鉛筆デッサン:円柱形
30mm幅の白いマスキングテープ
*画用紙タテ
鉛筆デッサン:円柱形
30mm幅の白いマスキングテープ
*画用紙タテ
マスキングテープを正面に置いて観察。
1)画用紙の中央に大きめに、シルエットとしてとらえる。
2)横幅と縦幅の比率を確かめる。
3)円形の面は楕円形として見える。楕円の長径は水平。
4)側面の輪郭線は垂直とする。
5)側面と内面のタッチはタテ線がメイン。
6)上面は平面、水平線をメインとし、30°斜線をクロスハッチングする。
1)画面の中央に配置するために、天地と左右の余白のバランスを考慮して、アタリをつける。
2)シルエットのタテヨコ比を見るには枠線でとらえるとよい。この場合、ヨコ1とするとタテもほぼ1、厳密にはわずかにタテが長い。楕円を製図するのは後回しにすること。
3)円柱形を真上から見ると「円」。斜め上から見下ろして「楕円」に見える。
正式な楕円の製図方法は下図のとおり。円の外側の正方形を遠近法で変形すると台形になる。台形のポイントをおさえて内側に楕円を描く。
▼今回は簡単な方法でよい。正方形のタテを縮めて長方形とし、その内側に楕円を描く。
▼円柱形では2つの楕円を描くことになる。楕円の丸みが上と下では違う。
楕円の端がとがらないようにする。コレとても重要!
4)側面のアウトラインは、垂直とみなす。実際はちがって見えているけれど、垂直でよい。
アウトラインの決定で、消しゴムなどでなるべく線を細く薄く整える。輪郭線も稜線も最後には消えることに備えておく。鉛筆の削り具合はよいか、鉛筆の持ち方、腕、関節の使い方を意識して、すーっと、シャッシャッと、良い線、心地よいタッチを重ねるように工夫する。陰と影の描き込み。こすってぼかさないように。3B、シャープペンシルを使い分けて、密度の違いを使い分けて、線でぼかす。
暗いところから始める。真ん中より少し端にずれたところが、最も暗く見える(ことが多い)。タテ割りの面でとらえてみると下図のとおり。実際にこんなに割らなくてもよい、考え方の話。
5)円柱の主要な動き、方向はタテ(直線)とヨコ(曲線)だが、どちらかというとタテの成分が重要。陰影の境目と関係するから。だからタテ方向のタッチを優先すること。しばらくはタテのみで進める。
▼タテのタッチは側面の方が細かく淡い。こちらからは見えない向こう側へと回り込む。近く見えるところはタッチの隙間を粗く、遠くに見えるべきところは細かく淡く描くことでうまくいく。シャープペンシルを使う。
内側の空洞部分も、タテ直線のタッチをメインに重ねる。
6)上面は明るめの平面である。楕円内のタッチはシャープペンシルを使い、水平線をメインとし、斜め30°の直線を掛け合わせる。暗くなりすぎないように。巻かれたテープの楕円タッチはほとんど要らない。
少なくとも3時間は費やすこと。アウトラインは消える。正面真ん中は近い。側面は遠い。近いところは強いタッチを過密にならないように重ねる。
遠い側面、際のところは、シャープペンシルで淡く緻密なタッチで描く。背景は白いままでよい。床面の影はちゃんと描く。直線タッチの集積。
▼2023優秀作品
▼30mm幅在庫切れで15mm幅2段重ね