『長いおシェイク』
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人は軽い気持ちで嘘をつく生き物です。
悪気、なくっても。
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バーでも、意気揚々と
破綻した理論を教えてくる人、よーさん、居ると思います。
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アレ、
私のことやったわ。
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クリーム、入れるカクテルって、
材料混ざりにくいから、
長めにシェイクするって言われるじゃないですかぁー。
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誰がゆわはったか知らないですけどね。
(私は先輩方からはゆわれたことないです。)
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クリームって?
アレキサンダーとか?
グラスホッパーとか、
えーと、
あれやん、えーーつと、
グラスホッパーとか。
まーーーーー、いろいろあるんですけど。
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うーーーーーん、
シェイクしたら混ざるし、
そんなに混ざってないんかなぁーーーーー普通のシェイクの時間でー。
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いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや。
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混ざってるんです。タヴン。
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ほんでも、長めにシェイクしたほーが、
美味しくなるのです。
べつの理由で。
かんたん。
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クリーム入れるカクテルは、
冷えにくいのです。
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クリーム自体の、熱伝導やら比熱やらの問題ではありません。
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シェイクすると、クリームは、
泡を巻き込むのです。
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泡は液体より熱を伝えにくいです。断熱材です。
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他のカクテルよりも
よーーーーーーさん冷やす必要があります。
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倍の時間くらいシェイクして冷やすと、
グッと美味しくなります。
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ある現象を導くために、
理由や、目的を、間違って伝えると、
べつの現象が起きてしまいます。
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現象「グラスホッパーおいしくする」んに、くっつける理屈が、
「混ざりにくいから(理由)」「よく混ぜる(目的)」になってもて、
行動としては“長くシェイクする”ことを要請してるはずやのに、
その理屈、聞―たら、<混ざったら仕上がり>になってしまいます。
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なんでちゃう理屈くっつけてまうんやろか。
、、、はい。心当たりあります。そゆこと。ありますよねー。いらん理屈つけるのん、人の心理ですよねー。
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誰がゆーたんや思て調べたら、
めっちゃ代表的なメーカー企業さんや、
めっちゃ代表的な専門学校さんの、
サイトのシェイクの項目に、ハッキリ、クリームは「混ざりにくい」「溶けにくい」と書いたありましたー。
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あらあらあら。
まぁービルドやと、確かにクリームは浮くんですけどねー。
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クリーム系カクテルは、
「冷えにくいからよく冷やす」。
混ざった後もなお、長いシェイクをすると、美味しくなるまする。
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試しに、アレキサンダーを、2種類、作ってみました。
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15秒のシェイクでは、<-1.2℃>、
30秒のシェイクでは、<-4.チョロっと℃(忘れたぁーーーーーなんとまぁ。)>
まで温度が下がりました。
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同じ量の、ブランデーだけを、
15秒シェイクしてみると、
これも<-4℃>まで下がりました。
(当店のアレキサンダーのレシピは70cc。
ブランデーはアレキサンダーのベースのお酒です。
70ccのブランデーだけをシェイクすると、フツーによく冷えます。)
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やっぱりクリーム入れると冷えへんのん、歴然ですねーーー。
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グラスホッパーでも試したんですけど、
温度忘れちゃいましたねーーーーーポンコツーーーーー。
でも温度もおいしさも、歴然有意差ですーーーーー。
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ちなみに15秒ってのは、
アメリカのなんやえらいさんのバーテンダーさんが、
本やらコラムやらで、
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「12~15秒程度シェイクすれば
どんな氷を使おうが、どんなスタイルのシェイクをしようが、
仕上がりに顕著な影響を与えることは
<ない>。」
と、きっぱり、ゆーたはるんで、
基準の時間にとりあえず採用しました。
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(さらに、その人は、
「カクテルのマイクロバブルは、
ビジュが脳に影響して、美味しく感じさせている。
演劇的なもの。」
とまでゆーたはります。
ばりうけ。
そんなことはありません。
またのご機会に気ぃが向いたら、お話ししましょう。)
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まー私のへなちょこシェイクでは、
つーじょー20秒くらいしたほーが冷えるんで、
小説「長いお別れ」で象徴的カクテル、ギムレットとかなら、20秒か、
もしくは、あえて<ヘテロ感>出そうとするときには、
ゆるっと短時間で素材感たたせるとか、時により、ですが、
そんな感じです。
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クリーム入れるカクテルは、
それよりも、
長いおシェイクが、
よさそうです。