[台本]えっ?
二人の男子高校生の何気ない会話。
登場人物
○蜘旗 浩満(くもはた ひろみつ)
高校三年生、17歳、男性
好青年感出しているけども発言の節々が妙に傲慢。
だけど悪い奴ではないし悪気もない。むしろ割と優しくて良い子。
○笛張 夏純(ふえばり かすみ)
高校二年生、17歳、男性
綺麗めの良い顔青年。留学してて留年してるが、元々浩満と同級生。
顔は良いけど性格は普通に男の子。下ネタだって普通に言う。
○十原 秀弥(つなしばる しゅうや)
大学一回生、19歳、男性
気さくな皆のお兄さん的人物。
変わらない日常に執着している節が見られる。なんだかちょっとやばい人臭がする。
今回はほぼ名前が出るだけ。(夏純と兼ね役)
蜘旗 浩満♂:
笛張 夏純/十原 秀弥♂:
↓これより下が台本本編です
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~日曜日。AM10:00頃。蜘旗家にて~
夏純「えっ?」
浩満「えっ?なんですか?」
夏純「十原先輩まだ来ないの?」
浩満「みたいですよ。なんか昨日忙しかったらしくて起き上がれないそうです。」
夏純「そっかー。
まぁ、なんか急ぎの用があるワケじゃないしいっか。」
浩満「あんたら勝手に我が家に来ているだけですからね。別に良いですけど。
ゲームでもしてましょ。
あ、秀弥が『夏純にごめんって言っといて……』って言っていました。
ごめん。」
夏純「えっ?」
浩満「ん?」
夏純「いや、何でもない。
新しいゲーム増えた?」
浩満「いや、増えていませんね。
最近あんまりしませんし。」
夏純「えーじゃあ休みの時浩満くん何してんの???
この部屋ゲーム以外何もないじゃん。
天井のシミ数えてるの?」
浩満「えっ?」
夏純「ん?」
浩満「……何も無い部屋なのは認めますが……。
夏純君みたいにゲームキチじゃないので本読んだり勉強したり色々やってますよ。
ただまぁ、最近は秀弥にイタ電するのにハマってるかもですね。」
夏純「十原先輩にイタ電?」
浩満「はい。下らないとは思いますが、よくします。」
夏純「どんな感じのことしてんの?」
浩満「そうですねー……
例えば―……あ、夏純君、秀弥役やってください。」
夏純「えっ?」
浩満「ん?」
夏純「……あー……分かった。」
浩満「(SE)プルルルルル
夏純(秀弥)『もしもしー……』
浩満『あ、おはよう秀弥。』
夏純(秀弥)『んぁ……今……何時だと思ってんだよ……。』
浩満『朝3時半ですね。』
夏純(秀弥)『そうだよ……早朝どころかまだ深夜なのだよ……!!
なんの用だぁ……ッ!!』
浩満『要件はこの間貸したお金についてなんだけど。』
夏純(秀弥)『えっ?……あぁ……うん、それ、今じゃないとダメなの……?』
浩満『別に今じゃなくても良いけど、昨日23時59分越した時点で1ヶ月経ったので
今日の朝8時までに返してくれないと10倍だから。』
夏純(秀弥)『えぇっ!!?それ本気!!!???嘘だよね?????』
浩満『嘘だよ。』
(SE)ブツッ
―みたいな。」
夏純「クソ迷惑……。」
浩満「それでもやりたくなっちゃうんですよねー何故か。
良い子は真似しちゃダメですよ。」
夏純「悪い子でもダメだわ。」
浩満「いけないってことはよく分かってるんですがねー……
あれかな。
秀弥の優しさに甘えてしまっている……みたいな感じかもしれませんね……。」
夏純「……ねえ、さっきから気になってたんだけど、
浩満くんいつの間に十原先輩のこと呼び捨てになったの?」
浩満「えっ?」
夏純「えっ?」
浩満「……あ、あぁ~……んー……そういえば、いつからでしょうね……。」
夏純「仲が良いとは思ってたけども。」
浩満「確かに、一番仲が良いかもしれませんねー。
秀弥は数少ない心開いてる人ですし。」
夏純「……えっ?何?エッチでもしたの?」
浩満「は?」
夏純「えっ?」
浩満「最低だこの人マジで……。
ぶん殴るぞ。」
夏純「えっ、いや、だって……w
そういう仲なのかと……。」
浩満「逆に聞きますけど、夏純君は今までそこそこだった人とエッチしたら
呼び捨てになるのですか?」
夏純「な……なるよ……。」
浩満「『なんで一回やっただけなのに急に彼氏面にならないでよ』
ってならないですか。」
夏純「いやー全然彼氏面するよぉー?」
浩満「うわぁ……。」
夏純「『えっ?一緒に寝たじゃん?』って。」
浩満「本当に最低だコイツ……。
こんなん高校生の会話じゃないですよ……」
夏純「いやいやいやー男子高校生なんてこんなもんでしょ。」
浩満「……はぁ……あ、秀弥起こさなきゃ。」
夏純「えっ?起こす?」
浩満「もうちょっとしたら起こしてくれって言われていたのですよ。
じゃ、電話してきます。」
夏純「ほーい。
(独り言)………………そんな仲なの?
本当にエッチしたんじゃないの?
朝起こすって……。
…………。
『秀弥……朝だよ……起きて……』みたいな……
カレカノかな??」
浩満「ただいま。」
夏純「おかえり。」
浩満「11時頃に起こしてって言われました。」
夏純「えっ?
まぁ、いいけども。
それまで何してようか。」
浩満「そうですねー…………温泉行きますか。」
夏純「えっ?」
浩満「指宿(いぶすき)とか行きたいですね。」
夏純「えっ?」
浩満「まぁ、距離的に厳しいですかね。」
夏純「そうだね。箱根とか草津が安牌かなーじゃなくてそういう問題じゃないよね??」
浩満「ハハハー冗談ですよー。
行きたいなーと思っただけですよ。」
夏純「……まぁ、うん、確かに行きたいなー温泉……。」
浩満「……。」
夏純「……。」
浩満「……。」
夏純「……えっ?」
浩満「えっ?」
夏純「……いや、何もないけど。」
浩満「あ、何をしようかって話でしたね。
……そうですねー。
秀弥にイタ電でもしますか。」
夏純「え……っ。」
浩満「えーっ?」
夏純「……無しではないね……。」
浩満「じゃあ、どういう感じにします?」
夏純「うーんそうだなー……
こういうのはどう?―
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END