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冷たい水に歓声を上げながら、二人はゆっくりとプールの中に歩いていく。流れるプールの一番先を目指す。俺の体を足下からすね、 膝から腿へと、水はゆっくりとあがってくる。それなのに横に並ぶ薫の姿態はまだ膝がようやく隠れ始めたばかり。そして腹まで浸った 俺の横には、まだ水着さえ濡らしていない薫の太股が見え隠れしているのだ。
「シンジったら足が短いんだから...フフフ」
「そりゃぁ、薫に比べたらこのプールにいる何百という男どもはみんな短足だよ」
「ホント、こんなばかみたいに長すぎる足、どこを探したっていっこないわよね」
「こんなきれいで均整のとれた脚はね」
「胸さえなければなー、超スーパーモデルなのに」
水の抵抗を受けながら歩く薫の胸元は、洋服越しでは決して見られない胸の動きをあるがままに見せてしまっていた。 水を充填した風船のように、二つの膨らみは体の揺れを敏感に感じ取り、前後左右に互いにぶつかり、ブラの中からタプンタプンと あふれ出しそうだった。そして大きく見上げる俺の目には、小さすぎるブラの下から白い胸が何センチものぞいているのが しっかりと見えてしまうのだった。
プールの一番深いところに来て、とうとう胸までつかってしまった俺。薫はといえばようやくお腹のあたりだ。胸は、 まるまる突き出したまま。 大きな波が起こり始め流されそうになる俺を涼しそうな顔で見ている薫。顔まで波に洗われそうになった俺は必死でジャンプを 繰り返す。薫にとってはせいぜい胸までの波だ。 流されそうになった俺は、ここぞとばかりに、後ろから薫の肩につかまった。
「ちょっと休ませろ」
「いいよ」
急に黙り込む薫。心なしか背筋が伸び、緊張しているようだ。
俺も黙って、しばらくそのままの状態でいた。気持ちが高ぶり、息が荒くなる。そして、脚が浮いたままの俺はゆらゆらと波に流されそうになりながら、いつしかしっかりと腕を前に回していた。大きな胸に、最初はおそるおそる、次にはしっかりと掌を乗せていた。こわばった薫の肩は、力が抜けはじめた。
薫の体はゆっくりと沈み始め、背中合わせだった薫の体は沈みながらくるりと俺のほうに向き、 水の中ではじめてキスをした。
そのあとは、何もなかったように、二人で泳ぎ、大きな浮き輪を借りて水の上で二人で漂ったりして遊んだ。 遊び疲れて、プールサイドのカフェテリアで食事をしながら、急に彼女は切り出した。
「あのね、今日は私お友達の家に泊まるの」
「え、そうなの、誰の?」
「わかんないかな」
「何が?」
「これ以上言わせないでくれる?」
「うそ!」
「ホント」
「えーーー!」
「ヤダ?」
「ううん」
「よし!」
「やったーー!」
「じゃー、ホテル行こう!」
「いいよ、普通のホテルがいいな」
「専用ホテルはヤダ?」
「やじゃないけど...」
「しょうがないな、一回行ってみたかったけど」
「実は私も...」
「でしょ?」
「じゃー決まり!」
経験のなかった俺は、状況の変化にとまどいながらも、隠しきれない期待に胸を膨らませていた。
午後遅くにプールを出た俺たちは、タクシーで中華街へ直行した。タクシーの一番奥へ俺が入り、薫も上半身は俺にぴったりつく感じで寄り添い、長い長い脚は、体を大きくひねり、 斜めに倒して車内に納めるのだ。それでも畳んだロングコートを載せた膝小僧はずいぶんと上の方に飛び出して、しかも脚は横向き 体は正面を向かなければならない薫はなんだか苦しそうだ。浅田から高速に入り横浜公園で降りるまで薫は始終体をもぞもぞ動かしていた。 薫の量感のある二の腕や背中を肩越しに感じながら、俺は何か宙を浮いているような心地で、何を話しかけられても上の空だった。初めての俺は文字通り期待と不安でそのことしか考えられないのだ。
「何で、大きな女の子が好きなんだろう。分かんないなー。女の子ってもっと、こう、壊れちゃうくらいに、ちっちゃくって、かわいいのがすごくいいと思うんだけど。」
遙か2m以上上空から、すこし高い声で薫は言う。ホテルの近くのショッピングセンターでやっぱり洋服探しにつきあわされている俺に向かって薫はつぶやく。
再会から、3年の月日が経った。薫は、薫自身の心配をよそに、俺の期待そのままの成長を遂げていった。出会ったとき丁度2mだった身長はそれから毎年5センチ以上も伸び、2m17cm。 そして100cmの胸は118cmのMカップ、バレーボールに近い大きさに成長を遂げてしまった。
「もう、わたし本当にモンスターサイズ! シンジが絶対変な薬を私に盛ったのよ。でなけりゃ、こんなアンバランスに胸も背もギネスサイズに成長するわけないもの」
「きっと、Hに反応して成長したんだ。最初の日から爆発的にまた大きくなりだしたもの」
「なんでHで背までのびるのよ! おっぱいは確かにそうかもしれないけど....」
「それは薫が特異体質なんだよ。な、何もいえないだろ」
「う、うーん、普通じゃないのは否定できない...」
両親の黙認で、週末にはワンルームマンションに通ってくる薫は、日毎に大きく肉感的になっていく。 日曜の朝、下着姿のまま朝食の準備を始める薫。布団の中から覗く薫の下着姿は夏の休日の朝の楽しみになっている。 特注のブラのカップは当然顔の小さな薫の頭よりも大きいのに、バストはそんな巨大なブラにも収まりきれず、下も上も豪快にはみ出し続けていく。 立った姿の薫の頭は天井に届き、歩く度に胸は豪快に上下左右にグラグラと揺れる。
「もう、こんなおっぱい嫌! シンジのせいなんだから! 邪魔だし重いし汗疹も出ちゃう」
「ノーブラにしたら?」
「ばか! それこそシンジの餌食になっちゃうじゃない。また揉まれて大きくなっちゃう」
「よくご存じで」
つづく