『熟成って何なん』②
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ウイスキー、ストレートで飲んでみたこと、あります?
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イメージ、
きっつくって、
辛くって、
灼熱!
って、思たはります?
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案外ね、ソーダや水で割らんほーがね、
甘ぁーーー!
って感じたりとか、あるんですよね。
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甘いの!!!!!
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甘いのにね、
ウイスキーに糖は入ったあらへんのです!!!
基本的にほぼゼロです。
蒸溜して取り去られます。
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ウイスキーとおんなじよーに、熟成して、茶色いお酒の、
ブランデーとか、ラムは、
糖類の添加がOKやったりするのですよ。
ちょびっとですけど。
(法律でね、お酒の種類によってとか国によって、決まってるんです。)
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ウイスキーは、糖質ないのに
なんで甘いんでしょうねーーー。
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さー今回は、
前回のつづき、
ウイスキーの熟成って何が起こってるんかのお話しです。
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① 未熟性成分の蒸散(前回のお話し)
② 幾重にも起こる化学変化
③ エタノールと水の状態の変化
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の、
2こめ。
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何重にも化学変化が起こって、変身していきます!
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たとえば、「エタノリシス」てゆー変身。
<樽成分が影響>
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木樽の細胞壁にガッチリガードされた、
高分子成分ちゅーガンコさんが、
エタノールに、ゆぅっくり出てきて溶け出して、
変身(分子が化学変化)していきます、
が!
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単純に、木樽の香りが出てくるってことだけではなくって、
出てきた成分によって、
変身が起きて、ソレと出会ったやつも変身して、また別の変身も起こって、、、をいっぱいやります。
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ほいで、いろんな変身をとげたキャラ(分子)の、いっろんな、ええ香りができます。
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また、「アセタール化」って変身。
<酸化が影響>
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樽が呼吸して、エタノールが酸化したやつがまたエタノールと出会って、変身して、
角がとれた やらかい味!になります。
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ほんでもって、「エステル化」って変身。
<有機酸が影響>
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多様な有機酸と反応して変身が起きて、また変身が、何重も起きて、
華やかな香りが、いろっいろ、作られます。
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ほいで、いっぱいできたキャラ同士が、また、出会って、またいっぱい変身して、
バニラとか果物とかキャラメル、シナモン、ナッツ類とか、
ナンかいろいろな香りになります。
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ドラゴンボールが長年やってるウチに、
悟空がいろんなキャラと出会って、
ナンかどんどんいろんな形態に変身して、
そんなんがいっぱい出てくる感じかな。
たぶん全然ちがうけど。昔のドラゴンボールしか見てないし。
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まーなんか!たくさんの出会いと変身が、
じっくり熟成したウイスキーの
多様で複雑なええ香りを生み出してます。
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ウイスキーつっ込む前に、
樽ん内側、焦がすやないですか。ぼぼぉぉぉーーー🔥って。
あれも、木樽のキャラ(分子の種類)が、焦がすと増えて、
ほんだら、エタノールと出会って変身して出て来るキャラが、更に!いっそう!増えるんです!
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多様性の時代やぁ―――――
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ほいで、
香りってゆーのは、糖がなくても、甘さを感じさせるんです!!!
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過去記事を、またご覧頂きたいんですけどね、
(参照👉No.15『カクテルのビジュのために、安易に、ミントやレモンを入れてはいけません。』)
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熟成したウイスキーには、
甘みを感じさせる香気成分が、いっっっぱいです。
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それでソーダ割にしたほーが甘ぅ無くなったりしちゃうのねーーー。
揮発性、下がる(香りたたへんくなる)し、希釈されるし。
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ウイスキーから、
香り(揮発成分)、とっぱらったら、
<味じたい>(味覚受容体で感じられる味)って、
ぼんやりした、地味な味なんです。
(基本味の解説 参照👉No.3『大人になると、ビールやウイスキーが美味しくなる?理由』)
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ちょっと渋くって、ほろ苦くって、みたいな。
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エタノール自体の、味そのものについての研究はとても少なくって、
低濃度であれば甘味受容体が反応したりってゆーのはあるそうです。
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せやけど、お酒には、とぉっても
香りがよく溶けるのです。
(参照👉No.22『味は水に、香りは油に、よく溶けます』)
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多様な香りが、ウイスキーの風味の魅力ですね!!!
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次回と、その次は、私がとっても興味深かった、
分子構造性の変化お話しを、ずいぶんと、かみ砕いてみよーと思います。