『ピートの話をしようとすると元素や地球の話になってしまった話』
.
人の体って、何の原子が多いと思います?
.
考えてみてくださいー。
.
身体の大部分(6割前後、成人男性で)が、< 水 >なんで、
水素(H)と、酸素(О)が、多いんですが、
それを除くと、
.
たんそ!!! 炭素(C) が、半分も占めるんです。
.
たんそーーーーー。
.
食べ物、食べるのとかね、
もー、炭素を食うてる!と言っても、
過言ではないのです。(過言かもw)
.
食事は、生命から、炭素を貰ろぉてる循環です。
(食べるモンで、水H2Oと、塩NaClは、炭素あらへんですけど、他は炭素含有物です。)
(お酒もCH3CH2OH 炭素含んでます。)
.
植物も、水 はぶいたら、半分、炭素です。
.
そんなわけで、
木ぃとか植物の多くは、
朽ちて、微生物とかが分解してくれると、
二酸化<炭>素(CO2)や、水や、土とかに、なります。
.
地球の二酸化炭素を減らそうと、
いっぱい木を植えても、
いつの日か、二酸化炭素になるんです。
なんとまぁ。
二酸化炭素、減れへんやんー。
木の生涯で、光合成で吸収する二酸化炭素と、朽ちて出す二酸化炭素の量は、
変わらへんぽいのですね。
質量保存の法則ーーー???
.
びびるわー。
.
しかし、全てがそうではありません。
.
.
なんや原子のお話しから始めましたが、
今日は、ピートのお話しです。
.
ウイスキーの香りを表現する代表的なことばで、
「ピート」とか「ピーティー」てのんを、よぉ使います。
.
ピート(泥炭)があんまり、ピンとけーへんですよね。
身近じゃないから。
.
ナニ、でーたん(泥炭)。
.
石炭ほーが、ピンとくるとゆーか、
なんかイメージつく気しますよね。
.
泥炭は、
長ぁーーーい年月(数千年)かけて、植物が地中で炭化したものです。
.
さらに長い長い間、圧力と熱が加わると、石炭になります。
.
なんで泥炭、ピンとけーへんのでしょうかね。
あんまし、近所(大阪)では、見かけることがあらへんですもんねー。
.
そー、冒頭のお話しのとおり、
植物は、分解されて、二酸化炭素や水や土になるんが、
まわりでよぉ起こるんやと思うんです。
.
でも、ピートは、そうならへんかったのです。
.
スコットランドや、日本でも北海道は、
ピートがよぉさんあります。
.
そー、寒い場所。
そこらじゅう掘り起こしたらピートやそうです。
.
好気性、酸素が好きな微生物さんが、寒さで活動できひんくて、
嫌気性の微生物や発酵菌が働くそうです。
.
植物の炭素(C)は、二酸化炭素(CO2)にならずに、とどまって、
ピート、泥炭になります。
.
このピート、水はけが悪なります。水をとどめやすいです。
水をよーさん含んでんのも、
いっそう酸素好きの微生物は働けない状態になります。
.
スコットランド、めっちゃ雨ふりまくりやったりしますしね。
北海道も、昔海やったトコロとか、水をよーさん含んでたりするのです。
(霧めっちゃたつわー。)
.
いっそう、水分、たくさんです、ピート。
.
この、ピートを、乾燥させて、
ウイスキーの原料の麦芽を、乾燥させるときに、燃やして使います。
(ぜんぶのウイスキーではありません。別の乾燥のんもあります。)
.
ピートは、乾燥状態でも!25~60%の水分を含んでいます。
燃やすと、じっくりじっとりと煙ったい香りが、麦芽に吸収されます。
.
その香りは、ウイスキーにまで移っていきます。
こうして、ウイスキーが、スモーキーでピーティーなフレーバーになっていきます。
.
ピーティーてね、薬品香とかに例えられますね。
実際、正露丸とおんなじ成分も、含んでるトカ。
日本人は、ピーティーな香りの例えに、正露丸て言いますけど、
外国人さんには、ええあんばいの例えが難しいんやそうですねー。知らんですけどー。
.
ピートや石炭に、植物がなると、二酸化炭素にはならず、炭素を留めれるんですけど、
まー燃やしたら、二酸化炭素出しちゃうのです。
樹木を、木造建築とかに使って、木ぃの状態で保つと、二酸化炭素、排出せずにいけます。
(こないだまで、そないなCMを住友林業がしてました。理科オタでないと通じなそーなメッセージやったけど。)
.
今日は激しくお酒の話からマタ脱線しますが、
今ある石炭は、3億年トカ昔の植物の化石です。
その頃、シダ植物がめっちゃ発達して、
くっそでっっっかくなって、地球全体に広がったそうです。
それが光合成しまくって!二酸化炭素、温室効果ガスが減った結果、
地球は、めっっっちゃ寒くなってしまって、
ほいだら植物も滅んでいって!
その頃あんまり微生物も多なくって、植物が分解されず、
石炭になっていったというのです。
人間は、それを掘り返して、
石炭としてためこんでた炭素を、燃やして二酸化炭素にして放出して、なんやかんやして、今です。
.
今はこんな暑なってきてるのに、
“地球としては、氷河期(寒冷期)”ってよぉ言われるけど、
そろそろ<温室期>に向かってんのが見え始めてるようですね、、、
.
参考文献 『ウイスキーの科学』古賀邦正 講談社・『すごい科学論文』池谷裕二 新潮新書 ・その他フツーの理科のお話し