めぐみ 2-4
今まで、奇異にしか思われなかった自分の姿態が、誰かに好意的すぎるほどに好かれてしまうということが、まだ納得できないのだろう。自分の体を折り曲げるようにしても、隠すことさえできない、余りにも巨大すぎる姿態。自分の体のために今までどれだけ苦しめられてきたのだろう。
『やっぱり家に居るときが一番ホッとします。一緒に動画を見たりしてると、凄く落ち着きます』
そんな言葉を何度聞いたことか。もっとも最後に必ず
『美味しいお酒とおつまみがあれば』
と続くのだが。
改めて10頭身のめぐみのビキニ姿を見つめる。1mをはるかに超える長い長い脚。その下には37センチにまた育ってしまった素足が見える。ヒップは勿論大きいけれどあまりに長すぎる足を支えるにはちょうどいいバランスに思える。何よりウエストが細いのだ。そのためにその上下にあるパーツがより以上に目立ってしまうのだ。そして巨乳といっていいほどに豊かな胸元。足元から首筋までスラリと伸びた姿態にそこだけアンバランスに突き出た膨らみ。細く長い首筋。
『もっと顔が大きかったらなって思います。顔が小さいから余計に体の大きさが目立ってしまって。体が隠れているとわたしがこんなに大きいのに気が付かないことがあるんです。それで立ち上がったときに凄くびっくりされたり…』
少女のような小さい顔から、類い稀な、あり得ないほどに大きく高く伸びた巨体を抱えてしまった悲劇。
僕にとってはどんな言葉でも語りきれない程に素晴らしい姿、うっかりすると、すぐに見とれてしまいそうになる。
でもそれは彼女にとっては物心がついてから、ただひたすら自分を苦しめる元でしかなかったのだ。
『あの、お願いがあるんです、…これ』
といってめぐみが化粧水の瓶のようなものを取り出した。
『わたし、日に焼けるとすぐ赤くなるんです、だから…』
願ってもないことだった。めぐみの体に日焼け止めを塗るなんて。『わたし塗る面積も人並み外れて大きいから大変だと思うんですけど…』
長い長い脚、雄大に広い背中、どこまでも長く伸びる腕。全てのパーツが人並み外れた規格外の大きさなのだ。もう既に興奮で下半身がまずいことになってきてしまっている。こうなることを予測して大きめのダブダブの水着を穿いているのに、あまりにも元気になってしまって、水着の上から顔を出しそうになってしまうのだ。
最悪トイレに駆け込むことも覚悟しないといけない。泳ぐ前からこんなにもめぐみに参ってしまっているのだが、そんなことにも気付かず気持ちよく日焼け止めを塗られているめぐみなのだった。
『あー気持ちいいです』
またもや下半身を刺激する言葉をめぐみは発し、もう我慢ができなくなりそうだった。
つづく