『味は重力に依存する』
味は、重力に依存しています。
食べ物が、舌のうえに乗っかって、味を感じるからです。
飛行機の機内食の味が、濃いめに作られていることは、よく知られていますね。
高度が上がると重力が弱まり、
舌に乗っかって作用する味への感受性が弱まる為です。
(その他に低湿度になることで鼻や喉が乾燥し嗅覚の感受性が下がることや、
背景のノイズにより風味への感受性が下がることなどもあります。)
(テーマのしょっぱなから、更に脱線しますが、
飛行機の長旅では、機内食が、どんどん、出されるそうです。
それは、人は、お腹が減ってると、怒りっぽくなって、
お腹がいっぱいだと、おおらかになるそうで、
飛び上がったら降り立つまで、どないしょーもない機内で、
トラブルが起きにくくする、ってゆー意図も、あるらしいです。)
食べ物が舌に乗っかる、ってのが、お料理を味わうのに必要なんで、
お料理は、ひと口にどんなふうに含まれるか、というのが計算されるわけです。
味の濃い珍味とかやと、
ひと口?、ひと切れ?、いちポーション?なんてゆーの?
なんかこー、
ちょっとずつ、口に運ぶように作られてるじゃないですかー。
一方、ガツガツ食べた方が、美味しいお料理もあって。
調理する際には、
ひと口にどのように運ばせるかを計算することも、お料理のウチです。
ほいで、
バーテンダーが扱う、液体やと、どないなるかとなると、
ドリンクによって、適した器を選ぶことが、味にとても大きく影響します。
液体が、口内に、どんな幅で、どんな速度で、どんな量、流れ込んでくるか。
たとえば、おんなじ水割りやったとしても、
よく見る、背の高いタンブラーに入ってるのか
口の広いロックグラスみたいな形状のやつに入ってるのかだけで
味が違って感じます。
グラスの口が広いと、味も口内で広く感じるし、
香りも感じやすくなります。
同じ量の液体を口に含むにしても流れが穏やかです。
香りやグラスに関してはどんどん長くなるんでまたのご機会にいたしましょう。
味の違いはご機会ございましたら BAR LUCIAでお試し頂けたら嬉しいです。