☆集団にちょっと年上が入るだけで若者の危険行動は抑制される

投稿日: Mar 22, 2016 3:5:14 PM

Silva, K., Chein, J., & Steinberg, L. (2016). Adolescents in Peer Groups Make More Prudent Decisions When a Slightly Older Adult Is Present. Psychological Science, in press DOI: 10.1177/0956797615620379

(Abstract)

若者は一人でいるよりも仲間と一緒の方が無茶な決定をしがちであり,このことは目先のことしか考えていない危険な意思決定をすることが問題になる若者がいるような組織でしばしば課題となる。ここでは,若者の意思決定における仲間の影響が,ちょっと年上の人がいることで緩和されるのかについて調べた。対象者の危険行動が,3人の10代後半~20代前半の若者(18-22歳)と1人の少しだけ年上の人(25-30歳)のグループとして混じるよりも,4人の10代後半~20代前半の若者のグループとして混じるほうが,よりひどくなるか否かを調べた。その結果,若者たちは,3人の同じ歳の仲間と一緒にいるほうが,1人でいるときよりも,より危険な行動をとり,すぐに報酬をもらえることに強くひかれていた。しかしながら,1人だけちょっと年上の人が入ることで,危険で即物的な行動決定が緩和されていた。労働チームに1人でもちょっと年上の人を入れることで,グループの意思決定が改善される可能性が示された。