滅した現在では国旗としては使用されていません。(現在は一部団体が使用しています)

これら国旗の演出は、時代感を重視する三矢監督や一部カンパニーメンバーの指示で行われたもので、彼らの強いこだわりを感じることができます。



執筆者:総帥