人生満足度が低くてぐらぐらしている人は死亡リスクが高い

投稿日: Mar 22, 2016 2:44:21 PM

Boehm, J. K., Winning, A., Segerstrom, S., & Kubzansky, L. D. (2015). Variability Modifies Life Satisfaction’s Association with Mortality Risk in Older Adults. Psychological Science (ahead-of-print), 1-8. DOI: 10.1177/0956797615581491

(Abstract)

人生満足度の高さは長寿に関係しているといわれてきたが,人生を通した人生満足度の変動性が長寿に関係しているか否かは検討されてこなかった。ここでは,人生満足度とその変動性,そして両者の交互作用が,9年間のフォローアップでの生存率に関連しているかを調べた。対象者は50歳以上の4458名のオーストラリア人。フォローアップの間,546名が亡くなった。年齢を調整して分析した結果,人生満足度の平均値が高いほど,死亡リスクが低下していること,そして,人生満足度の変動性が高いほど,死亡リスクが増していることが明らかとなった。これらの結果は,フォローアップの期間中に,平均的な人生満足度が低く人生満足度の変動性が高い場合に,最も死亡率が高いという交互作用によって示された。平均的な人生満足度との関連において,人生満足度の変動性は,高齢期の生存率に関連していることが明らかとなった。心理変数の個人内の変動が健康に関連していることが新たに明らかとなった。