不透明絵の具、白の効果、下地の色
不透明な絵の具で描く場合、下地を透かしたり覆い隠したりするのに濃さを調整し、そして明るい色には当然ながら白の絵の具を使う。古典的絵画技法では、板または麻布に、明度と彩度の低い暖色>>茶色か黄土色の下地を塗るのが正統とされる(重ねる色の発色に温かみを持たせるため)。レオナルドの未完成作品を見てもそのことがよくわかる。
20世紀初頭ウィーンの画家、エゴン=シーレ。薄茶色の紙に描いた作品では、白の絵の具を混ぜて不透明に使用し、明るい色として表現している。透明水彩とは違う表現方法である。
白い画用紙に描く場合、たやすく筆がすべる感覚を優先し、どうしても透明水彩風に描いてしまいがちである。混色と発色のトレーニングを視野に入れつつ描くのなら、不透明に塗る描き方を推奨する。薄茶色のクラフト紙に描けば、自然と濃く塗らざるを得なくなるので有効かもしれない。