元気はつらつな表情から柔らかな表情へ、そして、眠るようにゆっくりと目をつぶる麻衣さん。
『んっ』
喉から自然に漏れる麻衣さんの声は、なまめかしい響きを含んで、そのまま押し倒したい気持ちを抑えるのは並大抵の努力ではない。
キスのたびに顔を赤らめる麻衣さん。表情の初々しさと、身体の余りのアンバランスさに、興奮が高まるばかりだ。
屈んだ姿勢の麻衣さんの胸の谷間は、完全に僕に向かって大きく開いているのだ。
バストは両腕に挟まれて、30センチを超える深い深い谷間を作っている。呼吸に合わせて、前に盛り上がる膨らみ。
うっとりと目をつぶる麻衣さんは、自分の暴力的な魅力に気づいていない。
『緊張して汗かいちゃった。先にシャワーを浴びていい?』
『もちろん』
『膝立ちでも頭にシャワーがかかるかな?』
『も~!いじわる!』
今日はすぐに寝よう決めてある。でも、壁一枚を隔てて、早春の合格発表の日から、片時も忘れられない、僕の理想を形にしたような高山麻衣さんがまさに裸になろうとしているのだ。
衣擦れの音をすぐにかき消してしまう、バスタブに注がれるお湯の音。
隣りのベッドに投げられた洋服。思わず薄手のカーディガンの匂いを嗅いでしまう。甘い香りにうっとりと陶酔してしまう。しかしその大きさ、袖の長さ。肩を合わせると膝まで隠れてしまう。
部屋の隅に隠すように揃えられた40センチのパンプス。
僕のスニーカーが幼児サイズに見えてしまう。
何しろ僕の肘から指先までの長さと同じなのだ。華奢で軽いはずのパンプスなのに、常識外れの大きさで、手で持ってもずっしりと重みを感じる。今度は革靴やブーツも眺めてみたいものだ。
シャワーの音。麻衣さんは今どんな格好でシャワーを浴びているのだろう。一糸まとわぬ姿で大きな体を持て余しながら悪戦苦闘しているのだろうか。
テレビで天気予報を伝えている。英語だし、気温が華氏なのでよくわからないが、明日は晴れなのは天気マークでわかる。衛星写真にも雲は見えない。
『ふー!サッパリしたー!お先にありがとう』
湯気とともにドアから上空に突き出すタオルを巻いた麻衣さんの頭。バストも勢いよく揺れる。
『じゃあ僕も』
『うん』
ユニットバスに入る。トランクスを脱ぐと、いきり立ったままの下半身が勢いよく飛び出す。先端はもうびしょびしょだ。興奮を抑えるのは並大抵のことではない。トイレを済ませたいのに、上を向いたままの一物ではそれも叶わない。
シャワーを急いで浴びて部屋に戻る。しかし、わずかの間なのに、麻衣さんはシングルベッドで眠ってしまっていた。
身体を子どものように丸め、大きな身体をどこからもはみ出さずに、すやすやと寝息をたて眠ってしまっている。
起こすのも忍びなく、そのままにしておく。自分のベッドを麻衣さんのベッドにくっつけ、寝顔を眺める。
幼いと言っていいほどの麻衣さんの小さなかわいい顔。それなのにそのすぐ下には、薄いTシャツ越しに巨大な2つの膨らみが折り重なり、呼吸に合わせて波打つ様がしっかりと見えるのだ。
そして、そこから続く姿態の素晴らしさ。特注のジャージから更に伸びてしまった長い長い脚、そこから40センチの大きな足が突き出している。大きいのに白く柔らかそうな足。淡いピンクのペディキュアが、白く長い指に映えている。
落ち着いたはずの下半身があっという間に立ち上がる。中学生と言われても違和感のない麻衣さんの顔立ち。その下から続く犯罪的な麻衣さんの姿態。興奮で眠れそうもない。
朝、7時。麻衣さんがセットしたのだろう、モーニングコールが鳴り響き勢いよく麻衣さんが起き上がる。麻衣さんの寝顔を見ながら知らぬ間に眠り込んでしまったようだ。
『朝ごはんだよー』
長い長い手を伸ばして、自分のベッドに座ったまま僕を揺り起こす。
『早く早く!アメリカンブレックファーストなんだから』
なにを言いたいのか、よく判らないが、行きたい気持ちは伝わる。
『ユニットバスで着替えるからちょっと待っててね』
『うん』
バスの中では狭いだろうに、と思っていた矢先にバスの天井から
『ゴン』
と大きな音が響き、
『いったーい!』
『大丈夫かーい?』
『えーん!痛いよ~』
案の定、ユニットバスは麻衣さんには狭すぎたようだ。
『パンツを穿こうとして飛び跳ねちゃったら、ゴーンて思いっきり当たっちゃった』
ロビーへ向かうエレベーターの天井の辺りから麻衣さんは恥ずかしそうに笑った。子供のような笑顔がエレベーターの天井を超え、身体を屈めた高さから注がれる。
『おいしーい!お腹が出ちゃっても見ないでね』バイキングの朝食をもりもり平らげる麻衣さん。
『やっぱり膝立ちでも、シャワー浴びられなかったの。ふくらはぎと足が長すぎて、のけぞらないとシャワーがかからないんだもん。仕方がないから体育座りで浴びたわ』
『外国のバスでもだめだったんだ』
『うん…』
『人並み外れるとなにをやるにも大変だね』
時々見せる悲しい表情。余りにも大きくなり過ぎてしまった悩みが垣間見える瞬間。
部 屋に戻り、ビーチへの準備を整える。安いツアーなのでプライベートビーチはバスで少し離れたところまで行かなければならない。Tシャツに短パン。これ以上 ない軽装の麻衣さん。集合場所でも胸元から上は完全に飛び出してしまっている。大きな大きなバストも全員の注目の的だ。
顔を赤らめる麻衣さん。僕を盾にしようと、両肩をつかんで、前に出しても、僕の頭から全てが丸見えのままだ。
『僕を前に出しても麻衣さんは隠れないよ』
『それでもいいの。私の前にいて』
バスは小型で、麻衣さんの脚が収まるか心配したが、一番後ろの2シート分を占領して、なんとか収められた。
浜辺に着く。
一面真っ白な砂浜で目が痛いくらいだ。
『うわー!すごーーい!これがグアムのビーチなんだー!』
大喜びの麻衣さん。
ついに麻衣さんの水着姿が見られる。内心僕も激しく大喜びしているのだ。
つづく